作品

概要

作者富士恵那
作品名二人の宇宙人
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-07-15 (日) 14:07:15

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

情報統合思念体と天蓋領域との間に友好関係が成立した。
それは、長門有希と周防九曜との関係にも変化をもたらした。

 

長門のマンションの505号室に引っ越してきた九曜。
ある日の夕方。

 

ぴんぽーん。
「……私」
「―――」
受話器を置き、玄関のドアを静かに開ける九曜。
そこには両手で鍋を持つ長門の姿があった。
「……おでん……食べる?」
「―――」
九曜は何も言わずに部屋の奥へ消えていく。
後に続く長門。

 

鍋を挟んで向かい合う長門と九曜。
静かな食事が始まる。
「………」
「―――」
旺盛な食欲で黙々と箸を進める長門と九曜。
「…おいしい?」
「―――具材が――豊富―――風味が………良好」

 

大量のおでんをあっという間に平らげた長門と九曜。
空になった鍋を抱え、長門が立ち上がる。
「………明日は、カレーライス」
「―――」
長門が玄関に向かおうとした時、九曜が静かに口を開いた。
「―――お風呂」
「………」
「―――お風呂―――沸いている―――温度が………適当」
「………そこは、いい湯加減と言うべき」

 

裕福な家庭向けの高級マンション。
湯船は、小柄な二人が並んで浸かるには十分な大きさだった。
「………」
「―――」
長門の胸をじっと見つめる九曜。
「………何?」
「―――目くその………背比べ」
九曜の拙い日本語と、その言わんとする内容を察し、長門の無表情が微かに緩む。
「その表現は適切ではない。むしろ「類は友を呼ぶ」が適当かと思われる」
「―――類は―――友を」
お互いの胸を一瞥し、見つめ合う長門と九曜。
ふいに長門が立ち上がり、依然湯船に浸かったままの九曜を見下ろす。
「………背中……流すから」
静かな浴室に、長門の透き通った声が響いた。

 

風呂からあがった二人。
九曜のパジャマは長門の体にぴったりだった。
小柄な体のてっぺんから湯気を上げながら、牛乳をこくこくと飲む二人。
ひと通り就寝支度を終え、九曜が寝室を指さす。
「………」
「―――」
九曜の寝室に入る二人。
セミダブルのベッドと小さな家具があるだけの殺風景な寝室に、どこか落ち着きを覚える長門。
枕元には、先日長門が貸した『ハイペリオン』が。
「………読んだ?」
「―――」
黙って1ミリほど顎を下げる九曜。
「………」
「―――」
九曜の漆黒の瞳に、僅かな温度の上昇を感じ取る長門。
「また……貸すから」
「―――」
緩やかな動きでベッドに滑り込む九曜。
長門も九曜の隣に入る。
「………」
「―――私は―――就寝する」

 

「………そこは、おやすみなさい」

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:51 (2731d)