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#navi(SS集) #br * 作品 [#be78035e] ** 概要 [#o6e6e204] |~作者 |G.F | |~作品名 |ある美人人妻養護教諭の憂鬱 | |~カテゴリー|長門SS(一般)| |~保管日 |2007-02-01 (木) 19:54:48 | ** 登場キャラ [#wc6ecd6d] ////////// |~キョン |登場 | |~キョンの妹|不登場 | |~ハルヒ |登場 | |~みくる |不登場 | |~古泉一樹 |不登場 | |~鶴屋さん |不登場 | |~朝倉涼子 |不登場 | |~喜緑江美里|不登場| |~周防九曜 |不登場 | |~思念体 |不登場 | |~天蓋領域 |不登場 | |~阪中 |不登場| |~谷口 |不登場| |~ミヨキチ |不登場 | |~佐々木 |不登場 | |~橘京子 |不登場 | ** SS [#z2c4d251] ////////// #br #setlinebreak(on) 設定参照 SS集/427 SS集/428 SS集/430 SS集/439 SS集/445 SS集/447 SS集/449 SS集/450 SS集/451 SS集/455 SS集/468 SS集/479 SS集/485 #BR #BR 「うー…」 夫とハルヒと一緒にお風呂に入っていい気分…のはずが…はっきりいって私は今、ものすごく憂鬱。 そう、明日は文部科学省管轄下の「学校」であれば少なくとも必ず年に一回は訪れることとなるあの日。 「どうしたの?有希」 ハルヒが身体を洗いながら心配そうに聞く。 どうやら私はハルヒにもはっきりとそれと解るほど憂鬱な顔をしていたらしい。 「それがさ…明日、身体測定および体力測定でさ…」 夫が湯船からハルヒに説明している。 「あいつ、今から心配してるみたいだよ。女子の胸囲測定を担当することになりゃしないか、って…」 そう、そう、それなのよ、それ。 「身長、体重、座高は問題ない…胸囲だけは勘弁してほしい…」 私は浴槽の淵に腰をかけた。 「なるほどねぇ…有希の身体をこうして目の当たりにすると…気持ち、解る気がするな」 ハルヒが頷く。 「最近の高校生は成熟度がいいからねぇ」 う…言わないで…。 そう。私の身体は公式年齢では23歳だというのに今もなお11年前に思念体によって生み出されたときの幼児体型のまま。 高校時代および大学時代、つまり「測られる立場」だったときは全然気にしてなかったんだけど、教師になって「測る立場」になってから…一転して凄く気になり始めた。 恐らく…もう成長は望めないだろう、と思う。 だからといってまさか今更「身体のデータ」を改竄するわけにはいかない。 何と言っても愛する夫が「その幼児体型も有希らしさの一つだ」と言ってくれているのだから…。 「有希のお膝元・保健室で測定するのは確か女子の体重、身長、胸囲、座高なんだよな」 私はもちろん万が一のこともあって保健室にいるので担当はそのどれかになるのだ。 「保健室で担当することになるのは私、涼子、江美里さん…他にみくるさんも何故か入ることになった」 要するに「『対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース』三人娘」+「未来人」ってわけ。 「三人娘」のうち二人は既に「人妻」になっている。 つまり養護教諭の私の夫が国語教諭のキョン君、数学教諭の涼子の旦那さんがキリスト教聖職者の古泉君。 女子体重、身長、座高、胸囲のどれを担当することになるかは明日、私、涼子、江美里さん、みくるさんの四人でくじ引きをやって決めることになるんだけど…ああ神様…どうかみくるさんが「胸囲」を引きますように…今からお願いします。 「有希…何故か…って?」 「前に言ってなかったっけ?朝比奈さんは週に二回、火曜日と木曜日しか学校に来ない非常勤講師だからだよ」 夫がハルヒに説明した。 「そういえば…みくるちゃん、今、書道の先生だもんね」 ハルヒは納得したらしい。 そうそう、「書道」で思い出した。 みくるさんはもともと書道部に入っていたのだがハルヒに強引にやめさせられてしまったんだっけ。 「あなたがみくるさんに会いたいのならば…スケジュールを空けるように言ってあげる」 私は言うと、冷えかけた身体を温めなおすために再びお湯の中に潜り込む。 いくら「未来の調査機関」で「時間を自由に行き来できる身分」になったとはいえ、みくるさんにも「スケジュール」というものがある以上、いつでも会うというわけにはいかないのだから。 「じゃ…午後5時ごろ、思い出のあの喫茶店で…と伝えといて」 ハルヒが湯船に入り、夫がハルヒと交替する形で洗い場に出て身体を洗い始めた。 みくるさんといえば…ハルヒが今着ている「メイド服」はかつてSOS団の団室でみくるさんが着ていたものなんだっけ。 「因みに…キョンは?」 「俺か?俺は色覚検査担当。場所は進路相談室の相談室部分」 「色覚検査ってあれだよね。モザイクのような模様の中の数字を読ませる検査」 「そうそう、それだよ」 因みに…色覚検査の検査対象は一年生だけなのだそうだ。 順番は「生徒たちの自由」に任せてあるが、とりあえず夫は他の先生方より一足先に仕事が終わる可能性がある、ということ。 「仕事が終わったら…大学や短大の資料とか見ておかなきゃな。兄として、また教師として」 どうやら夫は…来年、卒業することとなる妹、つまり私の義妹の進路が今から心配らしい。 義妹よ…こんな優しいお兄さんを持って…あなたは今、幸せですね。 ////////// #setlinebreak(default) #br ----