作品

概要

作者ちの たりない人
作品名朝からゆき
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2008-02-14 (木) 00:24:29

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

今日は朝から雪が降っていた。詰る所、とんでもなく寒い。
こんな日に喜んで、用事も無いのに外に出歩くと言う愚行を俺がするわけも無い。
炬燵に入り、テレビを見、みかんを食べると言う、至高にして究極な日本的情緒を味わっていたわけだ。
そう、その瞬間までは。

 

呼び鈴が鳴り響く。
ちなみに言えば、妹は両親と共にこの寒い中を出歩くと言う俺的愚行をおかしていて、現在この場所には俺一人。
無視を決め込もうとも一瞬考えたが、これがハルヒ辺りだった場合後が怖い。
「はいはい、今出ますよ」
俺は、無視をしておくべきだったと即効で後悔する事になる。

 

ナニかがそこに居た。
「―――――いた――――――」
目の錯覚だと思いたいが、玄関に立っているこの黒い物体は紛れも無く周防九曜。
「―――ゆき――――――好き―――――――――?」
何の脈絡も無い。と言うかこいつはそれを聞きにきたのか?
雪そのものは、まあ嫌いってわけではないが、寒いのはそもそも苦手ではあるな。
まあ、それ以前に、今の時間平面がどこの辺りだとか、そういう野暮な突っ込みはこの際勘弁していただきたい。
「――――――はる―――――――――は―――?」
こいつはわけの解らんアンケートのバイトでも始めたのか? 律儀に付き合っている俺も、結構お人よしだとは思うが。

 

こいつの質問をそのまま回想する気にはなれんので要点だけまとめるが、以下の事に対して同じように聞いてきた。
1.雪 2.春 3.うさぎ 4.秋 5.馬 6.朝 7.海草 8.武士 9.鋏 10.眼鏡
誰か、こいつが何をしに来たのか答えれるやつがいるか?
居たら説明はいいから、こいつを引き取ってくれ。

 

「わかった、対処する」
周防九曜の後ろから声が聞こえた。
と言うか、いつの間に来ていた、長門?
長門はいつもの視線を俺に向け「許可?」と、九曜の首根っこをむんずと掴まえた。
「ああ、解った、よろしく頼む」
俺は困惑したまま、まぁ、はやく炬燵にもぐり込みたい事もあり、そう言った。
なんだろうな、嫌がる子犬を引き摺るように、長門は九曜を引きずって行った。
俺は、安堵と共に寒さを感じ炬燵へと取って返したわけだが。

 

俺は無駄と解りつつ後ろ、玄関先を振り返り、どうしたものかと炬燵の方を向いた。
炬燵に座り、こちらを見上げてくる長門と目が合ったからである。
えーっと、長門さん?
「………」
長門は俺をじっと見つめ、呟くようにこう言った。
「………好き…?」

 
 

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:04:11 (2938d)