作品

概要

作者電波の人
作品名有希と仔猫と匂い
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-09-13 (木) 19:33:31

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

にゃぁ〜。この泣き声はシャミセンのものではない。
公園の入り口に段ボール箱に拾ってくださいとやたらありきたりに書かれている対象の
仔猫が言ったものである。
やれやれ、生き物は大切にして欲しいぜ。
そっと手を差し伸べる。
ふー。と仔猫は威嚇し俺の手に猫パンチをする。
少々痛いがシャミセン及びハルヒの攻撃である程度耐久力が付いた俺にはへっちゃらだ。
それにしてもおかしいな。さっきは俺の足に擦り寄ってきたのにな?
もしかして登校する前にシャミセンを触って家を出たから三味線の匂いが付いているかもしれんな。
猫って結構匂いに敏感だからな。運よくここは公園だしよく手を洗ってくるか。
手を洗ってもう一回子猫に手を差し伸べるとさっきまでの威嚇は嘘のように
俺に縋りよって来た。やっぱりシャミセンの匂いが付いて怖かったんだな。
さて、このまま見捨てるのもなんか嫌だし学校に連れて行くか。
幸いSOS団以外めったに人が入らない文芸室があるし
そこに仔猫を入れておけば大丈夫だろう。
あそこならハルヒが持ってきた意味不明なものもあるし
それを組み合わせれば一時的な住処も作れるだろう。
決定だ。この仔猫のことについては後でみんなで決めよう。
猫を文芸室に連れてきたときには誰も居らず、そこに仔猫を放し飼いにした。
いきなり誰か入ってきたらビックリするかもしれんから
皆にはあらかじめメールで仔猫が文芸室にいるという旨を伝えておこう。
この方法が以外に良かったようで、昼休みには
ハルヒ、朝比奈さん、長門が興味津々で仔猫で昼飯を分け与えたりしていた。
可愛いとか言ってもらって優しく撫でてもらってよかったな仔猫よ。
長門は眺めていただけだが・・・。
でも長門の足に擦り寄ってくるところを見るとこの仔猫も長門は悪い人では
無いと認識しているようである。
昼飯をおすそ分けしてもらった仔猫はすっかりハルヒと朝比奈さんになついた
みたいだ。
それを見て羨ましいと思ったのか、眺めるのにも飽きていつの間にか読書に励んでいた
長門がハルヒと朝比奈さんの間にすこし強引に入って
そっと仔猫に手を指し伸ばしている。
#br
ふー、威嚇され長門は仔猫の猫パンチをモロに喰らってしまった。
真っ白な手が仔猫の爪あとによってすこし赤くなっているのが痛々しい。
「あらこの仔、有希には懐いていないみたいね。
さっき有希がこの仔がおかずをせがんでもあげなかったのがいけなかったんじゃない?」
お前と違ってこの仔猫はそんな意地汚くないだろう。
現に俺はそいつに何もやっていないがほらこの通り俺の手にも寄ってくるだろう。
「むむむ〜、私が意地汚いってどういうことよ!?
キョンには後でお灸をすえる必要があるみたいね。
それにしても変ね。何で有希にだけ懐かないのかしら?」
そういえば俺が最初に触ったときも同じ反応をしていたな。
ん!ちょっと長門、さっき引っかかれたほうの手を貸してくれ。
そっと長門は手を出す。引っかかれたところが少し腫れていて痛そうだ。
後で消毒してやるからな。その前に長門の手をくんかくんかと嗅いでみる。
「ちょっとキョン!あんたいきなり有希の手の匂いを嗅いでんの!?
あんたもしかして匂いフェチ?いくら趣味が多様化された日本でも
それはいただけないわ!」
と言っていきなり長門の手を俺の顔から遠ざけた。
その風でさっきまで気のせいかと思っていた匂いがしっかり嗅覚を刺激し、
確信を得ることができた。
「さっきのハルヒが作ってくれた風圧でわかった。
長門。お前さっきまで本を読んでいただろう?しかも新書だろ?
お前の手から微かにだけど新書特有の紙の匂いがするんだ。
猫は匂いに敏感な生物らしいからな。
お前のその紙の匂いがこの仔にとってお気に召さなかったらしい。
だから長門、一回手を洗ってきてから仔猫を触ってみたらどうだ?」
長門は素直にこくっと頷き、洗面所で手を洗い
これで大丈夫?と確認のため俺にもう一回匂いを嗅いでもらってから
仔猫に触れることをチャレンジした。
因みにもう一回長門の匂いを嗅ぐときに俺はハルヒのパンチを5発
ヘンタイと罵られながら喰らった。痛くて悶絶しそうだったな。
恐る恐る長門はさっき引っかかれた手を仔猫に差し出す。
緊張しているのか微かに手が震えている。
仔猫も警戒してそっと長門の手の匂いを嗅ぐ。
ペろっと長門の手を一回舐めて体を長門の手に摺り寄せていく。
どうやら正解みたいだったな。
長門も皆にわかるほど嬉しそうな顔をして猫を撫でまくっている。
ハルヒも長門に
「よかったわね有希。なんだか私達よりも懐いちゃったみたいだね。」
と満面の笑顔で言葉をあげていた。
俺も自然と頬が緩む。
その後のSOS団恒例のミーティングによってこの仔猫は
長門が飼うことになった。
その猫は長門の膝の上ですやすやと気持ちよさそうに寝ている。
長門も猫が紙の匂いを嫌うため読書をせずにそっと仔猫をなでている。
非常に絵になる光景でずっと見ても飽きないくらい可愛らしいかったのは
みんな周知の事実であったみたいで、
今日は皆この仔に気を使って静かに団活が行われた。

 
 
 

END※以下おまけです。

 
 

放課後、こっそり俺は長門に呼び出され、
猫の飼い方が解らないといわれ夜遅くまで長門の家で猫の飼い方を教えた
のも付け加えておこう。
またこれを期に長門が文芸室で事あるごとに俺に手だけでなく足、頭、顔、
カーディガン、挙句の果てにはさっきまでしていた下着を俺に差し出して
「嗅いで」
と言って異常が無いか確かめることを強要された。
少しヘンタイと思われるかもしれないが、仔猫と普段御世話になっている長門のため
俺は断ることが出来ずに頼まれるたびにくんかくんかと匂いを嗅いでいる。
実際長門の匂いはほんのり甘く俺にとっても落ち着いていい匂いをしているしな。
これが誰もいないところならいいのだが如何せん俺はトラブル及び誤解を発生させる
特性のある人間なのか、タイミング良く?ハルヒが必ずと言っていい程
匂いを嗅いでいるときに文芸室に入ってくる。
そのたびに俺はヘンタイと罵られて血を見ている話はあまりにも
えげつないので皆の妄想で賄ってもらおう。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:59 (2704d)