作品

概要

作者電波の人
作品名あついお茶
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-05-11 (金) 22:26:33

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる登場
古泉一樹登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

俺が文芸室へ毎日律儀に通う原動力になっているのは
間違いなく可愛さを形にしたような先輩朝比奈さんが入れてくれるお茶のおかげだろう。
今日もおいしいお茶をありがとうございます。
朝比奈さんはSOS団みんなのお茶をせっせと配る御奉仕をやり終え、
自分のお茶を入れパイプ椅子に腰掛けた。
いつ見ても愛くるしい姿に俺はいつも癒されています。
そんな朝比奈さんを見ていると、
自分の入れたお茶が少し熱かったのか朝比奈さんは湯飲みを両手に持ち
天使の息吹のような吐息をお茶の方へふーふーとかけていることに、
俺は気がついた。
もしかして朝比奈さんは猫舌ですか?
「あ、はい、そうなんですよ。
だから熱いものはこうやって何回もふーふーしないと飲めなかったり
食べれなかったりして大変なんですよぉ。
もしかしてふーふーしている姿が可笑しかったですかぁ?」
いえ、そんなことは決してありません。
むしろ大変微笑ましくてこっちが和んで
今日1日のストレスを忘却の彼方へ吹っ飛ばしてしまうくらいです。
俺と朝比奈さんが中睦まじく話している間に
いつものまったりとした文芸室の空気がいつの間にか変化しており、
ハルヒ、長門、古泉、以上の3名が物凄い剣幕で俺の方を睨んでいる。
俺なんか悪いことしたか?というかなんで古泉まで俺のほうを睨んでいるんだ?
気味が悪い。俺が睨まれている理由を脳内で考察している「間に、
3人は自分のお茶をさっさと空にし、
「みくるちゃん!お茶お代わり!うんと熱いのお願い!!」
「朝比奈みくる。お代わり」
「朝比奈さん。お代わりお願いします。」
と三者三様のお代わりの催促を朝比奈さんにしてきた。
普段は一杯しか飲まない長門までお代わりをせがむとは珍しいな。
朝比奈さんは律儀にもみんなの分のお茶をせっせと入れてくれている。
こいつらは朝比奈さんが先輩であることを覚えているのだろうか?
3人は朝比奈さんにお代わりを入れてもらい、
あろうことかさっき朝比奈さんがやってたことと全く同じことをして
3人とも俺のほうをちらちら見てくる。
なんだ?なんか反応して欲しいのか?

 

まず、古泉、お前がそんなことしても気持ち悪いだけだ。
え〜いウインクするな、近寄るな、気色悪い。
俺が毒を吐きまくると
古泉はがくっと肩を落とし、「お先に失礼します・・・」
と言い残してとぼとぼと帰っていった。
あいつはなにがしたかったんだ?
次にハルヒ。ためしにじっと凝視していると
お茶の熱さのせいかどうかはしらんが、
手と顔がだんだん夕焼けみたいに真っ赤に染まりだしていた。
不覚にも少し可愛いと思ってしまった。
「キョン!ホント!?ホントに可愛い!??」
どうやら無意識のうちに声に出てしまったようだ。
俺はテキトーに相槌を打ち流すことにしたが、
それでもハルヒには満足だったみたいで、
「今日はもう解散♪」と急に上機嫌になり帰ってしまった。
ほんとに解りやすい奴だな。
ハルヒが帰ってしまい、
静かになった文芸室でしばらくのんびり過ごしていると
朝比奈さんも「私も失礼します」と言ったので
俺は一時文芸室から退出することになった。
朝比奈さんの着替えが終わり、
さよならと挨拶してからまた文芸室へ戻ると
湯気がもうもうとたっているお茶が入っている湯のみを両手で持ち、
お茶の水面下の近くでお茶に漣を作るように息をふーふーと吹きかけ
やや上目遣いでこちらの反応を窺っている長門の姿が目に入った。
・・・・・・可愛い。普段長門はこういう行為をしないから希少価値もプラスされている。
にしてもやや上目遣ってのがミソだ。
長門みたいな容姿端麗で純粋な子にそんな視線で見られたりでもしたら
全ての悪人は改心して自首してしまうのではないかと思えるくらい
微笑ましくこっちも癒されるものだ。
長々と長門のほうを見ながら自分の考えに浸っていたら、
湯気のせいかどうかは不明だが
若干長門の頬が淡いピンク色に染まっているように感じた。
そういえば、朝比奈さん、ハルヒ、ニヤケ野郎には同じようなシュチュエーションで
何らかの反応をしていたのだが長門にだけ反応しないのは失礼だな。
現に長門はこっちを凝視して「どう?」と問いかけいるみたいに見えるしな。

 

あ〜、なんていうかお前が俺の反応が欲しくてそういう行為をするのはすっごい嬉しいし
実際俺の内心は喜びで満ち溢れている。
しかも長門は普段そんなことをしないから余計に可愛く見えてしまいこっちの顔も緩んでしまったのだ。
拙い言葉になってしまったが、
自分の脳内で考えられるだけのことを口にしたら
「そう」
と皆にも解るくらい長門の顔の色が朱に染まり口元が緩み
満足げな感じでお茶を飲んでいた。
それにしても少し気になったのだが
それは朝比奈さんにいれて貰ったお茶だろう?
煎れてもらってしばらく経つのに何でそんなに湯気が出るほどの高温を
維持しているんだ?
「それは・・・禁則事項」
そうか、ただ俺の反応を見てもらうためだけに情報改竄をするのは良くないぞ。
「・・・・・・」
長門はこれ以上何も口にしなかった。

 

この一件があってからしばらく俺は長門に呼び出され
何回もあつあつのお茶を俺の前でふーふーと息を吹きかけながら飲む姿を
拝めることになった。
ただ、それをするたびに何らかの反応をしないと
俺のお茶がすさまじく熱くなっているのは何故だ?

 

END

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:42 (2704d)