作品

概要

作者主流派万歳=十六夜
作品名主流派とみそ汁 〜駄目だこいつ…早くなんとかしないと…〜
カテゴリー思念体SS
保管日2008-09-28 (日) 21:16:25

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

 文芸部室での放課後。
一番先に到着したわたし、
次に来訪した彼と二人きりで他の三人のSOS団団員の到来を待つ。
『二人きり』という単語になぜエラーともとれる多くの因子が
発生するのかがわからないこの読書ままならぬ、わたしの情報思考回路。
そして結論は出ぬともこの原因であろう彼も、また同じく思考にふけっているのか
目先を部室の天井に目にやったまま椅子に腰を下ろしている。
 一体、彼は何を考えているのだろうか。
まだ来ぬ涼宮ハルヒの事だろうか?
それとも朝比奈みくるの事なのだろうか?
……発生したエラー情報を削除する。

 

「か…のみ…しる、か」

 

 その時の彼が言った言葉は確かにわたしの聴覚器官に届いたはずであったが、
情報処理中であったため途切れ途切れにしか聞き取れなった。
彼の言葉は一字一句保存してあるというのに、うかつ。
ちなみにあの情報改変した世界から帰ってきた後の病院での会話は毎日再生している。

 

「……なに?」

 

 今はともかくこの補完が重要である。
彼に尋ねることでその足りぬ箇所を埋めることにする。

 

「あ、あぁ。いや、なんでもない。ただ、ちょっと考え事をしてただけさ」

 

 はぐらかす彼。……気になる。
追求しようかと思ったが、女性二人、男性一人の足音が近づいてきた。
涼宮ハルヒに朝比奈みくる、古泉一樹の三人だ。
残念ながらこの件に関しては打ち切り。
しかし全ての言葉が聞き取れなかったわけでは無いので前後の繋がりにて予想する。
『か…のみ…しる』であったのでこの間を埋める文字を検索する。
……、……。『かみのみそしる』……、

 

『神のみそ汁』であると推定。

 

 一体どういった代物であるかは不明であるが、これに彼の真意が隠されているのだろうか。
残念ながら、わたしのデータベース内ではこの単語に該当するものがなかったため
今度、真に遺憾であるが情報統合思念体主流派に尋ねてみることにする。

 

 今は団員揃うこの部室に意識を投ずるとしよう。

 
 

〜〜〜
主「はぁ〜〜〜〜〜あ。近頃、いい事ないなー」
急「長いため息をつくな。こっちまで気が滅入るだろ」
穏「そうですよ。ため息は幸せを逃がすと言いますしね。
  ところであなたのいう『いい事』とは一体なんですか?」
主「そうだなぁ、……有希と会話することかな」
穏「え……、そんなのいつだってできるじゃないですか」
主「ところが最近はなぁ、有希からの音信は全く無いし、
  私から連絡を入れても着信拒否されるし反抗期まっただ中、といった所さ」
急「俺はどっちかっていうと反抗期が原因じゃなくて主流派に原因があると思うがな」
主「そんなわけで久しく有希との会話がないのだよ。
  まぁ、会話どころか向き合うこともままならないんだ。
  こっちから盗み見はしてるんだけどね。はっはっはっ」グスッ
穏「涙を浮かべながら笑わないで下さい」
急「気持ちはわかるが……、ん?
  おい主流派。ウワサをすればなんとやらで有希ちゃんが来てるぞ」
主「私にそんな陳腐な嘘が通るとでも思っているのか?」
長門「……。情報統合思念体主流派に聞きたいことがある」
主「ってホントだよ!!
  何々、コレって幻? それとも夢? はたまた妄想が産んだ産物!?」
急「落ち着け。バカ野郎」
主「本物だ……、本物の有希ちゃんだっ!
  それで聞きたいことって何かな何かな!? パパは何でも教えちゃうよっ!!」
長門「……『神』とは何?」
穏「ふーむ。これは中々の難問ですね。
  この単語の定義というのは数多くあり、決まった答えはないですからね」
主「しかしそれも私にとっては簡単な問い。『神』とはこの私。
  天使たる有希ちゃんを創造した私こそ神に相応しいはずだ」
急「ずいぶんと堕ちた神もいたもんだ」

 

長門「そう。それでは……あなたにみそ汁を作って欲しい」

 

主「……。ちょっと待っててね、有希ちゃん」

 
 

主流派 → 防音室へ

 
 

主「頬をつねっても痛いということは夢でないことは確かだな。
  ……ふぅ。
  う、う、うぉぉぉぉぉぉぉおおおぉぉぉっぉぉぉぉぉっぉぉおぉぉぉっっっ!!
  もしやこれは古来からある告白か!? プロポーズか!?
  私はいつのまにフラグを立てたんだ!? いつ攻略したんだ!?
  いや、待つんだ、主流派。これは聞き間違いかもしれない。……もう一度確認だ」

 
 

防音室 → 主流派参上

 
 

主「ごめんね、有希ちゃん。悪いんだけどもう一度言ってくれないかな」
長門「了解した。あなたにみそ汁を作って欲しい」
主「『あなたにみそ汁を作って欲しい』と言ったんだね?」
長門「そう」
主「……もうしばらく待っててね」

 
 

主流派 → 再び防音室へ

 
 

主「聞き間違いじゃねぇぇぇええぇぇぇぇぇぇぇっ!!!
  幻聴でもねぇえええええぇぇぇぇぇぇっぇぇぇ!!!
  これまでは非行に走って
  『うるさい』だったのに、
  今では甘えんぼうになって
  『父上好き。父上のお嫁さんになる』だよっ!!
  生きててよかった。ホント……生きててよかった。
  私がこれまで存在してきた理由は今この時にあったと言っても過言ではないっ!!」

 
 

防音室……をぶちやぶり主流派推参

 
 

主「おっけーーーい!!
  すぐ作るよっ! 光の速さで作るよっ! 毎日作ってあげるよっ!」

 
 

〜〜〜二分後
主「できたーーーー! お待ちどうさま、有希ちゃん。何杯でもおかわりあるからね」
長門「では、いただく」スタスタスタ
主「あ、あれ? 有希ちゃん、ドコ行くの?」
長門「……ひみつ」
主「え、え、えっ? 結婚式は? 新婚旅行は?
  ……あっ。……いっちゃった」
急「まあ、なんというか。……残念だったな」
穏「予想通りといえば予想通りですが、気を落とさないで下さいね」
主「カムバッーーーク!! 有希ぃぃぃぃぃぃいい!!」

 
 

 特に問題なく『神のみそ汁』を入手。
これで彼の真意がわかるはず。さっそく彼の元に訪ねてみることにする。

 
 

〜〜〜
「神のみそ汁を持ってきた。放課後、つぶやいた言葉の意味が知りたい」

 

 夜。
ベッドでゴロゴロとしながら漫画を読んでいた俺の前に
手にみそ汁が入ったお椀を持つ長門が現れたのは一体どういう理由があっての事だろうか。
神のみそ汁とか言っていたが、イ○ス・キ○スト印のみそでも使ったみそ汁なのか?

 

「これは情報統合思念体主流派が作ったみそ汁。自称ではあるが神に属する人物が作った」

 

 どうやらこの対有機生命体ヒューマノイド・インターフェースである長門有希は
俺の発言を間違えて捉えたようである。
人臭さがずいぶんと増してきたじゃないか、長門。お父さんは嬉しいぞ。

 

「長門。……俺は『神のみそ汁』じゃなくてあの時は『神のみぞ、知る』って呟いたんだ」

 

「……うかつ。情報の伝達に齟齬が発生した」

 
 
 

おまけ

 

「それではあなたは何に対して『神のみぞ、知る』と言った?」
「そ、それは……秘密だ」
(言えないよな。
 その言葉の真意が朝比奈さんのある体の一部がどこまで成長するのか、なんてのはな)

 

もう一つおまけ

 

主「ええーーいっ!!
  こうなったら先ほどのワカメと豆腐のシンプルでありながら奥深いみそ汁に
  カニを丸ごと加える! お椀からハサミと足がはみ出しているのがミソだっ!
  これで『神のみそ汁』から『神の蟹のみそ汁』にパワーアップ!!」
穏「結果は神のみぞ、知る。……でもないでしょうね」
急「上手くいくはずがないよな」

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:04:27 (2704d)