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SS集/225
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開始行:
#navi(SS集)
#br
* 作品 [#g541c686]
** 概要 [#we4228cb]
|~作者 |おぐちゃん |
|~作品名 |県立北幼稚園 第九話 『夏への扉』 |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日 |2006-08-28 (月) 22:23:47 |
** 登場キャラ [#f1f759db]
//////////
|~キョン |登場 |
|~キョンの妹|不登場 |
|~ハルヒ |登場 |
|~みくる |登場 |
|~古泉一樹 |登場 |
|~鶴屋さん |不登場 |
|~朝倉涼子 |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜 |不登場 |
|~思念体 |不登場 |
|~天蓋領域 |不登場 |
|~阪中 |不登場|
|~谷口 |不登場|
|~ミヨキチ |不登場 |
|~佐々木 |不登場 |
|~橘京子 |不登場 |
** SS [#f43884db]
//////////
#br
#setlinebreak(on)
「失礼します。朝比奈さんはこっちに来てませんか?」
ある日の午後、きりん組の保母、森さんがうさぎ組にやって...
……嫌な予感がする。部屋を見渡すと、みくるちゃんはいなか...
「すみません。ちょっと目を離した隙に出て行ったらしいです」
俺は部屋を飛び出した。園児の手前走るのはどうかと思うが...
幸い、心当たりはある。けさ講堂でお遊戯をしたとき、彼女...
俺は講堂に駆け込んだ。人気はない。だけど、床下に通じる...
#br
「どうしてあんなとこ入ったの。先生に教えてごらん」
俺と古泉は、保護した三人と講堂の隅で話をしていた。
みくるちゃんは、髪の毛にクモの巣をくっつけてべそをかい...
「べつに。なんでもないわよ」
そして張本人はと言うと、さっきから腕組みをして俺たちを...
ハルヒちゃんは何をやらせても人並み以上に出来る子で、う...
ただし彼女、変な癖がある。立ち入り禁止の場所にやたらと...
「何でもないのに床下には入らないでしょう。なにか隠してる...
古泉がやんわり聞くが、ハルヒちゃんは答えない。仕方ない...
「ハルヒちゃん、何を探してるの?」
腕組みして横向いたままだが、ハルヒちゃんは確かに反応し...
「なら、先生も一緒に探すよ。ひとりであんなとこ入っちゃ危...
彼女はそのまま考え込んでいた。そこへ、有希ちゃんが一言。
「せんせいはだいじょうぶ。みかた。しんじて」
ナイスフォロー有希ちゃん。ハルヒちゃんは少し考えたあと...
「とびらをさがしてるの」
「扉? どこに入る扉ですか?」
「あっちにいくとびら」
ハルヒちゃんは、ぽつぽつと話し始めた。
#br
「さかのうえにはね、ようちえんじゃなくて、こうこうがある...
こうこう? 高校なんて、この辺にはないぞ。
「うん。でもむこうにはあるの。おんなのこはせーらーふくき...
どこか他の場所とごっちゃにしてるのか? でも制服がセー...
「でも、ハルヒちゃんが高校に入れるのはもっと大きくなって...
古泉が冷静に突っ込むと、ハルヒちゃんは一言答えた。
「うん。でも、もうひとりのあたしはこうこうせいなの」
? もうひとり?
「そのこうこうにいんのよ、もうひとりのあたし!
ゆきもみくるちゃんも、キョンもこいずみくんもいた。だか...
「……そっちに行く扉を探してたの?」
ハルヒちゃんは大きくうなずく。
もう一人の自分、ね。しかし、そう言うのは遠慮して欲しい。
だって、宇宙人と未来人と超能力者がいるだけで、俺はもう...
#br
「……せんせい?」
有希ちゃんの声で、俺は我に返った。
──なんだろう。あり得ない光景を、見た気がする。
「わかりました。その扉、先生も一緒に探しますから。
これからは一人で危ないところに入っちゃだめですよ?」
その間に、古泉が綺麗にまとめていた。まあ、ハルヒちゃん...
「ほんとね! いいわ、これからあたしたちなかまだから!」
講堂の片隅で輪になる、ちぐはぐな五人組。
「……?」
既視感、というのだろうか。俺は一瞬だけ目眩を覚えた。
そのあと俺たちはみくるちゃんをきりん組に届け、うさぎ組...
#br
「せんせい」
廊下を歩きながら、有希ちゃんが聞いてくる。
「せんせいは、うちゅうじんってすき? おともだちになれる...
そう言われても、会ったことないしな。だが、子供の夢を壊...
「そうだね、お友達になれると思うよ」
すると有希ちゃんは、もじもじしながら次の質問をした。
「……それじゃ、うちゅうじんは、せんせいのおよめさんになれ...
お嫁さんって。ちょっと遺伝子とか文化的ギャップとかが心...
そのとき、心の中にイメージが浮かんだ。いつも本ばかり読...
「うん。なれるよ、お嫁さん」
自分でも驚いた事に、言葉がかってに口をついて出た。
次の瞬間、有希ちゃんが俺の足にタックルしてくる。
「どうしたの? 有希ちゃん」
「……なんでもない」
有希ちゃんはなにやら嬉しそうに、俺の足にずっとしがみつ...
#br
さて、子供たちに本でも読んでやるか。
有希ちゃんが本を持って突進してくる。こう言うとき本を選...
俺が椅子に腰掛けると、有希ちゃんは俺の膝に乗ってくる。…...
だが今日は少し違った。
「ゆきばっかりずるーい! あたしものせなさいキョン」
そう言って、ハルヒちゃんが俺の膝に上ってきた。子供二人...
「…………」
二人は俺の膝に座り、足をぶらぶらさせながら本の挿絵を見...
かなわんよなぁ。こんな風に幸せオーラを出されちゃ、俺も...
結局、俺はそのまま本を読み始めた。
二人の少女は、俺の膝で仲良く並んで、じっと俺の声に聞き...
//////////
#setlinebreak(default)
#br
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終了行:
#navi(SS集)
#br
* 作品 [#g541c686]
** 概要 [#we4228cb]
|~作者 |おぐちゃん |
|~作品名 |県立北幼稚園 第九話 『夏への扉』 |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日 |2006-08-28 (月) 22:23:47 |
** 登場キャラ [#f1f759db]
//////////
|~キョン |登場 |
|~キョンの妹|不登場 |
|~ハルヒ |登場 |
|~みくる |登場 |
|~古泉一樹 |登場 |
|~鶴屋さん |不登場 |
|~朝倉涼子 |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜 |不登場 |
|~思念体 |不登場 |
|~天蓋領域 |不登場 |
|~阪中 |不登場|
|~谷口 |不登場|
|~ミヨキチ |不登場 |
|~佐々木 |不登場 |
|~橘京子 |不登場 |
** SS [#f43884db]
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#setlinebreak(on)
「失礼します。朝比奈さんはこっちに来てませんか?」
ある日の午後、きりん組の保母、森さんがうさぎ組にやって...
……嫌な予感がする。部屋を見渡すと、みくるちゃんはいなか...
「すみません。ちょっと目を離した隙に出て行ったらしいです」
俺は部屋を飛び出した。園児の手前走るのはどうかと思うが...
幸い、心当たりはある。けさ講堂でお遊戯をしたとき、彼女...
俺は講堂に駆け込んだ。人気はない。だけど、床下に通じる...
#br
「どうしてあんなとこ入ったの。先生に教えてごらん」
俺と古泉は、保護した三人と講堂の隅で話をしていた。
みくるちゃんは、髪の毛にクモの巣をくっつけてべそをかい...
「べつに。なんでもないわよ」
そして張本人はと言うと、さっきから腕組みをして俺たちを...
ハルヒちゃんは何をやらせても人並み以上に出来る子で、う...
ただし彼女、変な癖がある。立ち入り禁止の場所にやたらと...
「何でもないのに床下には入らないでしょう。なにか隠してる...
古泉がやんわり聞くが、ハルヒちゃんは答えない。仕方ない...
「ハルヒちゃん、何を探してるの?」
腕組みして横向いたままだが、ハルヒちゃんは確かに反応し...
「なら、先生も一緒に探すよ。ひとりであんなとこ入っちゃ危...
彼女はそのまま考え込んでいた。そこへ、有希ちゃんが一言。
「せんせいはだいじょうぶ。みかた。しんじて」
ナイスフォロー有希ちゃん。ハルヒちゃんは少し考えたあと...
「とびらをさがしてるの」
「扉? どこに入る扉ですか?」
「あっちにいくとびら」
ハルヒちゃんは、ぽつぽつと話し始めた。
#br
「さかのうえにはね、ようちえんじゃなくて、こうこうがある...
こうこう? 高校なんて、この辺にはないぞ。
「うん。でもむこうにはあるの。おんなのこはせーらーふくき...
どこか他の場所とごっちゃにしてるのか? でも制服がセー...
「でも、ハルヒちゃんが高校に入れるのはもっと大きくなって...
古泉が冷静に突っ込むと、ハルヒちゃんは一言答えた。
「うん。でも、もうひとりのあたしはこうこうせいなの」
? もうひとり?
「そのこうこうにいんのよ、もうひとりのあたし!
ゆきもみくるちゃんも、キョンもこいずみくんもいた。だか...
「……そっちに行く扉を探してたの?」
ハルヒちゃんは大きくうなずく。
もう一人の自分、ね。しかし、そう言うのは遠慮して欲しい。
だって、宇宙人と未来人と超能力者がいるだけで、俺はもう...
#br
「……せんせい?」
有希ちゃんの声で、俺は我に返った。
──なんだろう。あり得ない光景を、見た気がする。
「わかりました。その扉、先生も一緒に探しますから。
これからは一人で危ないところに入っちゃだめですよ?」
その間に、古泉が綺麗にまとめていた。まあ、ハルヒちゃん...
「ほんとね! いいわ、これからあたしたちなかまだから!」
講堂の片隅で輪になる、ちぐはぐな五人組。
「……?」
既視感、というのだろうか。俺は一瞬だけ目眩を覚えた。
そのあと俺たちはみくるちゃんをきりん組に届け、うさぎ組...
#br
「せんせい」
廊下を歩きながら、有希ちゃんが聞いてくる。
「せんせいは、うちゅうじんってすき? おともだちになれる...
そう言われても、会ったことないしな。だが、子供の夢を壊...
「そうだね、お友達になれると思うよ」
すると有希ちゃんは、もじもじしながら次の質問をした。
「……それじゃ、うちゅうじんは、せんせいのおよめさんになれ...
お嫁さんって。ちょっと遺伝子とか文化的ギャップとかが心...
そのとき、心の中にイメージが浮かんだ。いつも本ばかり読...
「うん。なれるよ、お嫁さん」
自分でも驚いた事に、言葉がかってに口をついて出た。
次の瞬間、有希ちゃんが俺の足にタックルしてくる。
「どうしたの? 有希ちゃん」
「……なんでもない」
有希ちゃんはなにやら嬉しそうに、俺の足にずっとしがみつ...
#br
さて、子供たちに本でも読んでやるか。
有希ちゃんが本を持って突進してくる。こう言うとき本を選...
俺が椅子に腰掛けると、有希ちゃんは俺の膝に乗ってくる。…...
だが今日は少し違った。
「ゆきばっかりずるーい! あたしものせなさいキョン」
そう言って、ハルヒちゃんが俺の膝に上ってきた。子供二人...
「…………」
二人は俺の膝に座り、足をぶらぶらさせながら本の挿絵を見...
かなわんよなぁ。こんな風に幸せオーラを出されちゃ、俺も...
結局、俺はそのまま本を読み始めた。
二人の少女は、俺の膝で仲良く並んで、じっと俺の声に聞き...
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