• 追加された行はこの色です。
  • 削除された行はこの色です。
#navi(SS集)

#br

* 作品 [#f169b4f4]

** 概要 [#fcb35f7b]

|~作者      |G.F  |
|~作品名    |ある美人人妻養護教諭の呟き |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日    |2007-01-05 (金) 17:50:03   |

** 登場キャラ [#u78b831a]

//////////

|~キョン    |登場    |
|~キョンの妹|登場  |
|~ハルヒ    |登場  |
|~みくる    |登場  |
|~古泉一樹  |不登場 |
|~鶴屋さん  |不登場 |
|~朝倉涼子  |登場 |
|~喜緑江美里|登場|
|~周防九曜  |不登場   |
|~思念体    |不登場  |
|~天蓋領域  |不登場  |
|~阪中      |不登場|
|~谷口      |不登場|
|~ミヨキチ  |不登場    |
|~佐々木    |不登場  |
|~橘京子    |不登場   |

** SS [#zde69534]

//////////

#br

#setlinebreak(on)

設定参照 SS集/427 SS集/428 SS集/430 SS集/439
(時系列的には430と439の間に位置する話です)
#BR
彼と結婚するまで、私には「家族」に該当する存在がいなかった。
情報統合思念体が一応は「お父さん」ということになっているけれどもあれは「親」というよりは「製作者」。
私はあのマンションにずっと一人で住んでいた。
だから、高校時代以来恋い慕う彼の許へ嫁いで、初めて家族というものを持つことになった。
初めてのことだらけで戸惑う私。
だけど…彼の家族はそんな私を温かく迎え入れてくれた。
#BR
#BR
「有希お義姉ちゃん」
ふと、声がした方を見たら夫の妹さん、つまり私の義妹が笑顔を振りまいていた。
学校でも、家でも、本当のお姉さんであるかのように私を慕ってくれている。
私も本当の妹みたいに時には厳しく、時には優しく接している。
こんな可愛い義妹も「いつか家にいなくなっちゃうのか」と思うと、なんだか寂しい。
その時はお義姉ちゃん、多分、泣いちゃうかも知れないな。
だから…ね、それまでの間、じっくり愉しませていただくわね。
#BR
#BR
「有希、ちょっといい?」
保健室のドアが開いた。
そこにいたのは涼子と江美里さん。
義妹は2人と入れ替わる形で出て行った。
「あんた…義妹さんをちょっと甘やかしすぎなんじゃないの?いくら可愛いからっていってもねぇ…」
涼子は一時は敵に回ったこともあるけど…今はいい友達の1人。
「私には『甘やかしすぎ』という認識はない」
うふ…あんた今はまだ独身だからってひがむのやめてね。
つい先ほど少し未来の異時間同位体からダウンロードした結果によると…「古泉君と結婚する」ことが確定してるわけだけど。
もっとも涼子にはこのことは内緒。
いや、彼女にも私と同じ機能があるわけだから、ことによるともう知ってるかもしれないけど。
案外、敢えて「知ろうとしてない」のかも知れないし。
あ、そうそう、忘れてた。私は今この高校で養護教諭、夫は国語教諭、涼子は数学教諭、江美里さんは理科教諭をそれぞれ勤めている。もっとも江美里さんは理科といっても化学専門なんだけどね。
夫は現代国語と古典(古文・漢文)の両方を教えてるみたいだけど、どちらかというと古典よりは現代国語の比率が高いかな。
涼子はよりによって夫のクラスの副担任。この点はちょっと妬けるんだけど。私もやっぱり養護ではなくて一般の教諭の方が良かったのかな。
「まあまあ涼子、有希はきっと…妹が欲しかったんだよ」
江美里さん、フォローどうもありがとうございます。感謝してます。
#BR
#BR
お昼休み。白衣をいすの背もたれにかけ、お弁当を食べようと準備していると、ドアが開いた。
「あれ?お一人だけですか?キョン君もいるかと思ったんですけど…」
誰かと思えばみくるさん。
早くも「自由に時間を行き来できる身分」となったらしく、「書道の非常勤講師」として北高にも時々姿を見せている。
それはそうと…あの〜、みくるさん、夫が何で昼休みに保健室に来なければいけないのでしょうか。
「あの、一緒にお弁当を食べているんじゃないかと思って期待してたんですけど」
みくるさんはそういうと恥ずかしげに横を向いた。
「愛妻弁当は作った本人の前で食べるものじゃない、と彼は言った」
夫に言わせると「照れくさい」とかそういう問題じゃないらしい。作った本人の目の前で食べると有り難味が失せて気分的に味が半減するから、とのことらしい。だから結婚以来、一回も昼休みには保健室に来ていない。
「そんなもんなんですかぁ?」
そういうとみくるさんはお弁当を広げた。
「私、また、涼宮さんが作ったお弁当だからかと思いましたぁ」
ズコッ…
…確かにその涼宮ハルヒなら今、「あなたのお古のメイド服」を着てうちにいるのですが。
「彼のお弁当だけは私が作らなければ駄目、とハルヒは言った」
そう、「私の目の前にある弁当」と「義妹の弁当」は元・ホテル従業員の現・家政婦、ハルヒが作ったものだが、「夫の弁当」は私が作っている。
もっともホテル従業員とはいってもレストランじゃなくてフロントなどなんだけどね。
悔しいけれど…私よりハルヒのほうが味付けは上。
でも、夫は「おいしい」と言ってくれる。それがうれしい。
そこへ携帯電話の着信音。
「有希」
噂をすれば何とやら…で、電話の主は当のハルヒだった。
「午後から買い物に行く予定なんだけど…何か買って来てほしいもの、ある?」
何を買えばいいかって…レポート用紙などだったら購買部へ行けば済むし…そうだ。ちょうど冷蔵庫になかったあれを…
「…パステルの『とろけるプリン』を買ってきてほしい」
「了解」
メモをとっている音が聞こえる。
彼女もあれ以来変わった。
以前、私と夫をめぐって争った「ナルシストな性悪女」の面影はもうない。
そればかりか「有希の幸福はあたしが守るからね。それが今まで嫉妬にかまけて有希をいじめたことへの償いよ」と約束してくれた。
心理学にも興味があったらしい夫いわく「ハルヒみたいな『独占欲が深いタイプ』は『どんなに画策しても自分の思い通りにならないこと』があるとなると案外簡単にガタガタと崩れるものらしい。結婚式のときにやっぱりそうなんだと思った」とのこと。
今からしてみると「結婚式の招待状をハルヒに送らなかった」のは夫にしてみれば回りから「元カノ」と目されているハルヒへのせめてもの配慮だったのでは?と思われる。
だからこそ、私がその事を利用して「今までの私に対する意趣返し」として「余計な事」つまり「勤務先のホテルで披露宴を開いて苦しめてやる計画」を立ててしまったのが悔やまれ、披露宴の途中で席を抜け出してハルヒに謝りに行ったんだっけ…。
「ハルヒ、本当にこっちこそごめん」
通話を終えると携帯を閉じ、携帯に向かって合掌した。
#BR
#BR
「有希、帰るよ」
放課後。職員会議を終えてすぐに保健室に戻って怪我をした生徒の応急処置を終えたところに夫が来た。
「了解」
薬品にシーツを被せ、保健室の戸締りを終え、夫と一緒に帰途に着く。
#BR
明日も、いい日でありますように…
//////////

#setlinebreak(default)

#br

----

トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS