作品

概要

作者しめじ
作品名遺伝情報(やや性描写あり)
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-12-24 (月) 02:00:15

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

遺伝情報の解析、完了。
結論――
彼は、人間の男性。それだけ。

 

受け入れの際に生じた損傷は修復可能――
だが、この個体はそれを拒んでいる。

 

この肉体への遺伝子受け入れは辛うじて可能――
これが何かを生み出す可能性は極小。まだ不完全。

 

年相応にうみだされて三年間、変化する事なく生きて来た。
つまり、まだ幼い。
彼や涼宮ハルヒと比べたら、幼く見えるのも致し方ない。

 

彼はわたしが願い出ると、戸惑いながらもこの不完全な肉体に、遺伝子情報を分与することに同意した。
彼にとっても始めての経験であるらしく、数回に渡り失敗しかけた。
その間、何度となく「ごめんな」という陳謝の言葉や、「痛くないか」という問いかけの言葉をかけられたが、理由は不明。予想される肉体の損傷は軽微、痛覚はあるが無視する事は可能。
が、受け入れ作業の間は、不完全ながら、通常の五感とはやや種類の異なる、不可思議な感覚が発生するのを感知した。わたしは、それを確認するため、痛覚を含む全ての感覚をオンにした。
――「痛くないか」は、痛覚への反射による表情の変化に体する言葉と予測。「痛い」と答えるべきだったと思われる。
――却下。受け入れるべき。結果的に、間違いではなかった。
あの感覚は、かなりの苦痛を伴ったが、心地よいもの。否定すべきではない。

 

それから――
彼はわたしのすぐ横、布団の中で仮眠をとっている。
遺伝子情報の分与には、かなりのエネルギーを消耗する事を確認した。
後で、栄養補給のために、カレーを作ろうと思う。

 

わたしは、情報統合思念体に対し、遺伝子の受け入れが可能な、もう少し年齢の高い肉体を望むと伝えようと思っている。
この個体がそれを望み、また、彼とともにいる時間を多く持ちたいと感じている事も。
彼……通称キョン……も、おそらく同じ事を望んでいる。
このことは、情報統合思念体の目的に対して、解析した単なる「遺伝子情報」をはるかに上回る、大きな価値をもつと思う。
無から何かがうまれる事には違いないのだから。

 

そして――
一つの言葉に集約された。
「ダイスキ」

 
 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:04:05 (2713d)