作品

概要

作者ちの たりない人
作品名T供ヾ兒ー圈T〜その2
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2008-01-14 (月) 09:34:57

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

さて前回…前回が解んない人も居るから説明するなんて、そんな面倒な事しても仕方ない。
第一に、私にその説明を簡潔に述べるなんて、技能が備わっているわけもない。
知りたければどこかをあさればレポートがきっと出て来るんで、ソレ読めばってか読まなくていいやもう、うん。
どうせ大した事なんてやってない上に、自身の失態晒すだけだもの。
そこ、探さないように。

ま、取り合えず。なんだか私の元に、またまたまたまた胡散臭い任務が回ってきた。
いや、任務が胡散臭いって言うより、ソレ言って来た人が胡散臭いだけだけど、と、言う事はこの任務も胡散臭く感じるのが必然だと、私は思うわけであり。
さらに付け加えると、前回以上に任務内容が良く解りません。解る人説明ヨロシク。
言って来た人に聞けと言われても、聞いても彼はこう答えます。
『書いてある通りですよ』と。
書いてある通りをこのまま言ってみましょうか?
TFEI(長門有希)の自宅にて夕食を共にする事。
以上。

あ、期限が書いてあるな、一ヶ月以内とか。
期限の意味合いは不明。
さて、この任務内容で『書いてある通り』と言われるとします。
あなたならどう思いますか?
はい、間違いなく長門さんは私が所属する"機関"にとっても重要人物(人でいいのかどうかは知んない)です。
でも、何処をどう押したらこんな任務が来るんですか?
そもそもなんで私なんですか?
私が女だからって理由とかだったら、どうしてくれようか。

「取り合えず、殴って良いですか?」
『遠慮しておきます。もちろん、今回に関しても意味がまるっきり無いわけではありません。ただ、書いてある通りの事を行っていただき、その経過や結果の報告をしていただければ良いと言うだけです』
容易に想像できる0円スマイルが頭をよぎるも、ふっと思った。
「前回の"失敗"も意味は?」
『もちろん、ありました。あの時に言ったはずですね、アレで成功でもある、と』
確かにその記憶はしっかりある。故にとっても思う事があるし、思わず口をついて出る。
「うん、胡散臭い」
『よく言われます』

私は携帯を切り、赤く染まり始めた空を仰ぐ。
さって、どうしたものでしょう、か?
資料にはとっくに目を通してある。と言うより、前回もらってる資料がほぼ全てだったわけで、追加の情報らしい情報は皆無と言って良い。
彼女、長門さんに対して隠し事その他諸々はほぼ無理だろうし、顔を見た程度の人間相手に警戒しないはずもない。
まして、私は機関の構成員なわけで、近付くって事はほぼイコールでなんか裏があると解るだろう。
いや、ちょっと待て。
私はもう一度、任務内容を反芻する。
これって、まさに…近付くだけとも言えないか?

「さってと」私は言葉にそう出して、そして、さじを投げました。
考えた所でどうしようもない。期限はまぁあるし、そのうち何とかなるだろう。
取り合えず、喉も渇いたし、そこのコンビニでなんか買うかな。
コンビニの自動ドアが開き、そして
「ばったり」
あ、声に出してしまった。

「ばったり?」
目の前にある無表情な瞳が問い返してきた。訂正、その後が続いた。
「ばったり、とは不意に知り合いなどに出会った時、または、意識を失うなどで倒れる際に表現される擬音。この場合は…」
「両方です。倒れて良いですか?」
「それは推奨しない。ここは店舗の出入り口、迷惑」
至極まっとうな御意見に、私はすごすごと後退する。「そうですね、すみません」

「…」
長門さんは、表情の解らない顔で私を見つめる。
そう言えば資料にあったっけ?この方の表情変化をミリ単位で見抜く、つわものが居るとか。
うん、私には無理だ。
頭の中で一人突っ込みしている私を、ミクロン単位ですら、変わっているのか解んない顔で見つめていた長門さんは、ポツリ、とつぶやいた。
「おもしろい人」
「あんたに言われたくないわ!」
ズビシっ、と言う擬音が出る位に突っ込んでしまいました。お父さんお母さん、先立つ不幸をお許しください。

私がやってしまった後悔に旅立とうとしていたら、長門さんはおもむろに私の右手、ちなみにさっき突っ込みに使った方の手なんだけど、をむんずと掴みました。
いえ、攻撃したわけじゃないんです、本当にすいません、反省してますから情報結合解除だとかそう言う事は、某胡散臭い人の方にお願いします。
と、私の右手をさっきと同じ動きをさせて言いました。
「…………どつき漫才」
「いえ、突っ込んだだけです。どつき漫才ならちゃんと頭とか叩かないと」
「了解した」
と言って、あのちょっと、何で私の頭をぺちぺち叩くんですか?いあ、全然って位痛くは無いけども。
「これでいい」
「どう考えてもお前がボケ役だぞ」
ちなみに、この台詞は私のものではありません。ってぇと、どなた様?

私は首を声の方向にギギギって擬音つき…いや、もちろんそんなのは浮いてませんでしたが、で振り向いた。
ちなみにだけど、長門さんはフリーズしたパソコンのように、私の頭を叩いていた姿で止まってました。
私は声の主を視認して、今日何度目かの思わずですが、こう言ってしまいました。
「キョンシーさんか」まぁいいか、言ってしまったものは仕方ないし。
ちなみに、彼は自転車に乗っている。自転車操業という意味合いでない事は多分、あっていると思う。
「違う」だけども、その否定は逆方向から来たわけで、いつの間にフリーズから復帰したんだろう。「彼は今現在も生存している。アンデッドと称される存在になってはいない」
『そうじゃないだろ』キョンシーさん、あなたも立派な突っ込みですね。

「まぁ、それはソレとしてですね」何がだ?とかと言う無粋な突っ込みはこの際ガン無視しておく事にした。「キョンシーさんはまたなんでこんな所に?」
「俺はキョンシーで確定なのか?」
「額に札が無い。今から用意すべき」
ですからね、長門さん。やっぱりあなたはボケ役です。少なくともこの場この時間、この時点ではあなた以上のボケ役は存在しません。
「えーと長門さん、俺はやっぱり死ぬべきだと、仰りたいんでしょうか?」
すごぉく、情けない顔で聞くキョンシーさん。いあ、それ以前に私の質問が何処にいったんでしょうか?あ、足元に落ちてるのがソレか。
「…」
あ、またこの長門社パソコンフリーズした。そろそろOSのクリーンインストールするべきかも?

フリーズから復帰した長門社製パソコンさん。
「それは、困る」と、だけ告げました。
顔、無表情。声、淡々。うん、だけど少しだけ声量低いかも知んない。
「あっと、俺はこれを長門ん家に届ける途中だったんだ」
ありがとう、足元に落ちてた質問を拾ってくれたんですね。
これ、っとキョンシーさんが指したのは自転車の荷台の方…ママチャリなんだから篭にと思ったけど、うん、コレは入りそうにない。
「鍋」
長門さんが言ったように、そこには鍋がくくりつけられていた。土鍋とか中華なべとか、そういう特殊なのじゃなくて、よくある蓋付きの鍋。

「長門さん家、鍋無いの?」
素朴な疑問その一、の表情で聞いた私に対して、二人の答えはこうでした。
「ある」
「普通、鍋の中身の方を聞かないか?」
ある意味ごもっともな意見です。
しかしです。私はさっきまでの見事と言う他は無い、長門ボケを見てきました。ここはボケに回るのがプロ漫才師の仕事でしょう。
「無理してボケに回らなくていい」
キョンシーさんにダメだしを喰らいました。修行不足のようです。やはり私では長門さんにかなわないという事なのでしょうか。

やれやれ、と頭を抑えるキョンシーさんは「中身はカレーだ」と、鍋をコツコツ叩きつつ言いました。
「親が今日居なくてな、俺が作ったんだが失敗しちまって、鍋2個分作っちまったんだ」
「何処のみな○け?」
「その発言はとても危険」
うん、やっぱり危険な発言ですか、そうですか。ボケ役が突っ込み役になってるし、やっぱりやめておくべきでした。
私の馬鹿な思考はとり合えず、端のどぶにでも捨てておくことにする。そうしないと話が進まないどころか、このまま漫才で今日が終わりそうですし。
「ちょっと思う所もあってな、長門に持ってきた」

思う所と言う単語が、ちょっとばっかり引っかかりを感じずにいられないんだけども、それを上回って感じずにいられない事柄が存在していたりする。
うん、長門さんが手に持っているビニール袋。その中身に関して。
「もう夕飯買っちまった後か?」
「問題ない。これは明日用」
「賞味期限、今日の午後11時ってなってるよ?」
ビニール袋を覗き込んでみてみたから間違いない。
うん、見つめられてますね、私。というか、多分睨まれてる?背筋がとてつもなく冷えてきたんですが。
「…………大丈夫。賞味期限は保証されてる期限と言うだけ。いきなりは腐りはしない」

大丈夫の前の軽い沈黙が、滅多やたらに気にはなるんですが「聞かない方が利巧?」うん、私のうっかりスキルがアップしたらしい。
「とても利巧。賞賛に値する」
キョンシーさんは、うん、解りやすいなぁ感情が顔に出る人は、苦笑いした。
「カレーは要るって事でいいんだな?」
長門さんの髪が僅かに揺れる。
えーっと……間違ってたらごめんなさい、頷いたって事で良いんでしょうか?キョンシーさん。
「あなた自身も、食事はまだであると推測する」
「妹の分用意して出てきたからな。まあ、か……」
帰って食べるとか、そういう言葉を言おうとしたんだろうなぁ、私自身がキョンシーさんじゃないから、ソレが正解とかは解りはしませんが。
長門さんの言葉で遮られて止まったから、予測しか立てれません。

「私の家で食べる事を推奨する。空腹のままでは帰り道が危険」
飢餓状態ならともかくも、ちょっとおなかが減っただけで危険なんですか?ってか、この辺りって危険地帯?
「ナイフ持った奴に襲われた事はあるけどな……」
何か過去にあったのか、キョンシーさんはなんだか遠くを見て言いました。まっいいか、なんて呟いてる。
そして、私の方をチラッと見る。
「けど、いいのか?」
ああそうか、私の方が最初っから居たわけだから、ある意味、彼が横から入ったと見て取れなくもない。
ても、そんな事気にしなくて良いし、どう見ても私のほうが邪魔しているような気がしてくるのは、多分にもって気のせいってわけじゃ無さそうだ。

「私も馬の足に蹴られる気はさらさらありませんって」
「………馬の脚力で蹴られた場合、平均的な女性であれば重症は免れない」
『ボケはいいから』二人で突っ込みを入れる。
キョンシーさんは気がつけたかどうか怪しいけども、ボケるまでのタイムラグは多分、私の言った意味を理解したからなんだろうな、なんて考えつつ
「私もどの道そろそろ行くつもりでしたし」とパタパタ手を振って見せる。
「そう」
その言葉を、どんな感情で彼女が言ったのか、なんて事は私には全然わかんないけども、この間も踏まえて解った事が幾つかある。
だから私は去り際に、長門さんの耳元でささやいた。
「鈍感な人だから、苦労するかも」
「………平気」
私は長門さんの頭をポンっと、撫ぜる様に叩いて駆け出した。

うん、後で気がつきました。
今回の任務についてと、さっきの状況に関しては。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:04:08 (2624d)