#navi(SS集)

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* 作品 [#j0df172f]

** 概要 [#o75a49c4]

|~作者      |書き込めない人  |
|~作品名    |長門さんと椅子 |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日    |2007-03-23 (金) 20:19:40   |

** SS [#j7c4c768]

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#setlinebreak(on)

それはいつものようにどうでもいいことが原因だったと思う。 
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俺がSOS団一無口な少女に近づきすぎているとか、 
色目を使っているとか、襲おうとしているとか…… 
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ともかくそんな濡れ衣も真っ青な理由で、 
我らが横暴団長様は俺に蹴りを入れてきやがった。 
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「このエロキョン!!」 
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それは言いがかりにも程があるぞ。 
そもそもお前の主観によって捏造された 
有りもしない罪で裁こうとするんじゃない。 
それにそんな風に勢いよく飛べば、 
必然的に腰に巻いてる布切れの中身が見えるわけで、 
まぁそれが見えるより先に俺の視界は上履きの裏がw…… 
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「……んがッ」 
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骨が折れたかと思うような痛みを顔面に感じながら、 
よくもまぁあの飛び蹴りの短い時間にいろいろ考えれたもんだと、 
自分を少し褒めてやりたい気分になったのも束の間、 
今度は小柄な文学少女の姿が目に映った。 
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……まずい。 
今俺はハルヒのカンガルーのチャンピオンも真っ青な蹴りを受けて、 
倒れこもうとしてるのに、その先にいられると…… 
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カタッ…… 
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俺の心配を悟ったのかあっさりと席を立つ長門。 
とりあえずこれでお前への二次被害は防げそうだ。 
ただ、その椅子もついでに除けてくれればよかt……
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「んごッ……」 
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わずか数秒であれだけのことを考えながら、 
俺はものの見事に宇宙人ご愛用のパイプ椅子にダイブした…… 
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「あ〜あ、壊しちゃった」 
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他人事のように言うな。 
どうみてもお前が原因だろ。 
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「なによ〜元はといえばあんたが有希に変な事しようとするからでしょ!」 
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完全に事実無根の冤罪だ。 
第一お前には俺がそんなことをするような人間に…… 
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「見えるわよ」 
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あまりにも自信満々にはっきりと宣言された俺は、 
結局何も言い返すことが出来なかった…… 
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「……」 
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「あぁ〜長門、スマンな」 
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「……」 
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まずい。 
長門表情鑑定士1級の俺の目に狂いがなければ、 
今長門さんは非常に怒ってらっしゃる。 
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「いや、本当に悪かった」 
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「……」 
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こ、これはあの文学部廃止騒動の時並に怒って…… 
とにかく誰か助けてくれ。 
このままだと俺はこの冷たい視線に射抜かれて凍死してしまう。 
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「どうやらバイトが入ったようです。 
ちょっと行ってきますね」 
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「あっ、わ、わたしもちょっとやかんのお水を汲みに……」 
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そう言ってそそくさと部屋を出る二人。 
どうみても逃亡です。本当にありg(ry 
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「……」 
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あ、あの〜長門さん? 
そんなコキュートスより冷たい目で見られると、 
俺としては生きた心地がしないんだが…… 
むしろ地獄の1丁目の方がまだぬるい気がする。 
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徐々に体の感覚がなくなってきたような俺に、 
意外な人物が救いの手を差し伸べてくれた。 
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「ほら、有希。キョンも謝ってるし許してあげたら?」 
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おぉ、ハルヒ…… 
いつも俺に迷惑ばかりかけてるお前が 
今度ばかりはまるで神様のようだ。 
この際原因はお前だろうなどと野暮なつっ込みはしないで置く。 
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とりあえずそのハルヒの救いの言葉に、 
渋々といった感じで長門は口を開いた。 
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「わかった。でも……」 
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そう言って俺の方を向く長門。 
心なしか視線に温かみが出たような気がする。 
具体的に絶対零度から水銀の融点くらいまで。 
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そんなことを考えていた俺に、 
長門は最後まで言葉を続けた。 
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「……代わりの椅子が必要」 
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「代わりの椅子?」 
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聞き返す俺に対して、 
目の前の宇宙一物静かな少女は、 
更に難解なことを言ってきた。 
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「……四つん這いになって」 
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「へ!?」 
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「早く……」 
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突然の命令に唖然とする俺に、 
長門はいつもの調子で催促をした。 
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「有希にも何か考えがあるんじゃない? 
とにかくやってみなさいよ」 
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「ん、あぁ……」 
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かなり釈然としないが、 
長門の頼み……命令ということもあって、 
俺は素直に従った。 
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「……こんな感じでいいか?」 
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両膝と両手を突いた状態で、 
首だけを長門の方に向けて俺は尋ねた。 
俺の名誉の為に一応言っておくが、 
この角度から見上げても視界には何も見えていない。 
何もだ。 
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「いい」 
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「そうかい、それでこれでどうしr……」 
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その時、背中にかすかな感触を感じた。 
一体なんだと首を曲げたくても、 
人間の構造上背面は見えない。 
ただ口をあんぐり開けて驚いてるハルヒが見えるだけだ。 
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「え〜と、長門さん?」 
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「なに?」 
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「それはこっちのセリフなんだが……人の背中で何やってんだ?」 
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「読書」 
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あっさりと答える長門。 
いや、そうじゃなくて…… 
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「何で俺の背中に座ってるんだ?」 
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「あなたが私の椅子を壊した。 
だからその責任を取ってこれからはあなたが私の椅子」 
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いや、そんな無茶苦茶な…… 
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四つん這いのまま心中で文句を言う俺に対して、 
頭上……ならぬ背上で無口宇宙人娘はこう宣言した…… 
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「大丈夫……痛くしない」 
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