#navi(SS集)

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* 作品 [#pbcc4156]

** 概要 [#d524b0b8]

|~作者      |おぐちゃん  |
|~作品名    |エンドレスエイト異聞 〜八千三百二十一回目〜 |
|~カテゴリー|長門SS(一般)|
|~保管日    |2006-08-20 (日) 00:43:02   |
|~キョン    |登場    |
|~キョンの妹|不登場  |
|~ハルヒ    |登場  |
|~みくる    |不登場  |
|~古泉一樹  |登場 |
|~鶴屋さん  |不登場 |
|~朝倉涼子  |不登場 |
|~喜緑江美里|不登場|
|~周防九曜  |不登場   |
|~思念体    |不登場  |
|~天蓋領域  |不登場  |
|~阪中      |不登場|
|~谷口      |不登場|
|~ミヨキチ  |不登場    |
|~佐々木    |不登場  |
|~橘京子    |不登場   |

** SS [#k7640b7b]

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#setlinebreak(on)

「うっわー、すごい風ねー」
 ハルヒは子供のようにはしゃいでいた。
 外は嵐。よりによって俺たちの街を直撃した台風が、横殴りの雨を降らせている。
「早めに有希んちに集合かけといて正解だったわ。
 いやー、やっぱ七階だと風強いわねぇ」
 不謹慎なヤツである。この台風で被害を受けてる人もいるだろうに。
 まあそれほど大きい台風でもないけどな。ニュースのアナウンサーの口調も、さしてせっぱ詰まったもんじゃなかった。
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 今日は八月三十一日。俺たちはこのループを脱出する方法をあれこれ試してみたが、ハルヒのどことなく満たされない表情はそのままだった。
 俺たちSOS団員は、ハルヒの気まぐれで長門のマンションに呼び出され、嵐の中の第二回合宿を行っているのだった。
 ハルヒはセーラー服を着ている。俺たちも一応、制服を着てきてはいた。しかしおそらく、このままループを脱出して九月が来ることはないだろう。
「あなたの観測に同意。このループでは、涼宮ハルヒは満足していない」
 そばにいた長門が、ハルヒに聞こえないよう小声で言った。
「どうすりゃいいんだかな。いっそ古泉作戦を発動するか」
「?」
 小首をかしげて怪訝な顔をする長門。
「いや、ハルヒを抱きしめてI love youとでも言ってみろって、古泉がな」
「…………」
 なんだよ長門。にらむなよそんなに。
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 結局、午後十一時に就寝することになった。ハルヒは遊び足りなそうだったが、明日から学校だと言って押し切ったのは俺だ。
 ……古泉の読みでは、この世界は二十四時ちょうどにリセットされる。
 俺はただ、その瞬間を静かに迎えたいだけだった。
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 時計が十一時五十分を指す頃。長門が、俺のところにやってきた。
「眠れないのか?」
「…………」
 長門はかぶりを降りつつ俺の隣に寝転がると、そっと俺の手を握った。
「お、おい長門」
「あと九分二十一秒」
 長門は俺の瞳を見つめながら言う。
 なんのつもりか知らんが。あともう少しの事だし、長門のしたいようにさせてやろう。
 ……隣の寝床から古泉の含み笑いがするが、あえて無視。俺は長門の手を握り返した。
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 俺の目の届くところに、秒の単位まできっちり合わせた時計がある。リセットまで残り三十秒。
 いままでの俺は、どんな風にこの瞬間を迎えたんだろう。
 自分のベッドで? 長門とこうして? いや、ハルヒと二人きりなんていうシチュエーションだって、絶対にあり得なかったとは言えない。
「…………」
 ごめんな長門。今は、お前の手のぬくもりだけを感じていよう。
 時計の針が進む。
 十秒前。
 五秒前。
 三、
 二、
 一、
 ゼ
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