作品

概要

作者G.F
作品名閉鎖空間と現実空間の狭間で…
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-03-23 (金) 20:47:28

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

※SS集/603 の続き…みたいなものです。

 

「そういえば…今日からキョンの家…お父さんとお母さんが旅行に出かけてるわよね?」
朝比奈さんと古泉が去った後の団室。
ハルヒの目がきらきらと輝く。
何か…よからぬことを考えている兆候だ。
全くこの女は…先日はうちの両親がいないのをいいことにうちを「バンドのオーディション会場」化しやがって…。
…っつーか、何で…お前がうちの両親がいないことを知ってるんだ。
因みに今日は金曜日…明日は土曜日で明後日は日曜日だから学校は休み。
「お宅の妹ちゃんに携帯で聞いたんだけどね」
ハルヒがにやりとする。
妹よ…余計なことを喋るんじゃない。
「…それなら…ちょうどいい」
え?何か言ったか?長門。
「…あなたと…『お医者さんごっこ』をしたい」
…ハルヒが前にいるというのに…長門がとんでもないことを言い出した。
「ちょ…ちょっと有希…キョンと『お医者さんごっこ』って…それマジ?」
ハルヒが慌てる。
長門が頷く。
「ここのところ、いつも彼と『お医者さんごっこ』をしているから」
長門の言葉に…ハルヒの俺に対する視線がだんだん怖くなっていく。
…あのな…だからハルヒ…それはこっちの空間での話じゃないんだが…おい、こら!何するハルヒ!
「くぉぬぉ…エロキョンがぁ…」
…ハルヒ…頼むから襟首を掴むのはいいが…首を絞めるのはやめてくれ!
先日、長門によって改造され、サイボーグ化されたハルヒの身体は…あくまでも長門から聞いた話だが…体力が通常出力で今までの1.5倍〜最大出力で今までの15倍になっているらしい。
…ああ…お花畑が見える…美女がおいでおいでと誘っている…その美女の手にはナイフが握られている…刃がきらりと光っている…その美女の顔がはっきりとしてくる…どこかで見たような顔だなぁ…って…誘っている美女の顔は…朝倉涼子!?
…というわけで俺(の霊魂)は必死でこの世へ逃げて帰ってきた。
まあ…こういうことになると逆に朝倉に感謝したくなるから不思議だ。
「ちょっとキョン…あんた…いつからこんなに弱くなったわけ?」
…俺が弱くなったわけじゃなくて…お前が強くなりすぎてるんだよ!
「大体さ…この程度で死ぬようなあんたじゃないはずでしょ?」
…人の首を絞めておいて「この程度」とはよく言うよ…全く…こっちは本当に死ぬ思いをしたんだぜ。

 

確かに…俺と長門は…ここのところ「お医者さんごっこ」をしているが…それはあくまでも閉鎖空間での話であって現実空間での話ではない。
ハルヒはあくまでも夢だと思い込んでいるかもしれないが…一週間前にはハルヒが閉鎖空間内に乱入してきたし…昨日は逆にこっちから閉鎖空間内に呼び込んだ。
だからハルヒは今日異常なまでに元気だったというわけだが…。
…そういえば…長門が…ハルヒをサイボーグ化改造した…のはその一週間前の日…閉鎖空間内に乱入した日…なんだっけ。

 
 

有希の爆弾発言で…キョンと有希が「よからぬ関係」になっているらしいことが判明した。
キョンったら…いったいいつから有希と「お医者さんごっこ」なんかする関係になったのかしら。
それ以前に…みくるちゃんだったらまだ話が解るんだけど…有希の身体のどこがいいのかしら。
全くと言っていいほど起伏がない体型なんだし…。
もしかして…キョンってロリコンなのかしら。
そうだわ…きっとそう。だから…あの日、あたしに出会う以前は…美代子ちゃんと…。
キョンもかわいそうな人なのね…だったら…あたしが…あたしの身体で立ち直らせないと…。
ほら…胸に触らせてあげるよ。どう?
「こら!ハルヒ!お前…俺の手をどこに触らせてる!」
うふ…口では怒っているものの…心の中では喜んでるに違いないわ。
全く…素直に喜べばいいものを…素直じゃないんだから…。
「長門もだ!」
えっ?
キョンの言葉で…有希の方を見て…驚いた。
有希も…キョンの手を取って…自分の胸に触らせてる…。
心なしか…顔が少し…赤くなっているような気がする。

 
 

「ちょっと有希…あんた…いったい何を考えてるわけよ!」
ハルヒの怒号が響く。
「…彼の手を胸に触らせてるのは…お互い様」
…長門…それはそうだろうけどよ。

 

現在の俺の状況は…ハルヒが俺の左手を、長門が俺の右手を取って…それぞれ胸に触らせている…と、こういう状況だ。
あのアホの谷口が聞いたら…いや、のみならず国木田も…さらに古泉もだが…さぞや羨ましがるだろう。
だが…俺は素直に喜べない…喜ぶべき状況じゃないからだ。
だからと言って強引に振りほどくことも出来ない…何故なら…この状況でハルヒと長門の手を強引に振りほどいたら…「ハルヒに怒鳴られる」か「長門に悲しい目をされる」か…そのどっちかになるであろうことが目に見えているからだ。
もっとも強引に振りほどくことすら出来ないわけだけれど…かくなる上は…自主的に手を放させるしかないだろう。
「わかった…わかった…二人とも俺と『お医者さんごっこ』をしたいという気持ちはわかったから…だから今は手を離してくれ」
こう言うしか切り札はなかった。
そして…俺のその一声で…二人はお互いの顔を見合わせてにやりとし、素直に手を離した。

 

…その夜から土曜日、日曜日と…続けて…俺の家でハルヒと長門と俺の三人で現実空間での「お医者さんごっこ」をする羽目になった。
「俺の思惑」と「ハルヒの思惑」と「長門の思惑」が一致することもかなり珍しいのだが…俺が最後まで医者役で…看護士役と患者役をハルヒと長門が交代交代で勤めることに。
特に…ハルヒは「『ごっこ遊び』といえどもどうせやるなら本格的にね」とばかりに…俺の着るべき白衣と聴診器、それから自分のサイズと長門のサイズのナース服、更には自分のパジャマと長門のサイズのパジャマまで持ち込んできた。
なお…妹は気を利かせたのかミヨキチのところへ行っていた模様。
まあ、おかげでその週の土曜日の「不思議探索パトロール」が「団長のご都合にて急遽中止」となったため、翌週月曜日にSOS団の団室で朝比奈さんと古泉が喜…ぶどころか揃いに揃って拍子抜けしたような顔をしていた…のはいうまでもない。

 

※続き…みたいなものは SS集/629 です。

 


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:23 (2806d)