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#navi(SS集)
#br
* 作品 [#y5fc6c7c]
** 概要 [#oe552580]
|~作者 |輪舞の人 |
|~作品名 |機械知性体達の憂鬱 〜敵は○○、AIたちの饗宴...
|~カテゴリー|その他|
|~保管日 |2007-02-03 (土) 15:52:19 |
** 登場キャラ [#w037b917]
//////////
|~キョン |不登場 |
|~キョンの妹|不登場 |
|~ハルヒ |不登場 |
|~みくる |不登場 |
|~古泉一樹 |不登場 |
|~鶴屋さん |不登場 |
|~朝倉涼子 |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜 |不登場 |
|~思念体 |不登場 |
|~天蓋領域 |不登場 |
|~阪中 |不登場|
|~谷口 |不登場|
|~ミヨキチ |不登場 |
|~佐々木 |不登場 |
|~橘京子 |不登場 |
** SS [#q72eb046]
//////////
#br
#setlinebreak(on)
#br
「りーち」
小柄な“少女”が点棒を場に置き、宣言をする。
場の空気にほとんど感知できないほどの、でも、それは緊迫感。
#br
“少女”の左側、下家では、美しいフォルムを持つ巨大な戦術偵...
#br
(3時の方向にボギー(敵性体)。排出したチットを確認。「ソ...
#br
“彼女”は分析を開始している。
高度な計算能力と、複数の戦術支援システムに援護された“彼女...
#br
(「上家」の攻撃準備の完了を確認。この戦闘エリア全域への...
#br
“彼女”。つまりFAF、フェアリイ空軍戦術航空軍団、特殊戦...
パーソナルネームを「雪風」という。メイヴ。システム開発軍...
#br
(我は脅威に接近しつつある。ブレイク(回避行動)。ハード)
#br
雪風は“少女”の捨牌の分析をさらに細別化し、検討を重ねる。
場全体の捨牌と、その傾向。得られたデータには「対子場」。...
雪風はもっとも理想的な回避行動のシークエンスへ。
場にはソーズの3が捨てられる。危険度は比較的低く、かつ自分...
雪風の飛翔は常に美しく、優雅だった。
#br
“少女”の対面。そこにはこの場で最大の大きさを誇る巨体が鎮...
戦闘艦。それも宇宙を飛翔するべく建造されたそれ。全景を俯...
“彼”。つまり広域宇宙警察機構、太陽系圏、火星の衛星ダイモ...
彼はゆっくりと場の状況を見渡す。大変に興味深い。
リーチを宣言した“少女”の表情からは、何も読み取ることがで...
しかし、この場は勝負の場。ラジェンドラの高精度AIは“少女...
楽しみたい。この場にある他の機械知性体たちの、そのどれと...
(場は平たくね)
突然浮かぶその言葉。
圧倒的な優勢も、絶望的な劣勢も、それは望むところではない...
ラジェンドラは熟考を重ね、比較的安全ではあるが、しかし場...
#br
“彼女”の上家。つまり右側には、もっとも無骨な存在が、微妙...
“彼”は他の全知性体のどれとも違う考えに囚われ続けている。
恐ろしい。ここは戦いの場に違いなく、つまりそれは自分が狙...
もっとも恐ろしいのは、彼の対面に位置する巨大で禍禍しい雰...
マヘルは一介の戦車に過ぎない。テクノロジーレベルで言えば...
彼女は常に本気だろう。獲物を逃がすような真似はしない。獲...
無茶な話だとマヘルは思う。普通に戦術戦闘というものを考え...
自律対空戦闘車両、ヴェクシレールも連れてくればよかったと...
そんな不吉な未来予想図はいらない。
やけくそに近いマヘルは、彼女の捨てた牌とまったく同じ、ソ...
早く戻って彼らに会いたい、とマヘルは思っていた。
彼らなら、きっと今の自分の気持ちをわかってくれると思うか...
#br
“彼女”の番。
明らかにこの場の知性体とは一線を画した存在。他のすべてが...
銀河を統括する情報生命体、情報統合思念体に生み出された、...
他3体の知性体たちの注目が集まる。無言の時間(もともとほと...
しげしげと自分の前に手繰った牌を見つめていた長門有希は、...
#br
「いっぱつ」
#br
次の瞬間に、左手をうっすらとかざすように、自牌の列の上を...
一斉に倒れる牌の列。パタパタという音ではなく、パタと一音...
「リーチ、一発、三暗刻、ドラ2」
雪風のアイドル音がわずかに鳴りを潜め、ラジェンドラの高機...
「おやっぱね。6000と場の700おーる」
ため息のような排気音。マヘルは無音。
長門有希は8本目の100点棒を脇に置く。
次からは無条件役満。ぱーれんちゃん。
#br
#br
無言で奇妙で滑稽な、一人と一機と一艦と一両が囲む、異空間...
#br
#br
その後、長門有希の八連荘は雪風のきわどい攻撃により撃破。...
どのように思われようが関係ない。やらなければ、やられる。...
他の2体も、ともかく今だけは雪風の行動に静かに同意していた...
#br
さらに続く中でも長門有希の優勢には変化はない。雪風は可能...
ラジェンドラは、この奇妙な空間と時間とを充分に楽しみ、満...
この中で悲惨なのは、主にメンタル面(?)という意味でだが...
ラジェンドラに至っては、あの巨体の圧迫感もさることながら...
#br
そしてマヘルの最大の危機が訪れる。
#br
「りーち」
[stand by ready]
『リーチです』
#br
一斉にテンパイ。しかも即リー。そんな馬鹿な。
彼の主砲基部がわなわなと振るえる。みんなで僕を無力化する...
思わずコール。少尉殿。助けてください。
撤収命令。当然届かない。いや届いたところで、この一人と一...
マヘルは半狂乱。冷静になれない。もともと僕は無理やり連れ...
ツモる牌。それを見てマヘルのAIは一瞬だけ判断を停止する。
まさか。僕もテンパイ。
地獄の底に届く一筋の光明。捨て牌候補は完全な安全が確保さ...
心の底から湧きあがる、笑み。僕だってやれる。そうだとも。
#br
【リーチ】
#br
マヘルは北を場に捨てる。本来これで当てられるのならそれは...
問題ない。マヘルは確信し、胸をなでおろす。
しかし、一人と一機と一艦は、じっとマヘルの捨てた牌に注目...
何だろう、とマヘルに焦りの色。なにがあったのだろう。
マヘルの牌をじっくりと観察した残りの一人と一機と一艦は、...
【…待ってよ。なにしてんの】
マヘルは思わず抗議の声をあげる。すると長門有希が静かにマ...
#br
「4人リーチは自動流局」
#br
#br
戦局は終盤に突入。
もはや長門有希の絶対的な勝利は揺るがない。いわゆる箱下状...
「ズルはだめ」
長門有希が左側の戦闘妖精に告げる。雪風は気づかれたことに...
「たのしい?」
長門有希が正面の戦闘艦に尋ねる。ラジェンドラは当初の予定...
『もちろんです。わたしは、今、とても愉快な気分』
長門有希が右側で震える戦車に語りかける。
「だいじょうぶ?」
マヘルは完全に錯乱状態に陥っているが、彼女のその声を聞く...
#br
「カン」
一機と一艦と一両の、そんな彼女への想いは、他ならぬ彼女の...
まだ、やる気なのか。ここまでやっておいて。もう支払うべき...
冷淡、冷血、冷酷という言葉がそれぞれの記憶領域を駆け巡る。
この小さな個体に翻弄される我々戦闘兵器の存在とは、いった...
「カン」
再び。
「カン」
さらにもう一度。
なぜか、カンをする度に牌が光る。
情報操作で輝かせているだけなのだが、別にズルというわけで...
『それはいったい』とラジェンドラ。
「気にしないで」
長門有希は、今度はなぜか手を額についてぼそりと喋る。その...
「基本は形から」
意味がわからない。が、とてつもなく不気味。
雪風はしかし、この中ではもっとも冷静な判断を下す。ただの...
#br
そんな雪風の逡巡を見てとったのか、長門有希が言った。
「…あなた、背中が煤けてる」
意味不明。この女は、このような可憐な姿をしていながら、私...
敵だ。しかも私が狙われている。
雪風はエンジン出力を上げる。フェニックス・エンジンが咆哮...
#br
ラジェンドラはここにきてようやく事態の危険性を認識する。...
この、彼女の勢いはいったい何をたくらんでいるのか、分から...
あのときの最初に出会った印象は、なんだったのだろう。今の...
#br
マヘルは気が動転している。撤収という言葉しか頭に浮かんで...
逃げてばかりで、まるで「やわらか戦車」? 何を言う。僕の...
そんなマヘルの新たに捨てた牌に、長門有希が目を光らせる。
ひい、という戦車の悲鳴が聞こえたような気がした。
#br
「カ
#br
そこで、言葉が途切れる。
雪風の緊急警戒システムに異変。予定にない緊急出撃命令。パ...
ラジェンドラにも同様の呼び出し音。あろうことか、アプロが...
マヘルは狂喜と言っていいほどの激しい感情で、部隊出撃を告...
#br
ン」
#br
長門有希が言い終えると同時に、一機と一艦と一両の姿は消失...
たったひとり取り残され、彼女はしばらくその場にたたずんで...
彼らは兵器。戦いは突然訪れるもの。仕方のないことだった。
今までにない安心感。あえて孤独と思ったことはなかったが、...
でも、それは本当に仕方のないこと。
彼らには、彼らが生み出された理由があり、それに殉じるはず。
戦闘知性体。破壊されてしまうかも知れない。
再び逢えるかわからないけれど、また逢えるといい、と思う。
#br
勝者の願いごと。
どうしても勝ちたかった理由。
#br
ともだちに、なろうね
#br
#br
―終―
#br
//////////
#setlinebreak(default)
#br
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終了行:
#navi(SS集)
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* 作品 [#y5fc6c7c]
** 概要 [#oe552580]
|~作者 |輪舞の人 |
|~作品名 |機械知性体達の憂鬱 〜敵は○○、AIたちの饗宴...
|~カテゴリー|その他|
|~保管日 |2007-02-03 (土) 15:52:19 |
** 登場キャラ [#w037b917]
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|~キョン |不登場 |
|~キョンの妹|不登場 |
|~ハルヒ |不登場 |
|~みくる |不登場 |
|~古泉一樹 |不登場 |
|~鶴屋さん |不登場 |
|~朝倉涼子 |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜 |不登場 |
|~思念体 |不登場 |
|~天蓋領域 |不登場 |
|~阪中 |不登場|
|~谷口 |不登場|
|~ミヨキチ |不登場 |
|~佐々木 |不登場 |
|~橘京子 |不登場 |
** SS [#q72eb046]
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#setlinebreak(on)
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「りーち」
小柄な“少女”が点棒を場に置き、宣言をする。
場の空気にほとんど感知できないほどの、でも、それは緊迫感。
#br
“少女”の左側、下家では、美しいフォルムを持つ巨大な戦術偵...
#br
(3時の方向にボギー(敵性体)。排出したチットを確認。「ソ...
#br
“彼女”は分析を開始している。
高度な計算能力と、複数の戦術支援システムに援護された“彼女...
#br
(「上家」の攻撃準備の完了を確認。この戦闘エリア全域への...
#br
“彼女”。つまりFAF、フェアリイ空軍戦術航空軍団、特殊戦...
パーソナルネームを「雪風」という。メイヴ。システム開発軍...
#br
(我は脅威に接近しつつある。ブレイク(回避行動)。ハード)
#br
雪風は“少女”の捨牌の分析をさらに細別化し、検討を重ねる。
場全体の捨牌と、その傾向。得られたデータには「対子場」。...
雪風はもっとも理想的な回避行動のシークエンスへ。
場にはソーズの3が捨てられる。危険度は比較的低く、かつ自分...
雪風の飛翔は常に美しく、優雅だった。
#br
“少女”の対面。そこにはこの場で最大の大きさを誇る巨体が鎮...
戦闘艦。それも宇宙を飛翔するべく建造されたそれ。全景を俯...
“彼”。つまり広域宇宙警察機構、太陽系圏、火星の衛星ダイモ...
彼はゆっくりと場の状況を見渡す。大変に興味深い。
リーチを宣言した“少女”の表情からは、何も読み取ることがで...
しかし、この場は勝負の場。ラジェンドラの高精度AIは“少女...
楽しみたい。この場にある他の機械知性体たちの、そのどれと...
(場は平たくね)
突然浮かぶその言葉。
圧倒的な優勢も、絶望的な劣勢も、それは望むところではない...
ラジェンドラは熟考を重ね、比較的安全ではあるが、しかし場...
#br
“彼女”の上家。つまり右側には、もっとも無骨な存在が、微妙...
“彼”は他の全知性体のどれとも違う考えに囚われ続けている。
恐ろしい。ここは戦いの場に違いなく、つまりそれは自分が狙...
もっとも恐ろしいのは、彼の対面に位置する巨大で禍禍しい雰...
マヘルは一介の戦車に過ぎない。テクノロジーレベルで言えば...
彼女は常に本気だろう。獲物を逃がすような真似はしない。獲...
無茶な話だとマヘルは思う。普通に戦術戦闘というものを考え...
自律対空戦闘車両、ヴェクシレールも連れてくればよかったと...
そんな不吉な未来予想図はいらない。
やけくそに近いマヘルは、彼女の捨てた牌とまったく同じ、ソ...
早く戻って彼らに会いたい、とマヘルは思っていた。
彼らなら、きっと今の自分の気持ちをわかってくれると思うか...
#br
“彼女”の番。
明らかにこの場の知性体とは一線を画した存在。他のすべてが...
銀河を統括する情報生命体、情報統合思念体に生み出された、...
他3体の知性体たちの注目が集まる。無言の時間(もともとほと...
しげしげと自分の前に手繰った牌を見つめていた長門有希は、...
#br
「いっぱつ」
#br
次の瞬間に、左手をうっすらとかざすように、自牌の列の上を...
一斉に倒れる牌の列。パタパタという音ではなく、パタと一音...
「リーチ、一発、三暗刻、ドラ2」
雪風のアイドル音がわずかに鳴りを潜め、ラジェンドラの高機...
「おやっぱね。6000と場の700おーる」
ため息のような排気音。マヘルは無音。
長門有希は8本目の100点棒を脇に置く。
次からは無条件役満。ぱーれんちゃん。
#br
#br
無言で奇妙で滑稽な、一人と一機と一艦と一両が囲む、異空間...
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#br
その後、長門有希の八連荘は雪風のきわどい攻撃により撃破。...
どのように思われようが関係ない。やらなければ、やられる。...
他の2体も、ともかく今だけは雪風の行動に静かに同意していた...
#br
さらに続く中でも長門有希の優勢には変化はない。雪風は可能...
ラジェンドラは、この奇妙な空間と時間とを充分に楽しみ、満...
この中で悲惨なのは、主にメンタル面(?)という意味でだが...
ラジェンドラに至っては、あの巨体の圧迫感もさることながら...
#br
そしてマヘルの最大の危機が訪れる。
#br
「りーち」
[stand by ready]
『リーチです』
#br
一斉にテンパイ。しかも即リー。そんな馬鹿な。
彼の主砲基部がわなわなと振るえる。みんなで僕を無力化する...
思わずコール。少尉殿。助けてください。
撤収命令。当然届かない。いや届いたところで、この一人と一...
マヘルは半狂乱。冷静になれない。もともと僕は無理やり連れ...
ツモる牌。それを見てマヘルのAIは一瞬だけ判断を停止する。
まさか。僕もテンパイ。
地獄の底に届く一筋の光明。捨て牌候補は完全な安全が確保さ...
心の底から湧きあがる、笑み。僕だってやれる。そうだとも。
#br
【リーチ】
#br
マヘルは北を場に捨てる。本来これで当てられるのならそれは...
問題ない。マヘルは確信し、胸をなでおろす。
しかし、一人と一機と一艦は、じっとマヘルの捨てた牌に注目...
何だろう、とマヘルに焦りの色。なにがあったのだろう。
マヘルの牌をじっくりと観察した残りの一人と一機と一艦は、...
【…待ってよ。なにしてんの】
マヘルは思わず抗議の声をあげる。すると長門有希が静かにマ...
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「4人リーチは自動流局」
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戦局は終盤に突入。
もはや長門有希の絶対的な勝利は揺るがない。いわゆる箱下状...
「ズルはだめ」
長門有希が左側の戦闘妖精に告げる。雪風は気づかれたことに...
「たのしい?」
長門有希が正面の戦闘艦に尋ねる。ラジェンドラは当初の予定...
『もちろんです。わたしは、今、とても愉快な気分』
長門有希が右側で震える戦車に語りかける。
「だいじょうぶ?」
マヘルは完全に錯乱状態に陥っているが、彼女のその声を聞く...
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「カン」
一機と一艦と一両の、そんな彼女への想いは、他ならぬ彼女の...
まだ、やる気なのか。ここまでやっておいて。もう支払うべき...
冷淡、冷血、冷酷という言葉がそれぞれの記憶領域を駆け巡る。
この小さな個体に翻弄される我々戦闘兵器の存在とは、いった...
「カン」
再び。
「カン」
さらにもう一度。
なぜか、カンをする度に牌が光る。
情報操作で輝かせているだけなのだが、別にズルというわけで...
『それはいったい』とラジェンドラ。
「気にしないで」
長門有希は、今度はなぜか手を額についてぼそりと喋る。その...
「基本は形から」
意味がわからない。が、とてつもなく不気味。
雪風はしかし、この中ではもっとも冷静な判断を下す。ただの...
#br
そんな雪風の逡巡を見てとったのか、長門有希が言った。
「…あなた、背中が煤けてる」
意味不明。この女は、このような可憐な姿をしていながら、私...
敵だ。しかも私が狙われている。
雪風はエンジン出力を上げる。フェニックス・エンジンが咆哮...
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ラジェンドラはここにきてようやく事態の危険性を認識する。...
この、彼女の勢いはいったい何をたくらんでいるのか、分から...
あのときの最初に出会った印象は、なんだったのだろう。今の...
#br
マヘルは気が動転している。撤収という言葉しか頭に浮かんで...
逃げてばかりで、まるで「やわらか戦車」? 何を言う。僕の...
そんなマヘルの新たに捨てた牌に、長門有希が目を光らせる。
ひい、という戦車の悲鳴が聞こえたような気がした。
#br
「カ
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そこで、言葉が途切れる。
雪風の緊急警戒システムに異変。予定にない緊急出撃命令。パ...
ラジェンドラにも同様の呼び出し音。あろうことか、アプロが...
マヘルは狂喜と言っていいほどの激しい感情で、部隊出撃を告...
#br
ン」
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長門有希が言い終えると同時に、一機と一艦と一両の姿は消失...
たったひとり取り残され、彼女はしばらくその場にたたずんで...
彼らは兵器。戦いは突然訪れるもの。仕方のないことだった。
今までにない安心感。あえて孤独と思ったことはなかったが、...
でも、それは本当に仕方のないこと。
彼らには、彼らが生み出された理由があり、それに殉じるはず。
戦闘知性体。破壊されてしまうかも知れない。
再び逢えるかわからないけれど、また逢えるといい、と思う。
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勝者の願いごと。
どうしても勝ちたかった理由。
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ともだちに、なろうね
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