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SS集/920
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開始行:
#navi(SS集)
#br
* 作品 [#a00554b9]
** 概要 [#wfcb833c]
|~作者 |ID:g5hsdrE6 |
|~作品名 |やけどのなおしかた |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日 |2008-05-17 (土) 01:03:34 |
** 登場キャラ [#jf8719dc]
//////////
|~キョン |登場 |
|~キョンの妹|不登場 |
|~ハルヒ |不登場 |
|~みくる |不登場 |
|~古泉一樹 |不登場 |
|~鶴屋さん |不登場 |
|~朝倉涼子 |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜 |不登場 |
|~思念体 |不登場 |
|~天蓋領域 |不登場 |
|~阪中 |不登場|
|~谷口 |不登場|
|~ミヨキチ |不登場 |
|~佐々木 |不登場 |
|~橘京子 |不登場 |
** SS [#n91fd87a]
//////////
#br
#setlinebreak(on)
昼休み。
普段なら谷口、国木田と共にどうでもいい話をしながら過ご...
俺は弁当を引っ提げて文芸部室へと足を運んでいた。
#br
昼休みでも、やはりこの部屋の主である文芸宇宙人は
長机の隅っこの椅子にちょこんと鎮座しながら読書に励んで...
その姿を見ていると心が安らぐのは、俺が長門を信頼してい...
長門がハルヒなり朝比奈さんなりがする様なことをしていた...
#br
「長門、ここで飯食ってもいいか?」
本に視線を落としたまま、ミリ単位で頷く長門。
谷口や国木田と、馬鹿な話をしながら過ごす昼休みもいいが
こうやって長門を見ながら昼食を取るのもオツなもんだ。
昼休みには定期的に足を運ぶようにするのもアリかもしれな...
#br
しかし、放課後の文芸部室では朝比奈さんが直々にお茶を淹...
この部屋に居るのにお茶が無いってのには違和感を覚える。...
まあ、幸いにもこの部室にはお茶を入れるセットがある。
「長門、お茶飲むか?」
先程と同じ動作で肯定。長門の所望でもあるし、淹れようか...
#br
#br
俺が普段この部屋でする事といえば
ハルヒの思い付きに常識的ツッコミを入れ、古泉を盤上で痛...
「熱ちっ」
慣れない事をするもんじゃない。指先が熱湯の入った急須に...
ふと思い立って耳たぶを触れてみるが、当然効果なんて無い。
#br
マヌケな声を出し、マヌケな格好をしていたからか
「…………」
長門がどうしたのかと問いたげな視線を投げてきた。
「漫画なんかだと、火傷すると耳たぶ触るシーンがあってだな。
体の中で一番体温が低い所だから、らしいんだが、やっぱり...
「……そう」
長門はそれで納得し、漬物石にも使えそうなハードカバーの...
俺の自惚れかもしれないが、長門の表情には心配の色が浮か...
#br
「治す?」
「出来るのか?」
「可能。指をだして」
右手の人差し指を出す。急須に触れた指先が赤くなっている...
#br
長門は差し出された俺の指に、躊躇無しにかぷりと噛み付い...
ああ、長門の治療ってのはやっぱりこの方法なんだよな。
宇宙的パワーを持ったナノマシンの注入による治療のはずな...
さっきから指先が長門の舌に触れているのが気になって仕方...
傍から見れば長門が俺の指を吸っているようにも――いや、考...
#br
どこか妖美な時間は終わり、長門が口を離す。物足りないと...
「細胞再生促進用ナノマシンを注入した」
見れば指先はどんどんと肌色に戻っていき、痛みも痒みも無...
「ありがとな、長門」
「……いい」
俺の為に言っておくが、治療に対する純粋な感謝しかありま...
#br
#br
そんな事があった今日は、既に21時を回っている。
1日の残りの時間を、長門に感化されて始めた読書で過ごして...
#br
「もしもし、長門か? どうした?」
『……来て』
電話はそれだけで切れてしまった。
これが長門じゃなければいたずら電話の類になりそうだ。
いたずら電話みたいな呼び出しでも、それが長門からであれ...
#br
「キョンくん、どこいくのー?」
「ちょっと友達に用事が出来たんだ」
なんて会話を妹と交わし、俺は自転車に乗って駆け出した。
何があったのかは分からんが、待ってろよ長門。すぐに着く...
#br
#br
長門のマンションに到着し、自転車は適当に駐輪場に停めた。
高級そうなこのマンションに自転車は合わない気もするが、...
#br
インターフォンで708号室を呼び出す。
慣れたもので、目を瞑っていても長門の部屋を呼び出せる自...
「長門、俺だ」
『入って』
という、これまたいたずらみたいなやり取りでオートロック...
後はエレベータで7階まで上がるだけだ。
#br
そうして長門の部屋へとやって来たのだが、到着した俺を待...
『あがって』
という言葉でも、それを意図したアイコンタクトでもなく
「あの、長門さん?」
俺の耳たぶを掴む長門であった。
#br
「火傷をした。あなたが、火傷をした時には耳たぶを触ると言...
長門の小さな頭が近くにあり、風呂上りなのかシャンプーの...
「それは効果が無かっただろ。しかも何で俺の耳たぶなんだ」
そもそも、長門ならナノマシンだとか再構成だとかで治せる...
「……迂闊」
迂闊と言いながら、長門は手を離そうとしない。
心なしか長門の瞳は輝いていて、何処か楽しそうに見える。
#br
最近の長門は普通の女の子に近づいている。
もしかしたら夜中に一人で居るのが寂しかったのかもしれな...
俺も暇をしてたし、たまにはこんなのも良い。
#br
――さて、今日の残りを、この小柄な宇宙人とどうやって過ご...
//////////
#setlinebreak(default)
#br
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終了行:
#navi(SS集)
#br
* 作品 [#a00554b9]
** 概要 [#wfcb833c]
|~作者 |ID:g5hsdrE6 |
|~作品名 |やけどのなおしかた |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日 |2008-05-17 (土) 01:03:34 |
** 登場キャラ [#jf8719dc]
//////////
|~キョン |登場 |
|~キョンの妹|不登場 |
|~ハルヒ |不登場 |
|~みくる |不登場 |
|~古泉一樹 |不登場 |
|~鶴屋さん |不登場 |
|~朝倉涼子 |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜 |不登場 |
|~思念体 |不登場 |
|~天蓋領域 |不登場 |
|~阪中 |不登場|
|~谷口 |不登場|
|~ミヨキチ |不登場 |
|~佐々木 |不登場 |
|~橘京子 |不登場 |
** SS [#n91fd87a]
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#setlinebreak(on)
昼休み。
普段なら谷口、国木田と共にどうでもいい話をしながら過ご...
俺は弁当を引っ提げて文芸部室へと足を運んでいた。
#br
昼休みでも、やはりこの部屋の主である文芸宇宙人は
長机の隅っこの椅子にちょこんと鎮座しながら読書に励んで...
その姿を見ていると心が安らぐのは、俺が長門を信頼してい...
長門がハルヒなり朝比奈さんなりがする様なことをしていた...
#br
「長門、ここで飯食ってもいいか?」
本に視線を落としたまま、ミリ単位で頷く長門。
谷口や国木田と、馬鹿な話をしながら過ごす昼休みもいいが
こうやって長門を見ながら昼食を取るのもオツなもんだ。
昼休みには定期的に足を運ぶようにするのもアリかもしれな...
#br
しかし、放課後の文芸部室では朝比奈さんが直々にお茶を淹...
この部屋に居るのにお茶が無いってのには違和感を覚える。...
まあ、幸いにもこの部室にはお茶を入れるセットがある。
「長門、お茶飲むか?」
先程と同じ動作で肯定。長門の所望でもあるし、淹れようか...
#br
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俺が普段この部屋でする事といえば
ハルヒの思い付きに常識的ツッコミを入れ、古泉を盤上で痛...
「熱ちっ」
慣れない事をするもんじゃない。指先が熱湯の入った急須に...
ふと思い立って耳たぶを触れてみるが、当然効果なんて無い。
#br
マヌケな声を出し、マヌケな格好をしていたからか
「…………」
長門がどうしたのかと問いたげな視線を投げてきた。
「漫画なんかだと、火傷すると耳たぶ触るシーンがあってだな。
体の中で一番体温が低い所だから、らしいんだが、やっぱり...
「……そう」
長門はそれで納得し、漬物石にも使えそうなハードカバーの...
俺の自惚れかもしれないが、長門の表情には心配の色が浮か...
#br
「治す?」
「出来るのか?」
「可能。指をだして」
右手の人差し指を出す。急須に触れた指先が赤くなっている...
#br
長門は差し出された俺の指に、躊躇無しにかぷりと噛み付い...
ああ、長門の治療ってのはやっぱりこの方法なんだよな。
宇宙的パワーを持ったナノマシンの注入による治療のはずな...
さっきから指先が長門の舌に触れているのが気になって仕方...
傍から見れば長門が俺の指を吸っているようにも――いや、考...
#br
どこか妖美な時間は終わり、長門が口を離す。物足りないと...
「細胞再生促進用ナノマシンを注入した」
見れば指先はどんどんと肌色に戻っていき、痛みも痒みも無...
「ありがとな、長門」
「……いい」
俺の為に言っておくが、治療に対する純粋な感謝しかありま...
#br
#br
そんな事があった今日は、既に21時を回っている。
1日の残りの時間を、長門に感化されて始めた読書で過ごして...
#br
「もしもし、長門か? どうした?」
『……来て』
電話はそれだけで切れてしまった。
これが長門じゃなければいたずら電話の類になりそうだ。
いたずら電話みたいな呼び出しでも、それが長門からであれ...
#br
「キョンくん、どこいくのー?」
「ちょっと友達に用事が出来たんだ」
なんて会話を妹と交わし、俺は自転車に乗って駆け出した。
何があったのかは分からんが、待ってろよ長門。すぐに着く...
#br
#br
長門のマンションに到着し、自転車は適当に駐輪場に停めた。
高級そうなこのマンションに自転車は合わない気もするが、...
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インターフォンで708号室を呼び出す。
慣れたもので、目を瞑っていても長門の部屋を呼び出せる自...
「長門、俺だ」
『入って』
という、これまたいたずらみたいなやり取りでオートロック...
後はエレベータで7階まで上がるだけだ。
#br
そうして長門の部屋へとやって来たのだが、到着した俺を待...
『あがって』
という言葉でも、それを意図したアイコンタクトでもなく
「あの、長門さん?」
俺の耳たぶを掴む長門であった。
#br
「火傷をした。あなたが、火傷をした時には耳たぶを触ると言...
長門の小さな頭が近くにあり、風呂上りなのかシャンプーの...
「それは効果が無かっただろ。しかも何で俺の耳たぶなんだ」
そもそも、長門ならナノマシンだとか再構成だとかで治せる...
「……迂闊」
迂闊と言いながら、長門は手を離そうとしない。
心なしか長門の瞳は輝いていて、何処か楽しそうに見える。
#br
最近の長門は普通の女の子に近づいている。
もしかしたら夜中に一人で居るのが寂しかったのかもしれな...
俺も暇をしてたし、たまにはこんなのも良い。
#br
――さて、今日の残りを、この小柄な宇宙人とどうやって過ご...
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