• 追加された行はこの色です。
  • 削除された行はこの色です。
#navi(SS集)

#br

* 作品 [#ma49c5f6]

** 概要 [#y8cbba1b]

|~作者      |ちの たりない人  |
|~作品名    |守ってあげたい 第一話〜オワリノハジマリ〜 |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日    |2008-07-06 (日) 09:46:53   |

** 登場キャラ [#fd4b31ab]

//////////

|~キョン    |登場    |
|~キョンの妹|不登場  |
|~ハルヒ    |登場  |
|~みくる    |不登場  |
|~古泉一樹  |登場 |
|~鶴屋さん  |不登場 |
|~朝倉涼子  |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜  |不登場   |
|~思念体    |不登場  |
|~天蓋領域  |不登場  |
|~阪中      |不登場|
|~谷口      |不登場|
|~ミヨキチ  |不登場    |
|~佐々木    |不登場  |
|~橘京子    |不登場   |

** SS [#g7764d6c]

//////////

#br

#setlinebreak(on)

七月七日、月曜日。
#br
昼休みにすでに確認済みではあるが、やはり昨日までの事もあり、俺は多少なりの不安を持って、部室のドアをノックした。
静寂……いや、この場合は無言の、と言っておくべきだろう、返事があった。
俺は安堵と共にドアを開けた。
あいつが、いつもの無表情で座っている事を期待して…………。
#br
#br
七月四日、金曜日。
#br
朝、遅刻寸前で辿り着いた教室。
俺の席のその後ろ、そこに座っている奴は突っ伏していた。
その光景は、それ自体はっきり言ってしまえば当たり前の、なんでもない日常風景である。
そのはずだった。
#br
今からでも朝比奈さんに頼んで、その時の俺を蹴り飛ばしにいきたいところではある。
いや、蹴り飛ばした所で、状況に変化などありはしなかっただろうがな。
#br
無言で自分の席に座った俺に、後ろの席からこう、声がかかった。
「今日のSOS団活動は休止ね」
俺は取り合えず振り向く。
「珍しいな、どうかしたのか?」
「別に。ただ、あたしは今日の放課後、用事あるし、有希も用事で学校休んでるのよ」
長門が休んでいる、と言う点が引っかかりはしたが、俺は相槌をうっていた。
「そうか」
と。
#br
授業中も静かなものだった。
俺はまた、こいつが何か企んでいる、そんな程度に思っていた。
その日の昼休みまでは。
#br
#br
「ここにいらしたんですか」
購買でパンとコーヒー牛乳を買い、さて、どこで食べたものかとぶらぶらしていた俺を、いつものではない、翳った笑みが呼び止めた。
「飯を食うのに良い所を知らないか? 今日は部室は閉まっているだろうし……」
そう言いかけた俺に
「長門さんが休んでいる事は、ご存知なんですね?」
と、溜息まじりに聞いてきた。
「ああ、朝にハルヒから聞いてるが……」
「単刀直入にお聞きします」
何時になく真剣な顔に、俺は一瞬たじろぐ。
そして、古泉は怒りすら混じるかの瞳で、こう言った。
「長門さんと、何かありましたか?」
#br
一瞬、理解が遅れた頭を再起動させ、俺はありきたりな文句で問い返す。
「どう言う事だ?」
「言葉どおりの意味です、が……どうやら、本当に思い当たる節は……」
ここしばらくの事を頭でハイスピード再生してみるも、答えは
「無いな。ハルヒはともかく、お前や朝比奈さんに隠し立てしなきゃならない事はな」
だけだった。
俺のその答えが気に召さないのか、古泉は「ふぅむ」と顎に手を当てる。
#br
「何か、あったのか?」
そう問いかけた俺に、爽やかさをそこいらに捨てたような顔で
「『何か』なんてもんじゃありませんよ」
と古泉は、こいつが知っている状況を、とつとつと話し出した。
「過去の例で言えば、あなたと涼宮さんが閉鎖空間に閉じ込められた、あの時に匹敵する、もしくは、それ以上の異常事態です」
あの時の事は、俺にとってはそのほとんどが、忘れ去りたい記憶なわけだが、今はそういった場合では無さそうだ。
しかし……それ以上だと?
「はい。かつて類を見ないほど、巨大な閉鎖空間が、今現在も拡大中です」
「……」
「我々の機関が調べた所、長門さんは昨日帰宅後、一歩も自室を出ていないようです。そして、閉鎖空間が現れだしたのは今朝、こちらもおそらくですが、涼宮さんが長門さんが休む事を知った、その直後から発生しています」
「それで、俺が長門に何かしたのでは? か」
そう言った俺を見つめた古泉は、疲れた笑みを見せる。
「しかし、あなたは嘘をついているように見受けられません。他の事が要因ですね」
いや、ちょっと待て。
「長門は今もあの部屋に居るはずなんだな?」
言って携帯を取り出し、すでに覚えちまっている番号を押した。
「はい、そのはずです、が……僕も試しましたよ。長門さんの携帯の方もね」
音信不通。
そんな生易しいものではなく、電話自体が繋がっているといった感じじゃあない。
本当の無音。
#br
雪山での事が脳裏に浮かぶ。
「長門に何かあったんじゃ無いのか!?」
「ぼ、僕に言っても解らないのは同じです」
気がつくと、俺は古泉の肩を押さえていた。
「す、すまん」
「いえ」
そういって溜息を吐くと、古泉は諭す様な声音で告げる。
「それで、おそらくあなたと何かがあり、結果として長門さんが我々との接触を閉ざした。そう思っていたわけですが」
昨日やその前、何かあったかと思い出そうにも、ただ、部室で本を読んでいたあいつが浮かぶだけだった。
#br
「状況を整理します。今朝、長門さんが休む事を知った涼宮さんが、巨大な閉鎖空間を発生させています。そして、長門さんは音信不通。要因にあなたは入っていない。いいですね?」
「あ、ああ……」
さっき言った事をただ羅列しているだけ、とも言える古泉の言葉。
ただ、その気迫に俺は押された。
「長門さんに何かがあった、そして、それは涼宮さんだけに知らされた。ここまでもいいですね?」
「何が言いたい?」
いらだち紛れに聞く俺に、古泉はこう告げた。
「長門さんをどうにかできる存在なんて、そうそう居るわけがない。その事も解ってますか?」
と。
#br
そう、情報統合思念体謹製、有機アンドロイドの長門に、ただの押し込み強盗だとかが太刀打ちなど出来ない。
俺の脳裏によぎったのは、別の宇宙的存在が送り込んだ、真っ黒いあいつの姿だった。
#br
だが、本当の要因はあいつ以上に、それこそとんでもないものだった。
#br
#br
#br
#br
//////////

#setlinebreak(default)

#br

----

トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS