#navi(SS集)

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* 作品 [#rc1a7f01]

** 概要 [#n495ff0a]

|~作者      |見守るヒト  |
|~作品名    |長門有希の写真の撮りかた |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日    |2007-12-21 (金) 16:44:42   |

** 登場キャラ [#t0aa03b5]

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|~キョン    |不登場    |
|~キョンの妹|不登場  |
|~ハルヒ    |不登場  |
|~みくる    |不登場  |
|~古泉一樹  |不登場 |
|~鶴屋さん  |不登場 |
|~朝倉涼子  |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜  |不登場   |
|~思念体    |不登場  |
|~天蓋領域  |不登場  |
|~阪中      |不登場|
|~谷口      |登場|
|~ミヨキチ  |不登場    |
|~佐々木    |不登場  |
|~橘京子    |不登場   |

** SS [#uec7fa91]

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#setlinebreak(on)

「う〜、どうすっかな、これ」
「どうしたのさ谷口」
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何の変哲もない普通の日の放課後。
帰り支度を終えた僕がいつものように谷口と帰ろうと声をかけようとしたら彼が席で何か唸ってた。
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「ああ、国木田か。実はちょっと困ったことがあってだな」
「何が?」
「話すより実物を見たほうが話が早い。とにかくこれを見てくれ」
「これってデジカメ?」
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そう言って渡されたのはデジカメ。
谷口ってばこんなの学校まで持ってきて。先生に見つかっても知らないよ。
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「そんなへまを俺様がするわけが無いだろう。とにかく見ろって。といっても外じゃなくて中の写真のほうだ」
「流石に分かるよそれくらいは」
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苦笑して谷口から手渡されたデジカメのメモリをみていく…って
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「谷口」
「お、もう見つけたか?」
「何で女の人ばっかりなのさ」
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しかも全部がこっちを見ていない。
明らかに遠目から隠し撮ったのが分かるものばかり。
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「いくらモテないからってこれは不味いよ。下手したら捕まっちゃうよ?」
「だあー、うるせえ!それは今はどうでもいいんだよ。問題なのはもっと後のやつだ。後のやつ」
「なんだかなぁ…」
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ちょっと谷口が心配になりながらも、いわれた通りページを送っていくと…あった。
たぶんこれが谷口の言う問題の写真なんだと思うけど。
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「えっと、谷口?」
「……」
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谷口は顎をしゃくる仕草で更に先を見るように促してくる。
ページを送る。ん?
またページを送る。あれ?
今度は間を置かずに一回二回三回。
更にページを送り続けるも写っていたのは全部同じだった。
写っている画が同じという訳じゃなくて、同じ人が写ってるってこと。
でも何でこの二人が…?
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「キョンと長門さん?」
「お前にもそう見えるか」
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というかそれ以外にどう見ろというのか。
写っていたのは全部キョンと長門さんのツーショット。
しかもただ写ってるわけじゃない。
前のと同じ、遠目からのなら分かる。
谷口ならキョンをからかうのにやってもおかしくない。
でも、電車で眠りこけるキョンに寄りかかりながら読書する長門さんとか明らかに正面からとったであろう手を繋いでる二人だとかしまいには図書館だろうか、そこでまたも眠りこけるキョンの頬に長門さんが…な写真もあった。
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「どうやってこんなの撮ったのさ。悪戯にしては趣味が悪いよ」
「俺だって好きで撮ったとったわけじゃねえ」
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好きでとったわけじゃないとはどういうことだろう。
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「でも谷口が撮ったんでしょ?」
「…確かに俺はそこに写ってるような二人を見たことがある。でもおかしいんだよ。そういうときに限ってだな、何故だかフラフラ〜っとそこに行きたくなるんだ。そうしたらどうしてだかいつも二人がいる。しかも、もっとわけが分からんことにそういうときは必ずといっていいほどデジカメを取り出してそれを収めてる俺がいるんだよ。まるで誰かに操られてんじゃないかってみたいに」
「こ、怖いこと言わないでよ谷口」
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そんなことを言う僕だけどつい好奇心が勝ってそれをよくみてしまう。
キョンってばいつの間に長門さんとこんな関係になってたんだろ。
涼宮さんはこのことしってるのかな。
あれ?これは…
写真を眺めていた僕はあることに気付いた。
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「いままでそれを何度も消そうと思ったんだが何でだかその度に寒気がしてな。どうしようと悩んでいたわけだが…決めた。今すぐ消す。絶対に消すそもそもなんで俺がキョンの写真をもってなきゃいけないんだ。というわけで返せ」
「わかったよ」
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そういって谷口にデジカメを返そうとした僕の腕を、背後から誰かに掴まれた。
誰だろう?と思って後ろを振り返ると
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「な、長門、さん…!?」
「げぇ!?な、長門有希!」
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なんて間の悪いことかそこには長門さんがいた。
彼女が何でここにいるのかはわからないけど、視線は明らかに僕の持っているデジカメに向けられてて何が写っているのかがばれているのは見え見えだった。
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「あ、えと、これは僕が撮ったんじゃじゃくて谷口が」
「あ、卑怯だぞ国木田!」
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事実じゃないか。
そう言い合う僕らに
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「貸して」
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と長門さんは言った。
それが何を、というのは言うまでもなく、その言葉の発する迫力に僕は素直にデジカメを渡してしまった。
谷口が目線で文句を言ってくるけどしかたないじゃないか。
谷口が僕の立場なら君だって渡してたはずだよ。
デジカメを受け取った彼女はそのまま教室の奥まで歩いていくとある机の前で止まり、そこに座った。
キョンの席だった。
やっぱりこの二人は…
そこに座った彼女は鞄からコードと、アレは…電子手帳だろうか?
それぐらいの小さいパソコンのようなものを取り出した。
それでデジカメとそのパソコンのようなものをコードで繋ぎ、なにやら操作を始めた。
呆気にとられている僕等を完全に無視して彼女は作業を進める。
タタタタッと軽快に動いていた彼女の指の速度が緩んだ。
そして何かを確かめるようにタンッ、タンッ、タンッとボタンを押す。
その時の横顔が、僕には写真で写っている彼女とダブった。
しばらくそうしていた彼女がこれでおしまいというようにボタンを、タンッ!と押すと彼女はさっき出した道具をしまって、デジカメを持ってこっちにやってきた。
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「……」
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無言で彼女が差し出すデジカメを僕は言葉なく受け取った。
デジカメを渡した彼女はそのまま教室を出て行ってしまった。
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「一体なんだったんだろうな…」
「さあ…」
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正直僕に聞かれても困る。
彼女から受け取ったデジカメを谷口に返すと、彼はそれをそのまま鞄へとしまった。
メモリ、消さなくていいの?と聞くと。
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「なんか知らんが異様に疲れたからな。家に帰ってからにする。」
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だって。
鞄を持って、さあ帰るかという谷口に僕は尋ねた。
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「ねえ谷口、さっきの長門さんどう見えた?」
「あん?どうもこうも、やっぱり怒ってたんじゃねえのか?無表情だったし」
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そういう谷口に内心ため息が漏れた。
きっとそんなだから谷口はもてないんだよ。
そう言った僕に谷口は文句を言っていたようだけど僕は相手にしなかった。
写真もそうだったけど、僕にはさっきの長門さんが笑っているように見えたんだ。
まるで大海原に浮く小さな小さな薄氷みたいに小さくて薄いものだけど確かに僕には笑って見えたんだ。
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これは余談だけど、あのデジカメのデータは一つ残らず綺麗さっぱり消えてたみたい。
長門さんの仕業だとは思うけど谷口には薬になったんじゃないかな。

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#setlinebreak(default)

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