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#navi(SS集)
#br
* 作品 [#d06b3ad2]
** 概要 [#xab46da1]
|~作者 |書き込めない人 |
|~作品名 |長門さんと九十九神 |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日 |2007-08-18 (土) 20:51:21 |
** 登場キャラ [#hddd2ade]
//////////
|~キョン |登場 |
|~キョンの妹|不登場 |
|~ハルヒ |不登場 |
|~みくる |不登場 |
|~古泉一樹 |不登場 |
|~鶴屋さん |不登場 |
|~朝倉涼子 |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜 |不登場 |
|~思念体 |不登場 |
|~天蓋領域 |不登場 |
|~阪中 |登場|
|~谷口 |不登場|
|~ミヨキチ |不登場 |
|~佐々木 |不登場 |
|~橘京子 |不登場 |
** SS [#v9e3fda9]
//////////
#br
#setlinebreak(on)
九十九神(付喪神)
#br
……長年の使用などにより、物や生物に魂が宿り妖怪となったも...
恩返しをしてくれるときもあれば、お礼参りされることも...
アニミズムとか何かそんな感じ。
#br
#br
#br
とある駅前マンションの一室。
一人の少女が、とある目的の為に出かけようとしていた。
外出のための準備、と言ってもめかし込むわけでもなく、
ただ所持品を準備するだけではあるのだが、そこで彼女は異変...
#br
「……?」
#br
数mmほど首をかしげながら辺りを見回す少女。
#br
「……ない」
#br
ポツリとそう呟いた彼女は徐々に慌て始めた。
この場に彼女の表情の微妙な変化を知る人物がいれば、
その焦り具合から世界の終焉を思い浮かべるかもしれない。
#br
とにもかくにも、彼女の目的遂行及び、
精神の安定のために必要なものが見当たらない今、
ある意味では世界の終焉とも言えるほどの窮地とも言えなくも...
#br
それほど大切なものを見つけるために、
彼女は家捜しを始めることにした……
#br
#br
#br
#br
「……な、い」
#br
1時間ほど部屋中をひっくり返していた彼女は、
不愉快な結果に対し失望していた。
#br
それでも諦めずに彼女は静かに目を閉じて意識を集中する。
#br
「……」
#br
これで何度目になるか分からない、
人間が持っているはずのない力を使った探索。
部屋中の物体を原子どころかニュートリノ単位で分析できる彼...
目的の物は見つからなかった。
#br
「どうして、ないの?」
#br
絶望的な状況に思わずしゃがみこむ少女。
#br
昨夜いつもの場所において寝たのは確かなこと。
今朝起きたときにいつもの場所で見かけたのも、
朝食後に眺めたときも確かに変わらず存在した。
#br
#br
それが……今は、ない。
#br
#br
「……ッ」
#br
#br
そこまで考えた彼女は、
唇を噛んでもう一度探すことにした。
#br
#br
失くしたはずが無い。
失くすはずが無い。
失くす訳が無い。
#br
#br
『それ』をくれた相手への想いもあってか、
彼女は消して諦めようとはしなかった……
#br
#br
#br
#br
#br
「……」
#br
#br
更に1時間ほど経過した少女の部屋では、
常の無表情に悲壮さを混ぜた様子の彼女が、
自身の持つありとあらゆる手段で目的のものを探していた。
#br
#br
「どこ……どこに……ある、の?」
#br
#br
まるで幽鬼のように室内を徘徊する少女。
#br
#br
今朝見た時はここにあった。
それが、今はない。どうして?
どこに?あれは大切なもの。失くすなんて考えられない。
それならどうして?どこ?いつ?どこにあr……
#br
#br
#br
カサッ……
#br
#br
#br
まともな思考力を失いつつあった彼女の足元で、
かすかな音がした。
#br
「……!?」
#br
その音に反応して下を向いた少女は、
自分が目にした光景に更に驚いた。
#br
そして驚きの表情を隠さずに、彼女は足元にあったそれを拾っ...
いつもより少し大き目の静かな声でこう呟いた。
#br
#br
「……あった」
#br
#br
……少女の手には一枚の市立図書館のカードがあった……
#br
#br
#br
#br
#br
必要なものをそろえた少女は、
当初の目的どおり図書館に向かうことにした。
予定より2時間近く遅れてはいるが、
閉館時間にはまだかなりの時間がある。
目的である図書の返却を果たすには充分であろう。
#br
それにしても何故自分の能力で見つけられなかったのだろう?
もしや、自分の性能に欠陥でもあるということか?
またエラーが蓄積しているのだろうか?
#br
そんなことを考えながら、
目的地へ向う道を歩いていた彼女の背後から、
よく知った声がかけられた。
#br
#br
「あれ?長門じゃないか?」
#br
#br
そして驚いて振り返った少女の背後には、
予想外の人物が立っていた……
#br
#br
#br
#br
「こんな所で出会うなんて奇遇だな」
#br
そう言って俺は目の前の無口な宇宙人に話しかけた。
#br
「そう」
#br
相変わらず淡白な返事に聞こえるが、
別に嫌われているようでもないし、
むしろいつも通りの長門で安心した。
#br
そんな俺に今度は長門の方から声をかけてきた。
#br
「あなたは何故ここに?」
#br
「ん?あぁ、俺か」
#br
長門の問いに対し、
俺は持っていた手提げ袋を軽く挙げて答えた。
#br
「見ての通り図書館に本を返しに行くんだ」
#br
ちなみに俺の本だけでなく、
妹の課題図書や、母親のダイエットに関する本も入っているの...
重量的にはかなりのもんだ。
#br
「もしかしてお前も図書館か?」
#br
「そう」
#br
「そうか……それにしても、たまたま本を返しに来たら、
お前にばったり出くわすなんて珍しいこともあるもんだな」
#br
「……」
#br
そんな俺の在り来たりな感想に、
長門は急に不思議なものを見たような顔をした。
#br
「ど、どうした?何かおかしなこと言ったか?」
#br
「……」
#br
一瞬言おうかどうか逡巡するような表情をした後、
意を決したように目の前の物静かな少女は静かに語りだした。
#br
#br
「珍しいことなら先ほどもあった……」
#br
#br
#br
#br
いつも通り坦々とした長門の話を聞いてみると、
どうやらこの無口少女は中々に奇怪なことに出くわしたようだ。
#br
「無くなった図書カードが突然出てきたのか……」
#br
物が突然どこかに行ってしまう事はよくあるが……
我が家にも妖怪リモコン隠しを筆頭に、
色んなものが必要な時に無くなってくれる。
#br
「探し忘れ……ってことはないな」
#br
「……」
#br
俺の言葉に無言で頷く長門。
大した物じゃないならともかく、
活字中毒のこの文学宇宙人が図書館カードを粗末に扱うわけは...
きっと無くなったと知った時に、隅々に探したに違いない。
もしかしたら宇宙的なパワーを使ったかもしれない。
#br
だが、部屋の中にあるものが見つからないなんてことが、
この万能少女にありえるのだろうか?
#br
そのように考え込む俺に対し、
長門はいつもの様な声でこう言った。
#br
#br
「まるで意思を持って隠れていたような感じだった」
#br
#br
意思?あぁ、確かにそんな感じだな。
どうやらお前は大切にしていたみたいだしありえるかもな。
この国にも『付喪神』って物があるし……
#br
「つくもがみ?」
#br
「ん?あぁ、日本の妖怪みたいなもんだ。
妖怪、って知ってるか?」
#br
「知っている」
#br
何だ、前に読んだ本に書いてあったのか?
#br
「涼宮ハルヒが教えてくれた。
見つけたら提出するように言われている」
#br
あの野郎、何てことを吹き込んでやがる。
そもそも妖怪なんてどこに転がってるんだよ。
#br
「まぁ、いい。とりあえず付喪神ってのは、
長い間使った物や大事にしていた物に魂が宿って、
妖怪みたいになった物のことだ」
#br
そして、持ち主に恩返ししたり、
逆に襲い掛かったりするらしい。
#br
「そう……」
#br
「もしかしたら、そのカードもお前の恩返ししようとしたのか...
#br
「……?」
#br
何気なく言った俺の一言に、
小首を傾げながらクエスチョンマークを頭の上に浮かべる長門。
#br
「あぁ〜例えばだな……
お前が好きそうな本が図書館に入荷されることを予感したその...
その入荷時間より早く出かけそうなお前を引きとめるために隠...
#br
「……」
#br
言ってるこっちも恥ずかしいんだから、
お前もそんな目で見るんじゃない。
#br
「ま、まぁ、そいつが隠れていてくれたおかげで、
何かお前に良いことがあるかも知れないだろ?」
#br
「良いこと……あった」
#br
いつもより大きく頷く長門。
何があったのかは分からないが、こいつが良いことって言って...
#br
「なら、探し物をした時間は、その『良いこと』のために費や...
#br
そんな風にポジティブに考えた方が人生も楽しいだろう。
そんな俺の考えに賛同するかのように、目の前の少女は頷いて...
#br
#br
「わかった……そうする」
#br
#br
#br
#br
#br
P.S.
#br
「ところで『いいこと』ってなんだったんだ?」
#br
「あなたに会うことがでk……」
#br
#br
ワンワンワン!
#br
#br
「あ、キョン君に長門さん、こんな所で奇遇なのね」
#br
「よぉ、阪中……こんな遠いところまで散歩か?」
#br
「ちょっと車でこの近くまで来たのね。
たまにはルソーも他のところで散歩したいのね」
#br
「あぁ、そうだろうな」
#br
「じゃあ、また学校で会うのね」
#br
「できればそう願いたいな。
またお前の家で弱ったルソーとご対面てのは困るからな」
#br
「心配しないでなのね。じゃあまたなのね〜」
#br
「……ほんとにあいつは犬好きだな。
で、長門さっき何て言おうとしt……あれ?長門お前何でそんな...
#br
#br
#br
並の人間よりはるかに鈍感な少年に対し、
少女が説教をしたおかげで二人とも図書館の閉館時間に間に合...
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#setlinebreak(default)
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終了行:
#navi(SS集)
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* 作品 [#d06b3ad2]
** 概要 [#xab46da1]
|~作者 |書き込めない人 |
|~作品名 |長門さんと九十九神 |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日 |2007-08-18 (土) 20:51:21 |
** 登場キャラ [#hddd2ade]
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|~キョン |登場 |
|~キョンの妹|不登場 |
|~ハルヒ |不登場 |
|~みくる |不登場 |
|~古泉一樹 |不登場 |
|~鶴屋さん |不登場 |
|~朝倉涼子 |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜 |不登場 |
|~思念体 |不登場 |
|~天蓋領域 |不登場 |
|~阪中 |登場|
|~谷口 |不登場|
|~ミヨキチ |不登場 |
|~佐々木 |不登場 |
|~橘京子 |不登場 |
** SS [#v9e3fda9]
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#setlinebreak(on)
九十九神(付喪神)
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……長年の使用などにより、物や生物に魂が宿り妖怪となったも...
恩返しをしてくれるときもあれば、お礼参りされることも...
アニミズムとか何かそんな感じ。
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とある駅前マンションの一室。
一人の少女が、とある目的の為に出かけようとしていた。
外出のための準備、と言ってもめかし込むわけでもなく、
ただ所持品を準備するだけではあるのだが、そこで彼女は異変...
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「……?」
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数mmほど首をかしげながら辺りを見回す少女。
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「……ない」
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ポツリとそう呟いた彼女は徐々に慌て始めた。
この場に彼女の表情の微妙な変化を知る人物がいれば、
その焦り具合から世界の終焉を思い浮かべるかもしれない。
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とにもかくにも、彼女の目的遂行及び、
精神の安定のために必要なものが見当たらない今、
ある意味では世界の終焉とも言えるほどの窮地とも言えなくも...
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それほど大切なものを見つけるために、
彼女は家捜しを始めることにした……
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「……な、い」
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1時間ほど部屋中をひっくり返していた彼女は、
不愉快な結果に対し失望していた。
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それでも諦めずに彼女は静かに目を閉じて意識を集中する。
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「……」
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これで何度目になるか分からない、
人間が持っているはずのない力を使った探索。
部屋中の物体を原子どころかニュートリノ単位で分析できる彼...
目的の物は見つからなかった。
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「どうして、ないの?」
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絶望的な状況に思わずしゃがみこむ少女。
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昨夜いつもの場所において寝たのは確かなこと。
今朝起きたときにいつもの場所で見かけたのも、
朝食後に眺めたときも確かに変わらず存在した。
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それが……今は、ない。
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「……ッ」
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そこまで考えた彼女は、
唇を噛んでもう一度探すことにした。
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失くしたはずが無い。
失くすはずが無い。
失くす訳が無い。
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『それ』をくれた相手への想いもあってか、
彼女は消して諦めようとはしなかった……
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「……」
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更に1時間ほど経過した少女の部屋では、
常の無表情に悲壮さを混ぜた様子の彼女が、
自身の持つありとあらゆる手段で目的のものを探していた。
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「どこ……どこに……ある、の?」
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まるで幽鬼のように室内を徘徊する少女。
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今朝見た時はここにあった。
それが、今はない。どうして?
どこに?あれは大切なもの。失くすなんて考えられない。
それならどうして?どこ?いつ?どこにあr……
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カサッ……
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まともな思考力を失いつつあった彼女の足元で、
かすかな音がした。
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「……!?」
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その音に反応して下を向いた少女は、
自分が目にした光景に更に驚いた。
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そして驚きの表情を隠さずに、彼女は足元にあったそれを拾っ...
いつもより少し大き目の静かな声でこう呟いた。
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「……あった」
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……少女の手には一枚の市立図書館のカードがあった……
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必要なものをそろえた少女は、
当初の目的どおり図書館に向かうことにした。
予定より2時間近く遅れてはいるが、
閉館時間にはまだかなりの時間がある。
目的である図書の返却を果たすには充分であろう。
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それにしても何故自分の能力で見つけられなかったのだろう?
もしや、自分の性能に欠陥でもあるということか?
またエラーが蓄積しているのだろうか?
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そんなことを考えながら、
目的地へ向う道を歩いていた彼女の背後から、
よく知った声がかけられた。
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「あれ?長門じゃないか?」
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そして驚いて振り返った少女の背後には、
予想外の人物が立っていた……
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「こんな所で出会うなんて奇遇だな」
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そう言って俺は目の前の無口な宇宙人に話しかけた。
#br
「そう」
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相変わらず淡白な返事に聞こえるが、
別に嫌われているようでもないし、
むしろいつも通りの長門で安心した。
#br
そんな俺に今度は長門の方から声をかけてきた。
#br
「あなたは何故ここに?」
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「ん?あぁ、俺か」
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長門の問いに対し、
俺は持っていた手提げ袋を軽く挙げて答えた。
#br
「見ての通り図書館に本を返しに行くんだ」
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ちなみに俺の本だけでなく、
妹の課題図書や、母親のダイエットに関する本も入っているの...
重量的にはかなりのもんだ。
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「もしかしてお前も図書館か?」
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「そう」
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「そうか……それにしても、たまたま本を返しに来たら、
お前にばったり出くわすなんて珍しいこともあるもんだな」
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「……」
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そんな俺の在り来たりな感想に、
長門は急に不思議なものを見たような顔をした。
#br
「ど、どうした?何かおかしなこと言ったか?」
#br
「……」
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一瞬言おうかどうか逡巡するような表情をした後、
意を決したように目の前の物静かな少女は静かに語りだした。
#br
#br
「珍しいことなら先ほどもあった……」
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いつも通り坦々とした長門の話を聞いてみると、
どうやらこの無口少女は中々に奇怪なことに出くわしたようだ。
#br
「無くなった図書カードが突然出てきたのか……」
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物が突然どこかに行ってしまう事はよくあるが……
我が家にも妖怪リモコン隠しを筆頭に、
色んなものが必要な時に無くなってくれる。
#br
「探し忘れ……ってことはないな」
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「……」
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俺の言葉に無言で頷く長門。
大した物じゃないならともかく、
活字中毒のこの文学宇宙人が図書館カードを粗末に扱うわけは...
きっと無くなったと知った時に、隅々に探したに違いない。
もしかしたら宇宙的なパワーを使ったかもしれない。
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だが、部屋の中にあるものが見つからないなんてことが、
この万能少女にありえるのだろうか?
#br
そのように考え込む俺に対し、
長門はいつもの様な声でこう言った。
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#br
「まるで意思を持って隠れていたような感じだった」
#br
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意思?あぁ、確かにそんな感じだな。
どうやらお前は大切にしていたみたいだしありえるかもな。
この国にも『付喪神』って物があるし……
#br
「つくもがみ?」
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「ん?あぁ、日本の妖怪みたいなもんだ。
妖怪、って知ってるか?」
#br
「知っている」
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何だ、前に読んだ本に書いてあったのか?
#br
「涼宮ハルヒが教えてくれた。
見つけたら提出するように言われている」
#br
あの野郎、何てことを吹き込んでやがる。
そもそも妖怪なんてどこに転がってるんだよ。
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「まぁ、いい。とりあえず付喪神ってのは、
長い間使った物や大事にしていた物に魂が宿って、
妖怪みたいになった物のことだ」
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そして、持ち主に恩返ししたり、
逆に襲い掛かったりするらしい。
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「そう……」
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「もしかしたら、そのカードもお前の恩返ししようとしたのか...
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「……?」
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何気なく言った俺の一言に、
小首を傾げながらクエスチョンマークを頭の上に浮かべる長門。
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「あぁ〜例えばだな……
お前が好きそうな本が図書館に入荷されることを予感したその...
その入荷時間より早く出かけそうなお前を引きとめるために隠...
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「……」
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言ってるこっちも恥ずかしいんだから、
お前もそんな目で見るんじゃない。
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「ま、まぁ、そいつが隠れていてくれたおかげで、
何かお前に良いことがあるかも知れないだろ?」
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「良いこと……あった」
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いつもより大きく頷く長門。
何があったのかは分からないが、こいつが良いことって言って...
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「なら、探し物をした時間は、その『良いこと』のために費や...
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そんな風にポジティブに考えた方が人生も楽しいだろう。
そんな俺の考えに賛同するかのように、目の前の少女は頷いて...
#br
#br
「わかった……そうする」
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P.S.
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「ところで『いいこと』ってなんだったんだ?」
#br
「あなたに会うことがでk……」
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ワンワンワン!
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「あ、キョン君に長門さん、こんな所で奇遇なのね」
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「よぉ、阪中……こんな遠いところまで散歩か?」
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「ちょっと車でこの近くまで来たのね。
たまにはルソーも他のところで散歩したいのね」
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「あぁ、そうだろうな」
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「じゃあ、また学校で会うのね」
#br
「できればそう願いたいな。
またお前の家で弱ったルソーとご対面てのは困るからな」
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「心配しないでなのね。じゃあまたなのね〜」
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「……ほんとにあいつは犬好きだな。
で、長門さっき何て言おうとしt……あれ?長門お前何でそんな...
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並の人間よりはるかに鈍感な少年に対し、
少女が説教をしたおかげで二人とも図書館の閉館時間に間に合...
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