作品

概要

作者G.F
作品名バレンタインとIE7
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2008-02-13 (水) 16:26:14

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

「わ…わ…わ…」
台詞だけ見ると「谷口?」と思うかもしれないが…この台詞は谷口ではない。
「ん…どうしたんだよハルヒ…」
そう、ハルヒだ。
ハルヒはさっきから団室のパソコンに付きっ切りだ。
長門はいつものように本を読んでいる。
「『更新が準備できました』って出たからクリックしたのよ」
ふーん、それで?
「そうしたら再起動しろって出たから再起動をかけたのよ」
ああ、いつも出るよな、それ。
「…再起動をかけるのは修正プログラムを適用するため」
長門、それはお前に言われなくても解ってるつもりだ。
ハルヒもそれくらい解ってると思うぞ。
「そうしたらインターネットの画面が変になったのよ」
そういってハルヒが指差した画面は…ちゃんとSOS団のホームページが出てはいるが…。
ん…何だ?このブラウザは…。
「お前、別のブラウザを導入したのか?」
そう、それは見慣れないブラウザだった。
前進後退ボタンが左上にあるのは同じだが…ホームページボタンやお気に入りの星マークなどがアドレスバーの下に行っている。
それから…これはタブ式ブラウザというのだろうか。栞みたいなものがページ上部にでていて、ページ名が「SOS団ホームページ」とその栞みたいなものに出ている。
「別のブラウザじゃないわよ、ほら…アルファベットのEの小文字に似たアイコンの…名前何というんだっけ?」
うーん…なんというんだっけ?喉までは出かけているんだけど出てこない。
「…Internet Explorer。略称IE」
長門、サンキュ。
「そうそう…IEよ、IE」
そういうとハルヒはブラウザを閉じた。
「…え?このアイコンもなんか変じゃん」
そういわれてみれば…確かに…今までは「e」の回りを周回していた土星の輪みたいなものが青だったが黄色になっている。
「…そのブラウザはInternet Explorer Version 7。略してIE7」
「えっ?」
以下、長門によると…マイクロソフトでは今年の2月13日から順次にWindows XP Service Pack 2にIE7を「重要な更新」の一つとして配布することになった。
どうやらハルヒがクリックした「新しい更新」がそれだったらしい…とのこと。
「…VistaのIEは既にVersion 7」
そういわれてみれば…道理で…どこかで見覚えがあるアイコンだと思ったよ。
コンピ研の連中が「Vistaが入った」と自慢してたからな。
以下、長門によると…XpでもService Pack 2という条件はあるものの、2006年10月18日からマイクロソフト本社から英語版が、同年の11月2日からマイクロソフト日本法人から日本語版がダウンロード・インストールできるようになっている、とのことだった。
「…因みに…IE7がダウンロードされても大丈夫なようにしておいたから」
「大丈夫にしておいた…って?」
「…具体的には…JavaVM、Flash Player、Shockwave…といったいわゆる『プラグイン』を最新版にしておいた」
「さすが有希」
ハルヒに褒められて長門が少し照れているらしい様子が俺にはわかった。
「…」
長門が俺の袖を引っ張る。
「…貴方にも…最新のプラグインが必要」
何のことだ?俺に必要な最新のプラグインって?
「…これ」
そういって長門が俺に手渡したのは…。
「あ!教室で渡しておくの忘れてた!」
ハルヒがそれを見て慌ててカバンをがさがさしだしたことでも解るかもしれない。
そう。それは…「ハート型のチョコレート」だった。

 

蛇足

 

「それで思い出したんだが…」
「…何?」
「実はだな、今朝、朝倉がチョコレートを…俺に…」
「涼子がどうしてあんたにチョコレートを渡すわけよ!」
聞いてハルヒが俺の襟首につかみ掛かった。
長門の目つきもものすごくなっている。
…といっても…ハルヒにはいつもの無表情にしか見えないだろうが…俺には長門が俺をにらみつけているのが解る。
「おい、こら!二人とも…人の話は最後まで聞け!」
朝倉がくれたチョコレートは…俺としては何か悪い予感がしたものだから…「朝倉がお前に渡してくれと頼んでいたから」と称して谷口にやった。
ちなみにハルヒに対しては「朝倉はあれで案外照れ屋だから直接渡せないんじゃないのか」とごまかしたのは言うまでもない。
「へぇ…谷口とは涼子も案外趣味悪いわねぇ」
ハルヒはそれで納得していたようだ。

 

翌日。
どういうわけか谷口がいつまでたっても教室に姿を現さない。
風邪…ということはないだろうから…まさか…?
「いやねぇ…何言ってるの、初めから谷口狙いだったのよ」
そのことについて一時限目と二時限目の間の休み時間にハルヒがいないときを狙って朝倉を問い詰めたら…朝倉は意外にもさっぱりした表情でこう言った。
「だって…私のことをAA+だなんてノートに書いているもんだからムカついてさ」
そりゃ谷口のお前に対する「美的評価」なんだが…何だと思ったんだ?いったい…?
「だって…AAなんていったら『有希より小さい』ってことじゃん」
…おいおい、長門が聞いてたらどうする!
「…いい。あの男には私もムカつくものがあったから」
…って長門、いつからそこに?
どうやら…俺にチョコレートを渡せば俺が身の危険を感じ取って回避しようとして谷口に渡すだろうということは朝倉にはお見通しだったようだ。
「因みにその後どうしたと思う?」
…まさか…ナイフでざくっとやったんじゃないだろうな?
そう聞いてやろうとした矢先に岡部が入ってきたので谷口の行方についての話は今度の休み時間にまた…ということになった。

 

その日の放課後…SOS団の団室の朝比奈さんのメイド服の入ったクローゼットから荒縄で亀甲縛りにされた谷口が出てきたのは…また別の話。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:04:11 (3090d)