作品

概要

作者駄文soccer
作品名「二人の絆」少し修正ver (軽い戦闘描写あり)
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-04-20 (金) 22:59:12

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 
 

今日も慌しい一日が終わり家でくつろいでいる時。
電話が鳴った。
昼間あれだけ振り回しておきながらまだ用事があるのか・・・?
・・・・・・。
どうやら心配ないようだ。
相手は長門だった。
「どうした? こんな時間に何か困った事でもあったか?」
長門からの相談なら大抵の事なら答えてやるさ。
俺は長門に助けられてばかりだからな・・・。
長門はこう告げた。
「・・・。例の公園に来て欲しい・・・。二人きりで会いたい」
二人きり・・・。その言葉でときめかないほど俺は鈍くは無い。
「おう。分った今から向かうよ。それじゃ」
俺は一人歩きする妄想を振り払いながら公園へと向かった。
公園までは俺の家からのほうが遠い。
必然的に俺は遅れるわけだ。
長門は既にベンチで待っていた。
俺を見つけると長門は立ち上がり近づいてくる。
いつもなら俺が近づくまでベンチで座っているはずなのだが・・・。
嫌に積極的だな・・・。
それよりも用件は一体何なんだ?
そんなことを考えていたが俺はある事に気付いた。
気付いたというよりは違和感を感じたという方が正しいだろう。
「ちょっと待ってくれ」
足を止める長門。
「? どうしたの?」
俺は思った事を口にしていた。
「お前は長門じゃない」
何を言ってるんだと思うかもしれない。
確かにどうみても長門だ。
だが俺の長門ではない。
俺の無意識がそう告げている。
「・・・。私のことが分らないの?」
同じ声。同じ表情。
俺も自信がなくなってくる。
俺の勘違いなのか?
・・・・・・。
考えれば考えるほど分らない。
違和感も気のせいなのかもしれない。
ただいつもより感じが違うだけ・・・。
よくある事だ。
「・・・。貴方の近くで話したいの・・・。駄目?」
悲しさを含んだ瞳。
俺は否定できなかった。
再び俺に向かって歩みを進める長門。
その距離が後数歩まで迫った時・・・。

 
 

二人の間に割り込む影・・・。
俺は目を疑った。
その影は・・・。
「長門」だった。
「・・・。このような行動を起こされるのは想定外・・・。迂闊だった」
「・・・。気付かれてしまったか・・・。後一歩というところで」
把握できた。
やはりあの長門は偽者だった。
そして今現れた「長門」(便宜上こう表現するしかない)が本物なのだ。
「この姿なら警戒心を抱かれずに仕留められるはずだったのに・・・」
「・・・そんな事は私がさせない」
同じ声がステレオのようだ。
「仕方ない。貴方を始末してからゆっくりやらせてもらう」
ああ。これはひょっとしてあの時と同じ事になるのか。
俺は朝倉に殺されかけた事を思い出した。
「・・・。下がっていて。貴方は私が守る」
言われるとおりに俺は安全なところに下がる。
そして長門の戦いが始まった。

 
 

こんな事態になる事は本当に想定していなかった。
私の姿を利用し、彼を始末しようとする。
一番確実な方法。
それが実行に移されたのだ。
後少し気付くのが遅れていたら・・・。
考えたくも無い。
今は目の前の敵に集中しなければ。
何も無い空間から槍を生み出し敵対対象へと向ける(出来るだけ伝わりやすい表現にする)
相手はそれを無効化しながら同じように槍を向けてくる。
私もそれを無効化。槍を飛ばす。
・・・・・・。
急な戦闘ゆえ朝倉涼子との戦闘時のような崩壊因子を仕込んではいない。
純粋な戦闘能力の勝負。
状況を判断するに相手は私の姿ばかりか能力までコピーしているよう。
互角・・・。戦いは長引きそう・・・。
幸いなのは私を狙う事に集中してくれている事。
この状況で彼を守りながら戦うのは不可能に近い。
相手は剣を形成すると超スピードで動き出した。
接近戦をするつもりだろう私もそれに合わせる。
恐らく彼には見えない速度で剣戟が始まる。
本当に互角・・・。
こんなに手強い相手は居ない・・・。
相手は呟く。
「そんなに彼が大事? 人形なのに彼のこと好きなんだ?」
・・・・・・。
動揺を誘っている。乗っては駄目。相手の思う壺。
私は人形・・・。分っている。でも私は彼に想いを抱いている・・・。
彼は言っていた。感情を持つ事は悪い事じゃない。
私もそう思えてきている。
「会話もしてくれないんだ? 無言は肯定と同じよ」
戦いは続いている。彼を守るため。
相討ち覚悟で一撃を決めるしかない・・・。
戦闘状況を判断するにそれしかない。
私はチャンスを作り出してそれを行った。
・・・・・・。
確かな手応え・・・。相手の腹部に深く剣を突き刺す・・・。
と同時に腹部に損傷。
こちらも深手を負った・・・。
次の瞬間。相手と私は共に地面へと倒れていた。 

 
 

何が起こっているのか全く分らない。
俺に見えない速度で何かが行われていたようだ・・・。
俺が分ったのは響く金属音と風を切る音だけだった。
暫く後・・・。二人が倒れるのが見えた。
「長門!」
俺は長門に駆け寄る。
二人とも腹部から血を流して蹲っている。
俺にはどっちが俺の長門か分からなかった。
「大丈夫か!? 長門!」
「「・・・大丈夫。 手を貸して・・・。立ち上がれない・・・」」
同時に返ってくる声。
「「立ち上がれれば敵対対象に止めを刺せる・・・。許可を」」
全く同じ声。同じ姿。
俺は・・・。

 

不思議と迷いは無かった。
「長門」に手を貸すと「長門」は情報連結解除の申請を行い長門は消えた。
「・・・。今回は貴方に迷惑をかけてしまった・・・。ごめんなさい」
腹部を押さえながら苦しそうな声を出す。
「気にするなって。それより早く傷治した方がいい。」
・・・・・・。
すっかり傷が治った後長門は訊ねる。
「・・・。見た目で判断できなかったはずなのに貴方は悩まなかった何故?」
そんなことか・・・。
「俺が長門を間違えるはず無いだろう? 俺はいつだって長門を見ているんだから」
正直な気持ち。それを伝える。
「・・・。嬉しい・・・。ありがとう」
長門は確かに喜びを表していた。
気が付くと俺は長門を抱きしめていた。
「また助けられちまったな。長門にはいつも助けられてばかりだ・・・
俺に出来ることがあったらいつでも言ってくれていいんだぜ」
長門は拒絶もせずに腕の中で確かに呟いた。
「貴方が時々こうしてくれる事・・・。それだけで私は幸せ・・・」
こうして厄介な事件だったが俺と長門との絆を確かめ、またいっそう深まったわけだ。
出来ればもう命は狙われたくないがね・・・。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:36 (2714d)