作品

概要

作者ID:bUxary3X
作品名vs雪山洋館戦
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2006-08-03 (木) 07:31:26

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

おかしな空間に閉じ込められてしまった。雪山の洋館。
SOS団の冬季合宿での遭難の際、存在するはずのないこの場所に迷い込む。
まあ、そんなことは至極どうでもいいことだ。今は考えないといけないことがある。
せまる年末そして年始、いかにして彼と二人きりになるか、である。
このままではSOS団の面々でワイワイガヤガヤと過ごす羽目になるのは確実だ。
もっとこう、ロマンチックに私はいきたい。私にもっと勇気があれば、
彼に夜更けすぎに雨が雪に変わる瞬間を見に行きませんかと素敵に誘うのだが、
くやしいことにそこまでの度胸を持ち合わせていない。精進しなければ。
しかしこの空間は非常に気分を害する。どこかの身の程知らずが私に喧嘩を売っており、
私はそれらを全て無視しているのだがチクチクとちょっかいを出してくる。
年末年始のことを考えると食事も喉を通らない。ああ、どうすれば上手くいくのかな。
あまりにも考え込んでいたため、皆の質問の返答に少し遅れをとる。
正直話しかけないで欲しい。今私は生まれて以来最大の難問にぶち当たっているのだ。
あれやこれやの末、やっと個室で一人になることができた。ベッドに腰掛け深く思索。
最終手段として彼を拉致することが決定しかけたとき、ドアからノックの音が聞こえた。
招きいれると現れた姿、それは彼だった。驚いた。何か用があるのだろうか。
いや、用などすでに理解している。考えて欲しい。合宿。就寝時間。個室。ノック。
これらから導き出されるアンサーは、これ、告白しかありえない。そうだよね?
彼は艶かしい足取りで私の左隣へと腰掛ける。何だかいつもよりも色っぽい。素敵。
「長門……。何だか眠れないんだ。……ここで寝てもいいか」
もう、彼ったら寂しがりやなのね。拒否する理由など宇宙創生以来どこにもない。
彼が私の手を握る。機関銃のように鼓動が高鳴る。内心でキターと絶叫する。
「長門、いや……有希。驚くかも知れないだろうが、実はお前のことを」
驚くも何も、それは周知の事実ですよ。私は全てを理解していましたよ。
彼の顔が近づく。吐息が触れ合う至近距離。もう我慢ならん。私はアクセルを全開にした。
「うわ……っ!? な、長門、何を」
問答無用で押し倒す。この状況下の興奮は絶大である。彼をじっと見つめる。
「す、すまん、俺が悪かった、だからそんな怖い顔をしないでくれ」
大丈夫、初めては誰でも怖いものなのですよ。思わず喉がごくりとなる。
その音を聞いた彼は、「ヒイッ!」と悲鳴をあげ、全速力で逃げ出した!
ああ、待って! 少し積極的過ぎたらしい、弁明のために彼の後を追う。
彼が逃げ出した扉を勢いよく「バン!」と開くと……そこには団員が集合していた。
話を聞くと。それぞれの部屋に。何までそっくりな団員の偽者が現れたようだ。
なんてこった。私は誰とも知らない人間を押し倒していたのか。しかも勘違いで。
は、恥ずかしい……! 彼に声を掛けられた時、羞恥のあまり、倒れこんでしまった。
ああ、どうしよう。これでは痴女ではないか──。ベッドの中で、うなされた。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:04:17 (1888d)