作品

概要

作者某担当者
作品名長門有希の仕置
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-09-25 (火) 01:32:51

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

 今日の活動は、あたしと有希の二人きりだった。
 あたしと有希以外、みんな揃って欠席なんてどういうことよ、まったく。たるんでるわ。
 あたしはそんな不満を抱きながら、かといって他にやることもなく、電網世界を徘徊していた。しかしさすがにそれにも飽きが来る。眼も疲れた。というわけで眼の保養タイム開始っと。
 眼の保養と言っても、別に変わったことはしていない。画面から視線を外して、何を見るでもなくぼーっと部室内を見回すだけ。
 有希は相変わらず無言で本を読んでいる。眼とか疲れないのかしら。
 眼の保養に、本を読む有希をぼーっと眺めていたら、不意にあたしの心に悪戯心が生まれた。あたしは黙って有希の背後に回りこむ。
「……おりゃー!」
 背後から腕を交差させて、有希のぺったんこな胸を身体ごと抱え込んだ。しかし有希は無反応。ていうか、本をめくる手しか動いてない。
「……ちょっとは反応しなさいよね、つまんないなぁ」
 あたしはそうぼやきながら、有希の耳に息を吹きかけた。って、やっぱり無反応かい。
 有希はどこまでも無反応だったけど、あたしも手持ち無沙汰だったので、気にせず有希を撫で回すことにした。
 うーん……結構際どいところも触ってみたんだけど、それでも有希は無反応だった。ていうか、女相手に何やってんだ、あたし。
 急に正気に戻った(そうとしか表現のしようがない)あたしは、今まで有希を撫で回していた手の持って行き場がなくて困っていた。この手、どうしよう?
 と、その時。いきなりあたしの手が掴まれた。
「……え?」
 驚く暇はなかった。一瞬の出来事。あたしの身体は宙に浮いていた……と認識する頃には、あたしは長机に仰向けにされていた。
「退屈しのぎには、突拍子もないことをしてみるのも一つの方法と聞いた」
 え? ちょ、有希、あんた何言って……
「許可を」
 え、何それ。意味分かんない。
 混乱したあたしは、何となく頷いていた。
 え? 良いのかな、これ。
「承知した」
 何が起こっているのか分からない。あたしは素っ裸にされていた。
 …………
 ………
 ……
 …

 

 N-1長門グランプリ第1戦。
 連続するテクニカルコーナーを何とか乗り切ったあたしは、しかし次のシケインでスピンしてしまった。無理やりリカバーするもダメージは大きく、最終コーナーを抜けたホームストレートでは、伸び切れなかった。

 

 ん。何のことか分からない? 良いのよ、それで。仕様だから。わざとそうしてるの。
 まあ、なんて言うか……いわゆる『朝チュン』のような婉曲表現と思ってくれれば良いわ。
 あたしは長机の上で伸びていた。口からエクトプラズマくらい出てるかもしれない。
 しかし驚いた。有希がこんなにテクニシャンだったとは……ていうか、女に技を披露してどうすんのよ、有希。
 仰向けのままでは苦しくなってきたので、寝返りを打つ。長机に覆いかぶさるようにうつ伏せになる。でも、何かもう、立ち上がる気力が残っていない。だんだん長机と一体化するような錯覚に囚われる。
 と、1戦終えてあたしをこんな状態にまでしたのに平気な顔をしていた有希が、あたしの背後に回るのが気配で分かった。
 って、これじゃお尻から何から、有希に丸見えじゃない!
「ガードが甘い。背面部の露出封鎖も甘い。だからわたしに回り込まれる。追撃を許す」
 有希はあたしの腰を掴んだ。
「端的に言えば、後ろががら空き」
 …………
 ………
 ……
 …

 

 N-1長門グランプリ第2戦。
 あたしは開始早々、盛大にクラッシュした。

 

「…………」
 ぷしゅぅぅぅぅぅ……
 と擬音が聞こえてきそうな状態で、あたしはぐったりと長机にうつ伏せになっていた。
 さっきはすっぽんぽんだったのに、今はなぜか靴下だけ穿いている。どうやら途中で穿かされたらしい。
 まさか有希って……靴下フェチ?
「そのような事実は一切存在しない」
 相変わらず有希は涼しい顔をしたままだ。くやしいっ……!
「でも感じちゃう?」
 いや、あのー、有希ちゃん? そんな言葉を平坦な声で言われても反応に困りますよ?
 まあ、あたしは広い心でもって、
「右から〜♪」
「左へ受け流しては駄目」
 先回りしてツッコミは禁じ手だよ、長門さん……
「でも……」
「そんなの関係ねえ、とは言わせない」
 ……orz
 何となく身体文字で表現してしまった。

 

 それはともかく、いい加減服を着よう……うわ、あんな遠くに飛んじゃってる……
「ちょっと、有希。あたしの服、取ってくれない?」
「……このまま全裸のあなたを放置して帰れば、大いに退屈しのぎができる」
 んな!? ちょ、有希!
「というのは冗談」
 ごめん、読書の邪魔して悪かったから! 謝るから! 反省するから!
「あなたが理解したなら、それで良い」

 

 こうして有希のきっついお仕置きを受けたあたしは、結局その日は腰が立たず、有希に負ぶられて帰る羽目になった。
 ……ぱんつ穿いてないのは、さて、何て罰ゲームかしらね。なぜか見付からなかったのよ。
「……アイテム、ゲットだぜ」
 有希が小声で何か呟いたような気がするけど、
「気のせい」
 と言い張る有希に、それ以上詰め寄ることはできなかった。
 何となく、知ると色々なものが崩れていくような気がして。

 

 すーすーして落ち着かない帰り道は、やけに長く感じられた。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:59 (2711d)