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#navi(SS集) #br * 作品 [#b14b81e5] ** 概要 [#f21540c8] |~作者 |ちの たりない人 | |~作品名 |シナリオ | |~カテゴリー|長門SS(一般)| |~保管日 |2008-05-15 (木) 08:40:38 | ** 登場キャラ [#wf8f5bad] ////////// |~キョン |不登場 | |~キョンの妹|不登場 | |~ハルヒ |不登場 | |~みくる |不登場 | |~古泉一樹 |不登場 | |~鶴屋さん |不登場 | |~朝倉涼子 |不登場 | |~喜緑江美里|不登場| |~周防九曜 |不登場 | |~思念体 |不登場 | |~天蓋領域 |不登場 | |~阪中 |不登場| |~谷口 |不登場| |~ミヨキチ |不登場 | |~佐々木 |不登場 | |~橘京子 |不登場 | ** SS [#o036846f] ////////// #br #setlinebreak(on) 雨が降り始めたのは、昼休みに入って少し経った辺りだった。 わたしは読んでいた本を閉じ、窓の外へと視線を向ける。 #br ここに至った経緯をわたしは語る術を持たない。 それは、確かにわたしが経験し、私が記憶し、わたしが過ごしてきた時間ではあるが。 ただ、それにわたしの意思が関与した事はほとんど無かった。 行動した、と言う点においては私は確かにそうしてきた。 それは朝比奈みくるもそうであるし、古泉一樹もまたそうであるのと同じように。 #br おそらく、これまでの経緯のほとんどがわたしにとっては、ただの物語と同じなのだと思われる。 そう、今手元にあるこの本と同じ。 荒筋と結末は書かれる前から決まっていたような……。 #br わたしは本を棚に戻すと部室を後にする。 雨足はさらにはやまりつつあり、季節の変わり目が来た事を告げているかのようだ。 #br 「あ、長門さん。また部室行ってたの?」 呼び止められて振り向いた先には、クラスメイトの女子一名。 肯定の意を示すわたしに彼女はさらに尋ねてきた。 「誰かと一緒とか?」 わたしは首を傾げて見せる。 何らかの事象が起きた際などに、SOS団の誰かが訪ねてくる可能性は確かにある。 また、気まぐれに"彼"などが昼の時間を過ごしに来る可能性もある。 ただし、基本は一人で居る事の方が多い。 こう言った場合は、どう答えるのが彼女の質問の真意にそえるのかと、思案していたわたしに彼女はこう問いかけてきた。 「いつもってわけじゃないって事?」 的確な質問であり、わたしは肯定の意を示す。 「なるほど。それじゃあ…………」 #br 日記、と言うものがある。 日々起こった事を徒然なるままに書き記すそれは、決まった筋道も決まった結末も無い。 ここに至った経緯を語る資格は無いわたしではあったが、これからの事を語る資格はあるように思う。 #br 『五月××日 曇りのち雨 クラスメイト女子より、これから先、共に昼食をとろうと、告げられた』 #br 終 ////////// #setlinebreak(default) #br ----