作品

概要

作者書き込めない人
作品名長門さんとクールビズ
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-08-11 (土) 21:05:43

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

だんだんと朝の気温が上がり、
1年で最も寝苦しい季節が到来を告げようとしているある日のこと。
太陽が時間外労働をした結果の様な暑苦しい空気の中、
5人の高校生が坂道を下っていた。

 

……まぁ、言うまでも無いだろうがそれはSOS団の面々であり、
その中には残念なことに俺も含まれているらしい。
やれやれ……

 

「それにしてもあっついわね……」

 

そんな風に世の無常さを嘆く俺の横で、
暑苦しい奴が暑苦しいことを言い出す。

 

「言うな。余計に暑くなる。
こういう時は嘘でも『涼しい』とか言うもんだ」

 

「じゃあ、あんたは今涼しいわけ?」

 

いや、まったく。
残念なことに夏の暑さを軽減するために作られたはずの夏服が、
予想以上に力を発揮していないせいか、今日も汗が止まらない。

 

「ったく、夏服にしたって暑いじゃない!
どうせなら水着みたいな制服にすればいいのに……」

 

それだと朝比奈さんへの視線が20倍増しになってしまう。
ただでさえ普段から目のやり場が困ると言うのに……

 

「ちょっと、あんた!なに鼻の下伸ばしてんのよ!」

 

「へんな誤解を受けるようなことを言うな。
俺の鼻の下は無精ひげくらいしか伸びないぞ」

 

実はハルヒの指摘は少々当たっていなくもないが、
そこを認めてしまうと後ほど大変なことになる。
正直者が幸せになるとは限らないのがこの世の常だ。
せちがらいもんだな。

 

「ふん、どうだか……」

 

そう悪態をつきながらも俺の否定を真実と捉えたのか、
それ以上追求することなく、ハルヒはさっさと前を向いて歩き出した。

 

やれやれ……水着なんて見られても困るもんでも……
特にお前らの見た目やスタイルなら問題は無いだろうに

 

などとは口にせず、
俺は黙って下校することにした……

 
 
 
 

その翌日。

 

俺はいつもの様にSOS団室に向っていた。
サボりたいのは山々だが、もしサボれば俺の明日は無いだろう。
具体的にはシャーペンの芯を背中に植林されたり、
喫茶店での奢りが強制されたり……
まぁ、幸せな目にはあわんだろうな。

 

そう思いながら俺は扉をノックした。

 

「……」

 

ふむ、この『返事』が貰えるということは、
中にはきっと読書中の宇宙人が一人いるだけだろう。
ハルヒは職員室に用があるとか言っていたから遅れるのは知っているが、
他の二人、特にあの麗しの先輩はまだだろうか……

 

そんなことを考えながら、
とりあえず中に入ろうと思った俺は扉を開けた……

 
 

 ガチャ……

 
 

「よぉ、長t……」

 
 

そう挨拶しながらドアを開けた俺は、
中の光景を一目見た瞬間……

 
 

 ……パタン

 
 

「……」

 

これは俺の3点リーダだ。
本来ならこのドアの向こうにいる少女が多用するものだが、
今回ばかりは使用させてもらってもいいだろう。

 

「よし、とりあえず落ち着くんだ俺」

 

そう言って俺は一度開けてそのまま閉めてしまったドアを見た。
きっとさっきのは俺の幻覚だな。
そうだ、そうに違いない。
白昼夢なんて見ると言うことは俺も疲れてるのだろう。

 

『どうかした?』

 

目を覚ますために頭を振る俺に、
ドアの向こうから静かな声が聞こえてくる。

 

「ん?あぁ、何でもない」

 

そう、アレは何かの見間違いだ。
気にすることなんて無い。
それより長門も心配しているし、さっさとドアを開けるべきじゃないか。

 

そう思った俺はもう一度先ほどと同じ様にドアを開けた。

 
 

「よぉ、長t……」

 
 

そして先ほどと変わらぬ光景を見た俺の頭は、
完全に状況を理解することを諦めた……

 

そんな俺に、目の前の文学少女は、
少しだけ心配そうな顔でもう一度聞いてくる。

 
 

「どうかした?」

 
 

……水着姿で……

 
 
 
 

「なんで……そんな格好して、る、んだ?」

 

150秒ほどふわふわと飛んでいた理性を元に戻した俺は、
目のやり場に困りながら長門に突然の化粧直しについて聞いてみた。

 

「昨日、涼宮ハルヒが言っていた様にしてみた」

 

昨日?あぁ、あの訳の分からん戯言か。
要するにハルヒの冗談めいた一言を真に受けて、
普段着としても使っている制服を脱いで、
水着になったというわけか……

 

「あまり体感温度に違いは感じられない。
むしろ布地の部分の体温が……」

 

「冷静な分析はいいから、
とりあえず元の制服姿に戻った方がいいぞ」

 

何となくこの後のオチがわかるからな。

 

「この姿でも私には問題はない」

 

「俺に問題があるんだよ」

 

「あなたに?」

 

あまりそんな目で見ないで貰いたい。
格好が格好だけに『良からぬ事』を考えそうになる。

 

「?」

 

「なんでもない」

 

ただの妄想だ。
お前は知らなくてもいいことだ。

 

「まぁ、なんだ。そういうのは海とかプールで着るもんだ。
こういう場所はそんな水着じゃなくて、制服を着るべきだろう」

 

「でも朝比奈みくるは……」

 

「あ、あれは第2の制服みたいなもので……」

 

「ではウサギを模した……」

 

「あれは制服じゃないから先生に怒られてただろ」

 

「それなら……」

 

わかった、反論は後で好きなだけ聞いてやるから、
とりあえず今は制服を着てくれないか?
俺の目の保養になるのはありがたいのだが、
誰かに見られるのは非常にまずいからな……

 

その俺の嘆願に、長門はいつものようにこう言った。

 
 

「わかった」

 
 

「そうか、助かるよ……」

 

安堵のため息と共にそう答えた俺は、
机の上に脱ぎ捨ててあった長門の制服を渡してやろうとした。

 

その瞬間、視界の外から物静かな声が聞こえてきた……

 
 

「まずは下着……」

 
 

その言葉に驚いた俺が視線を向けると、
そこにはトップレスになりつつある長門の姿があt……

 
 
 

「やっほー!みんなもう来てる〜!?」

 
 
 
 
 

3分後、一人の男子高校生が、
顔の形が変わる一歩手前までフルボッコにされたというのはまた別の話……

 
 

「ちょ、待て!俺は何も!!」

 

「なにしてんのよっ!!こぉの、エロキョンッ!!」

 

「いや、だから何も゛ッ!?」

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:53 (2735d)