作品

概要

作者電波の人
作品名有希と蛍光灯
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-04-13 (金) 19:17:34

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 
 

 いつものように退屈で惰眠を貪るしかない授業に参加し、
パブロフの犬のごとく最早、平日の習慣となってしまったSOS団のために、
俺は文芸室に向かった。
団活って言っても特に何かをするわけではなくただ単にだらだらとしているだけだが・・・。
 と独り言を脳内で言いながら、コンコンと文芸室の扉をノックする。
「どうぞ!」と優しい声に包まれた朝比奈さんの美声ではなく、
声自体は綺麗だが、猪突猛進ですこし荒々しい団長様の声が返ってきた。
こいつはHRが終わると、文芸室に一直線に走って行ってたな。
と思い出しつつ、扉を開けるが、なんだろう。いつもより少し部屋が暗いな。
文芸室に入ると、教室の中心部分で天井の方をみてう〜んと唸っているハルヒがいる。
「あ、キョン!ちょうどいいとこに来た。今蛍光灯が切れちゃって、
新しいのに変えようとしているんだけど、
私達じゃ背が低いから長机に乗っても届かないのよね、だからあんたがやりなさい!」
俺はやれやれと愚痴りながら変えることにした。
そういえば長門。そんな暗い部屋で読書していたら目が悪くなるぞ。
さて、新しい蛍光灯を変えようとするが、文芸室の天井は以外に高く、
俺でも長机に乗っても届かない。ハルヒは少し不機嫌そうだったが、
何かを思いついたらしく、ニヤリと少し気味の悪い笑いをした。
なんで俺を見つめる?と思った瞬間、
「キョン!長机から降りて、しゃがみなさい!」
とハルヒからの勅命を受けた。

 

俺は命令を疑問に思いながらしぶしぶ言うことを聞いて、しゃがんだ。
と同時に、俺の双肩にクリーム色で、柔らかい脚が首を少し絞めるような感じで乗り、
しゅるっと俺の目の前に交差した。
「さあ、キョン!立ちなさい!これでいけるでしょう!」
とされるがまま、ハルヒの生脚の感触に耐えながら、
俺達は蛍光灯を変えた。変える途中、ハルヒが小刻みに脚を動かすので、
理性が危うくデッドゾーンに行きかけるとこだった。
しかし、俺のメモリにはしっかりその感触を保存しといた。気持ちよかったしな。
俺とハルヒとのやり取りの途中、長門は読書から目を放し、
まるで熊を射殺さんとするマタギのような瞳で俺の方を凝視していた。
なんでそんな眼で見てるんだ長門?
長門の目線を気にしながらも、蛍光灯の交換を終え、恐る恐る長門のほうをチラッと見ると、
その瞳は、何か、これならいけると素晴らしい作戦を思いついた策士のような感じに変化していた。
それは何を意味しているのか少し気になったが、明るくなった文芸室で団活は再開された。
団活自体は特に何が起こるわけもなく、いたって平凡そのものだった。
しいて言えばハルヒが上機嫌で、長門の目つきが少し詐欺師みたいに怪しいことぐらいか。
下校時刻になったので、みんな解散となった。
どうでもよすぎて全く気にしてなかったが、古泉は今日来てなかったな。
まさか蛍光灯が切れたことで、ハルヒが不機嫌になり、
閉鎖空間が発生したのだろうか?まぁ、まったくどうでもいいが。

 

家に帰り、夕食を食い終わり、部屋でだらだら漫画を読んでいると、
携帯の電話が鳴った。
もしもしと出る。
「緊急事態が発生した。私ひとりでは対処しきれない。私の家にすぐ来て」
と用件を言ったら、こっちの都合を聞く前に電話は切れた。
俺は長門の家に向かって自転車を猛然と漕いでいた。
なんてったってあの長門が緊急事態って言うほどであるから、
よほど大変なことが発生したのだろう。
ハルヒがらみか?朝倉復活か?異世界人の登場か?
と自分の想像が矢継ぎ早に吹き出ては消えていった。
俺なんかが緊急事態とやらに役に立つのだろうか?と疑問に思いながらも、
そうこうしているうちに長門のマンションに到着。
急いで長門の部屋へ行った。
「入って」といつものように部屋に入るが、
あれ?部屋が真っ暗だぞ?おい!長門何処にいる?
「私はここにいる」と俺の目の前に長門が出現した。
一瞬ビックリして、体が硬直したが、冷静を装い、長門に事情を聞く。
「私の部屋の蛍光灯全部が突然切れてしまった。変えは用意できたが、私の身長では天井に届かない。
そのとき、今日涼宮ハルヒと彼方がしてた行為を思い出した。私もそれと同じ行為で蛍光灯を交換したいと思った。許可を」

 

真っ暗で長門の表情は全く見えないが、
まぁ、なんだ、暗いままじゃ長門も困るだろうから、
俺は長門のお願いを受け入れた。決して疚しい思いなんて無いぞ!
そこ重要だからな。
俺は、文芸室でやったみたいにしゃがみこんだ。
しゃがみこんだ刹那、俺の双肩にやわらかい脚が俺の首を優しく包み込むみたいにふわっと乗ってきた。生の感触が顔と首を覆いつくす。
ハルヒのそれとはまた違う趣で、俺の理性が桃源郷へ旅立とうとしていた。
一人、理性との激戦を繰り広げながら長門は、
俺の妄想だが、涼しい顔をして蛍光灯を交換している・・・様子がない!?
おい!長門なにしているんだ?蛍光灯を変えないのか?
「迂闊・・・。蛍光灯の場所を忘れてしまった。幸い天井には手が届く、私が添天井を手探りで探すから彼方は少しずつ歩いて」
と理性に更なる追い討ちをかけることを平気で長門は言ってきた。
俺は言われるがまま蛍光灯がありそうなとこを徘徊した。
しばらくして、蛍光灯を発見したのか長門は脚で俺の首をきゅっと絞めた。
絞められても柔らかいので、全然苦しくない。
むしろ気持ちいi「発見した。今から交換作業に移る。」と俺の思考を中断して長門は黙々と交換作業に取り掛かった。
やはり、ハルヒの時と同様、交換作業の際、脚が小刻みに揺れるので、
そのたびに理性は死亡寸前になる。
やっとのことで交換が終わり、長門を下ろし、電気をつける。

 

・・・・・・な、なぁ、長門、何でお前はバスタオル一枚の格好をしているんだ?

 

「入浴中に突然電気が消えた。服の場所もわからないためとっさに目の前にあったバスタオルを巻いた。」
そのわりには髪の毛に湿り気を感じないが、
「・・・・・・」
長門はこれ以上答えてはくれなかった。瞳も何を訴えているのかよくわからなかった。
とりあえず、俺は長門に服を着ることをお願いし、残りの蛍光灯を変えることにした。
長門がぼそっと「意気地なし・・・」といったような気がするが気のせいだろう。

 

今日のこの感触は俺のメモリの最重要事項に記憶をし、時々思い出し、赤面しながら俺は帰路に着いた。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:33 (2732d)