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作者 | ID:0VxRsZ// |
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作品名 | vs朝倉戦 |
カテゴリー | 長門SS(一般) |
保管日 | 2006-08-03 (木) 05:59:14 |
キョン | 登場 |
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キョンの妹 | 不登場 |
ハルヒ | 不登場 |
みくる | 不登場 |
古泉一樹 | 不登場 |
鶴屋さん | 不登場 |
朝倉涼子 | 登場 |
喜緑江美里 | 不登場 |
周防九曜 | 不登場 |
思念体 | 不登場 |
天蓋領域 | 不登場 |
阪中 | 不登場 |
谷口 | 登場 |
ミヨキチ | 不登場 |
佐々木 | 不登場 |
橘京子 | 不登場 |
一瞬にして数メートルの距離をとった朝倉涼子が、学生机を再構成した光り輝く槍を放ってくる
──速い。リソースの大部分を空間崩壊に費やしている今、朝倉涼子の弾くだけで精一杯。
「離れないで」
動かれるとフォローしきれない。彼を私の足元に押し付ける。じっとしててほしい。
少し力みすぎたか、彼は思い切り地に伏せうめき声を上げた。……怪力女と思われたかもしれない。
一間の休息も挟まず朝倉涼子は次々と槍を投げつけてくる。どれもこれもが必殺の一撃だ。
足元の彼の視線が気になる。見上げられたら見えてしまう。いけない、今日のは可愛くない。
朝倉涼子の攻撃を防ぐのに手一杯でスカートを抑えることすらできない。朝倉涼子、空気を読め。
彼は見てしまっただろうか。いや見てしまったはずだ。恥ずかしい。スカートをもう少し下げておけばよかった。
恥ずかしさのあまり隙を突いて思い切り蹴り上げてしまった。彼は吹っ飛ぶ。……怪力女と思われたかもしれない。
ちょうど良く朝倉涼子の攻撃が、直前まで彼が居た場所に命中する。これでごまかせる。朝倉涼子が空気を読んだのだろう。
朝倉涼子がこれで止めと言わんばかりに、秒間に三桁を越す攻撃を仕掛けてくる。
これを素手で防ぎきるのは流石に無理がある、致し方なく中空に舞い、防御フィールドを展開する。
彼の視線が気になる。スカートはばたばたとはためいている。いけない、はしたない。
彼は見てしまっただろうか。いや見てしまったはずだ。恥ずかしい。体操服で来ればよかった。朝倉涼子、空気を読め。
光り輝く槍が無防備の彼に向かうのが見えた。落下軌道を変更し、彼の元へ、そして貫かれる私の体。
正直、痛かった。しかし彼を不安にさせるわけにはいかない。泣きそうになるのをこらえ、
「あなたは動かなくていい。……へいき」
気が付けば大切な眼鏡が壊れている。誕生日に情報統合思念体からもらったのに。朝倉涼子、空気を読め。
敵性が己の両腕を振り上げ、再構成し、射出、命中、私の体を経由し向かいの壁にまで穴をあける。
正直、痛かった。おまけに彼の目前で宙ぶらりんという失態だ。頭にキた。終わらせた。
その後もずっと腹が立っていたが、事が終わった教室の情報再構成を終わらせた後、
彼が手を貸してくれたことがうれしくて全部どうでもよくなった。
彼には眼鏡属性がないらしい。いらないあんな眼鏡。何だかいいムードになってきたとき、
彼のクラスメイトが教室に入ってきた。ぶち壊しだ。そのうちホンジュラスあたりに転校させてやる。
こうして私にとって散々な一日は終わった。革新派が主流派に向かってアレコレ言っているようだがどうでもいい。
早く明日になって欲しい。また彼に会える。今日は疲れた、はやく寝よう。
おやすみなさい……。枕元においてある羊のぬいぐるみに立てかけてある彼の写真に呟いた。