作品

概要

作者G.F
作品名七夕と流し素麺
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-07-02 (月) 21:34:38

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹登場
ハルヒ登場
みくる登場
古泉一樹登場
鶴屋さん登場
朝倉涼子登場
喜緑江美里登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

「今年ももうすぐ七夕だな」
…そうですね。
彼の言葉に私は思わず頷いた。
七夕といえば…彼とハルヒ、そして彼と私の「初めての出会いの日」でもあるわけだが…もちろんこれはハルヒには内緒。
「…七夕といえば…素麺の日」
「そう、そう、素麺よね、素麺」
私とハルヒのこんなやり取りを聞いて…みくるさんがずっこけた。
「お二人とも…何なんですかぁ?その発想は」
…あなたの本来の時代には素麺なるものはないんですか?…と、私はそう突っ込んでやりたいところをハルヒの手前抑えた。
「そういえば…七夕の日は古来、素麺を食べる風習があった…ような気がしますね」
古泉君が頷いた。
「…平安時代の書物『延喜式』に『七夕に素麺を食べると大病をしない』と書かれている」
…因みに「延喜式」というのは平安時代の律令の施行細則を定めたものでは現存する唯一の書物で、「祝詞」なども書かれており、その中でも「大祓詞(おおはらえのことば)」などは今でも神社の祭礼などで読まれている…と、私は付け加えた。
「…というわけで七夕の日は流し素麺パーティをします。異議はないわね?」
異議の声は…しなかった。

 

さて当日…。
「ちょっと…涼子、みくるちゃん…あんたら、冷麦を買ってきてどうするのよ?」
ハルヒが涼子とみくるさんに突っかかっている。
「えっ?冷麦と素麺…って違うんですかぁ?」
みくるさんと涼子が顔を見合わせて呆然としている。
「当然よ!冷麦は冷麦で素麺は素麺なの。第一、麺の作り方が違うじゃない」
「…冷麦は麺棒で延ばした生地を切って作る。素麺は生地を細長く延ばす」
私が説明する。
「そうだったの?同じかと思ってた」
涼子がいうとみくるさんも…
「呼び方が違うだけかと思ってましたぁ」
「麺の太さも違うんですよ」
江美里さんがそんな二人にレクチャーしていた。
「農林水産規格によると…直径1.3mm未満が素麺です。直径1.3mm以上〜1.7mm未満が冷や麦、1.7mm以上はうどん、ですね」
「へぇ…そうなんだ」
「解ったらつべこべ言わずにさっさと買いだしに行く!」
ハルヒが二人を追い立てた。
江美里さんの傍らでは彼の妹さんが…ワカメを水で戻していた。
…ってワカメ?いったい何に使うの?
「素麺には意外なことにワカメが合うんですよ」
どうやら…江美里さんのアイデアだったようだ。
彼と古泉君と鶴屋さんは鶴屋山に竹を取りに行っていたらしく…竹を引きずるように持ってきた。
どうやら竹を切って…流しそうめん用の「樋」を作るらしい。
「じゃ、キョンが『流す人』決定」
「ちょっと待て!決定って…俺には食わせん気か」
彼はもちろん猛抗議。
「だったら自分の奴だけ別に先に用意しておけばいいでしょ?」
そこまで言って…ハルヒの頭に何かひらめいたらしい。
「じゃ…みくるちゃんと涼子が家から持ってきた冷麦をキョンが食ってよ。で、私たちは素麺。どう?これなら文句ないでしょ?」
そこへみくるさんと涼子が買出しから戻ってきた。
袋には「揖保の糸」とある。
私たちが持ってきたものと同じブランドだ。
「そう、そう、それこそが素麺よ」
ハルヒが頷いていた。
そして…茹で上がった素麺を冷やしてざるに乗せて…彼が小型の脚立に腰を掛けているところへ持っていった。
「いい?あんただけは特別メニューだからね。ありがたく思いなさいよ」
そういうとハルヒは…冷麦をおいていった。

 

「おーい、キョン、そこで食べてないでどんどん流しなさいよ」
ハルヒが催促する。
「五月蝿いぞ」
そういいながらも彼は麺の塊を菜ばしで掴んで竹の樋に入れて流してくれた。
因みに位置は上流からハルヒ、私、みくるさん、鶴屋さん、涼子、彼の妹さん、江美里さん、古泉君の順番でジグザグ配置だ。
ハルヒと私の箸が次から次へと動くため、私の位置から下流のほうにいる人は取れる麺が少なくなってしまっているようだ。
中でも一番下流の位置にいる江美里さんや古泉君の位置だと麺が殆ど取れていないのではないだろうか…気になる。
でも…みんなは結構愉しんでいたようだし…まあ、いいかな。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:50 (3092d)