作品

概要

作者いちのわ
作品名ごえい 1話目
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-05-05 (土) 05:40:54

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

 ところかわって俺である。どこかは知らんが。

 

 「よお、国木田」
 上り続けてもうすぐ一年になる憂鬱な坂を、先に歩く見知った友人に声をかける。
 「おはよう、キョン。今日は早起きなんだね」
 たまにはそんなこともあるさ。あの暴走団長様のおかげでな。
 先週からむやみにテンションの高かったハルヒに学校内、外ともに振り回された俺の疲労は、土曜日に行われたなんだかわからないものを探す毎度のSOS団的活動、ただ集まって俺の財布の中身を食い潰して街を歩き回る、によってピークに達し、さらに追加で呼び出された意味不明なものの片付けで簡単に限界を突破した。
 我ながらよくがんばったと思う。そんなわけで日曜はほぼ丸一日眠って過ごした。団員のこころを汲んでか何もなかったしな。何かあっても絶対に閉じこもっただろうが。
 「それでまあ、昨日寝すぎたせいで今朝は早くに起きてな」
 妹も悔しがるほどに。
 「いつもご苦労様だね。キョン」
 まったくだ。しかしなんだな、こうやって国木田と登校するのも…、
 「あら?あんたにしては珍しいじゃない」
 話を遮り、後方から聞こえた入学以来、俺の鼓膜を痛めつける女の声が自然とため息を吐かせる。せっかく全回復した俺の体力を朝から削っていくのか?お前は。
 「なによ、その態度は」
 振り返りたくないが振り返る。いちいち確認する必要もないだろうが涼宮ハルヒだ。
「おはようございます。団長殿」
 ふてぶてしく、軽くオーバー気味に。次いで顔を見ると機嫌は良さそうだ。
 「まあいいわ。それよりさ、どっか冥王星あたりで惑星同士の戦争とかしてないかしら?」
 おもわずこめかみを押さえる。いきなりそれか。朝っぱらから付き合いきれん。が、つっこまねばなるまい。こいつの戯言は冗談の域を超えているのだから。
 「んなわけあるか」
 お前を放っておけばいつか勃発するやもしれんがな。ついでに冥王星はもう惑星じゃない。こないだやってただろうが。
 「それじゃあ、僕はさきにいくよ」
 ああ、そうだな国木田、賢い選択だ。すでに俺の体力ゲージは満タンの緑色から半分以下の黄色にまでなっている。これ以上ここにはおれん。周囲の目も痛いしな。
 「ちょっと!どこいくのよ!」
 学生らしく学校にだ。あとその…手を…離せ…苦し…。

 

 そうやって歩いていると、校門の前に小柄な読書好き無口少女が立っているのに気がついた。
 「あれ、有希じゃない?」
 だな。長門の方も気づいたようでこっちを見ている。たまに早く登校するといろいろ新鮮だ。
 「おはよう、有希。どうしたの?」
 長門はハルヒにうす〜く頷くとこっちをじっと…なんだ?ふらふらと俺の方へと近づいてくる。その瞬間、今までの経験がなにかを告げた…………はずだった。
 「長門、どうし……」

 

 俺の言うことなぞ聞かず、そのまま長門は、ペタッと俺に抱きついた。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:41 (2710d)