#navi(SS集)

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* 作品 [#fa087ee1]

** 概要 [#r1f81cd1]

|~作者      |ムック  |
|~作品名    |長門のつもり |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日    |2006-09-01 (金) 19:17:39   |

** 登場キャラ [#nefb60c5]

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|~キョン    |登場    |
|~キョンの妹|不登場  |
|~ハルヒ    |不登場  |
|~みくる    |不登場  |
|~古泉一樹  |不登場 |
|~鶴屋さん  |不登場 |
|~朝倉涼子  |不登場 |
|~喜緑江美里|登場|
|~周防九曜  |不登場   |
|~思念体    |不登場  |
|~天蓋領域  |不登場  |
|~阪中      |不登場|
|~谷口      |不登場|
|~ミヨキチ  |不登場    |
|~佐々木    |不登場  |
|~橘京子    |不登場   |

** SS [#o1c5826d]

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#setlinebreak(on)

 いつものように部室の扉をあけると、そこにはいつものように長門が座って本を読んでい
る場所で、なぜか喜緑さんが本を読んでいた。
喜緑さんはなにかそわそわした落ち着きのない様子で、おれをちょっと見ると本を持ち直
してもとのポーズに戻った。
喜緑さんって生徒会の役員をしているんだっけ、すると生徒会の用事だろうか、それとも
また、変な事件に巻き込まれてよりによって見当違いも甚だしいSOS団に相談を持ち込
んできたのだろうか。
えっと、喜緑さんでしたっけ?今日はなにか御用ですか?
おれはなるべく気さくさを醸し出すように、そしてなによりも上級生への失礼にならない
ように喜緑さんに声をかけた。
「そっ、そうですわよね、やっぱり判りますよね。わたしほっとしました」
どうしてここに来る人たちは状況と文脈をはっきりさせないうちに自分勝手な感想をぶつ
けてくるのだろうか、ぶつけられたものの立場になってほしい。そもそもこれはツッコみ
を入れるところなのだろうか。
喜緑さん、なににほっとしたのかを先に説明してくださらないと、おれ困ります。
「ごめんなさい、わたしったら
 有希が、いえ長門さんにわたしにここで代わりになって、
 なんて頼まれたものですから、身代わりに座っていたのですけど
 やっぱり、わかっちゃいますよね」
あんたらはおれたちをバカにしてんのか、えっ?と小一時間ほど詰めよりたいところだが、
喜緑さんは上級生だし、それに美人だ。とてもそんなことはできない。
長門はどこに行ったんですか?喜緑さんにそんな役を押し付けておいて…、そうだ長門が
ぜんぶ悪い。
「長門さんはなんでも今日は学校の図書館に新刊本が入荷する日だから横取り…いえ
 借り出しに行ってくるといって出て行ったのです。
 その間自分がここにいないと部員のみんなが不審に思うだろうからって…」
他の代理がいた方がずっと不審だってば、っていうか、すでにラジオのホワイトノイズの
ような長門の表情からでも感情の起伏を読み取る達人の境地にあるおれをつかまえてにしては、長門のやつ随分なめたまねをしてくれるじゃないかと、なんだかおれは無性に腹ただしさを感じた。
そこに長門が真新しいハードカバーの本を両手で山盛りに抱えて戻ってきた。
「あっ、有希?
 わたしもう行っていいかしら」
「かまわない…」
「それじゃ、また…」
喜緑さんはそそくさと部室から出て行った。ああっこんなことならお茶くらい出しとけば
よかった。もうちょっと喜緑さんを部室に足止めしておいて匂いをかぎたかったのにぃ〜、
じゃなくて、なんだその態度は、長門、仮にも上級生の喜緑さんに留守番を頼んでおいて
ありがとうの一言もなく、追い払うような言い草はぁ。
おれは義侠心からの怒りがさっきの腹立ちに倍加されてふつふつとこみ上げて来た。
しかし、長門はそんなおれには一瞥もくれずに、今もってきたばかりの本を嬉々と本棚に
並べている。よく見ると本の背表紙には図書館のラベルすら貼られていない。
まっさらの新刊本だ。おい、長門、その本いったいどうしたんだ?
「だいじょうぶ、情報操作は得意…」
そう振り向きさまに言った長門の口元がすこしにやけたように感じたのはおれの錯覚なの
か、長門評論家として達人の境地にあるものだけが感じることができるゆらぎなのかわか
らない。そうだ達人といえば、長門、おまえ喜緑さんにここで代わりに座っていれば誰も
気が付かないとかいったそうじゃないか。
「気がついた…?」
あほーっおれの目は節穴か、おまえと喜緑さんを区別できないような役立たずのめんたま
だったらくりぬいて銀紙でも貼っておくわい。
「(ふふふ)そう…」
(ふふふ)と笑ったように感じたのはおれの気のせいか、長門はそのまま図書館からガメ
てきた真新しいハードカバーを開くといつもの場所でいつものように本を読み始めた。
おい、長門聞いているか、なんでここには人の話を聞かない連中ばかり集まるんだ全く。
「かまわない…」
まあ、おれも構わないけどな。


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