作品

概要

作者G.F
作品名北高戦隊SOS団 − 「TFEIの苦悶」 −
カテゴリーその他
保管日2007-03-21 (水) 19:55:37

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

「有希…私は今、狙われている…助けてくれ…」
夢の中で…情報統合思念体・主流派…つまり私のお父さんの声が響き渡った。
どうして…どうして私の優しいお父さんが…狙われなければいけないの?

 

私の夢の話を聞いて、涼子と江美里さんは顔を見合わせた。
「私も…同じ夢を見たわ」
「私も」
だとすると…急進派と穏健派も狙われてるの?
すると脳裏に声が響き渡る。
「長門有希!朝倉涼子!喜緑江美里!すぐに来い」
そして…その声が大きくなっていく。
私たちは…声に引きずられるようにマンションから出て行った。

 
 

「来たな…TFEI三人娘!」
そこにいたのは…セミの邪道魔獣。つまりセミ魔獣。
「私たちを呼び出したのはあなたなの?」
私は突っかかった。
「そう。俺は広域帯宇宙存在によって雇われた…いわば傭兵なのだ」
何のため?
「情報統合思念体の中でも特に邪魔な三人…つまり主流派と急進派と穏健派にこれ以上なく悲しい思いをしてもらうためだ…フォフォフォフォ…」
セミ魔獣は…さすがにセミだけのことはあってどこかで聞いたような笑い声を立てた。
何よ!相当甞めてるな…だったら刺してやる…私はナイフを出して猪突猛進した。
だが…軽くあしらわれたかと思うと…空手の技でナイフが飛ばされ、その上…どこかへ消えてしまった。

 
 

奴の狙いを定めたターゲットは…どうやら情報統合思念体のようだ。
だとしたら…やるしかない。
涼子も江美里さんも同じ思いだったようで…頷く。
「チェンジ!ビー!」
黄色のインセクトスーツが私の身体を包んでいく。
「チェンジ!ドラゴンフライ!」
銀色のインセクトスーツが涼子の身体を包んでいく。
「チェンジ!スコーピオン!」
白いインセクトスーツが江美里さんの身体を包んでいく。
私はビーサーベルで、涼子はドラゴンフライクロスボーで、江美里さんはスコーピオンドリルとスコーピオンシザースでセミ魔獣を攻撃しようとした。
「貴様らの弱点は既に調べてある」
セミ魔獣が超小型ラウドスピーカーに似た二挺の拳銃みたいなものを取り出した。
「ううっっ!」
片方から超重低音が…片方から超音波が…。
「貴様らが苦しむ様子を…今から主流派と急進派と穏健派に見せ付けてやる!さあ…苦しむがいい」
頭が…頭が割れるように…痛い…。
心臓が締め付けられる…苦しい…。
おまけにむかむかして…吐き気が…。
この波長は…普通の人間には聞こえないけれど…私たちには聞こえるその上…頭痛や吐き気を催す音波。
「涼子…江美里さん…」
「イエロー…ホワイト…」
「イエロー…シルバー…」
私たちは…セミ魔獣の超重低音および超音波攻撃の前に…成す術もなく、ただ…のた打ち回ってもだえ苦しむだけだった。
…お父さんが…娘が苦しむ様子に悲しんでいる様子が…目に見える。

 

もう駄目だと思ったその時…聞き覚えがある声がした。
「長門!朝倉!喜緑さん!」
この声は…私の騎士(ナイト)・キョン君だわ!
「やっぱり…キョン君が真っ先に駆けつけてくれたわよ、イエロー」
涼子…そうよ、そうよね…これも…私と彼の愛のなせる業なのね。
「そうだわ…『普通の人間』であるキョン君なら…特殊音波は聞こえないからきっと大丈夫のはずね」
江美里さん…そうよ、そうよね…他の四人もきっと大丈夫よね。
ハルヒは「神に近い人間」だけど彼女の特殊能力は意識して使うものではないし、みくるさんは「未来人」だけどTPDDで時間移動するくらいしか特殊能力は持っていないその上、それが申告制だし、古泉君は「超能力者」といってもその特殊能力は異相空間で赤い玉を作成して発射したり閉鎖空間で赤い玉に変身したりするくらいだし、鶴屋さんは家が古泉君の「機関」のスポンサーだといっても彼女自身は特殊能力は持ってない。
「セミ魔獣!か弱き乙女を苦しめるのは許せん!…チェンジ!ライナサーズビートル!」
緑色のインセクトスーツが彼の身を包んだ。
そして…グリーンビートルに変身した彼は…やはり、普通の人間だけのことはあって特殊音波をものともしなかった。
そして超重低音攻撃及び超音波攻撃を行うラウドスピーカー形の二挺の拳銃を目ざとく見つけたかと思うと…
「ビートルキック!」
…二挺の拳銃を連続して回し蹴りで叩き落し、さらに力任せに踏みつけて破壊した。
超重低音攻撃及び超音波攻撃は収まった。

 
 

私たちはようやくの思いで起き上がった。
「大丈夫か?長門…」
グリーンがイエローに優しく声をかける。
「…大丈夫」
イエローが…幸せそう。
なんだか妬けちゃうけど…まあ、いいかな。
「私も…大丈夫よ」
「グリーン…ありがとう」
来てくれなかったらどうなったことか…私とホワイトもグリーンに礼を述べる。
「…くそ!」
悔しがるセミ魔獣。
そこへ…ハルヒちゃんが、古泉君が、みくるさんが、鶴屋さんが…駆けつけてくれた。

 

「よし…みんな!グリーンとイエローとシルバーとホワイトに加勢よ!」
ハルヒちゃんが叫んだ。
「チェンジ!マンティス!」
赤いインセクトスーツがハルヒちゃんの身体を包んでいく。
「チェンジ!スタッグビートル!」
黒いインセクトスーツが古泉君の身を包んでいく。
「チェンジ!スパイダー!」
青いインセクトスーツがみくるさんの身を包んでいく。
「チェンジ!ファイアフライ!」
紫のインセクトスーツが鶴屋さんの身体を包んでいく。
「希望のパラドキサ!レッドマンティス!」
「情熱のヘラクレスオオカブト!グリーンビートル!」
「勇気のギラファノコギリクワガタ!ブラックスタッグ!」
「魅惑のジョロウグモ!ブルースパイダー!」
「知性のスズメバチ!イエロービー!」
「怒濤のオニヤンマ!シルバードレーク!」
「夢幻のダイオウサソリ!ホワイトスコーピオン!」
「霹靂のゲンジボタル!パープルフレアー!」
「北高戦隊!SOS団!」

 
 

セミ魔獣が戦闘員を呼び出した。
「マンティスダブルトンファ!」
マンティスダブルトンファ二刀流で戦闘員に突っかかるレッド。
「ビートルブレード!」
ビートルブレードで戦闘員と戦うグリーン。
「スタッグダブルソード!」
スタッグダブルソード二刀流で戦闘員と戦うブラック。
「スパイダーマグナム!シューティングモード!」
スパイダーマグナムで戦闘員と戦うブルー。
「ビーサーベル!」
空中を滑空しながらビーサーベルで戦闘員と戦うイエロー。
「ドラゴンフライクロスボー!」
私はイエローと同じく空中を滑空しながらドラゴンフライクロスボーで矢を連続発射する。
「スコーピオンシザース・シザースモード!アンド・スコーピオンドリル!」
左手に装着したスコーピオンシザースと右手に装着したスコーピオンドリルで戦うホワイト。
「ファイアフライキャノン!マシンガンモード!」
マシンガンモードに切り替えるや否や…ポインター部分がマシンガンになり、それを連射するパープル。

 

そして残るはセミ魔獣。
ところがセミ魔獣は…分身の術を使った。
どれが本物だかわからない。
さらに分身までもが攻撃してくる。
ブルーなんか「ヒエェーッッ」と怯えている始末。
「戦隊ヒロイン」らしからぬ怯えようだけど…まあ中身がみくるさんであることを考えると当たり前なのかもしれない。
「鶴屋家の古文書に曰く…分身の術を破る方法は唯一つ」
攻撃を交わしながらパープルが言った。
「鶴屋さん…どうやって破るんですか?」
攻撃を交わしながらグリーンが聞いた。
「喫茶去」
攻撃を交わしながらパープルが言った。
どういう意味なんだろう?
「それって…どういうこと?」
攻撃を交わしながらレッドが聞く。
レッドも意味が解らなかったらしい。
「…お茶、飲んで…という意味」
攻撃を交わしながらイエローが言った。
「パープル…この期に及んでふざけてるんですか?」
攻撃を交わしながらブラックが怒ったように言った。
さすがのブラックもイライラしているらしい。
「転じて…心を無にして落ち着けという意味。とにかく落ち着くことが肝要にょろ」
パープルが言った。
「分身の術の破り方。それは…心の中から雑念を消し去ること」
パープルが…まるで臨済宗か曹洞宗か黄檗宗のお坊さんみたいなことを言っている。
「そう…雑念を消し去れば…自ずからどれが本物か解るもの」
パープルはそういうと…ファイアフライキャノンをある方向に向けて…
「ファイアフライキャノン!バズーカモード!」
本物に命中したらしく、爆発音とともに一瞬で分身は消え去った。

 
 

セミ魔獣が巨大化した。
鶴屋さんが…すかさずインセクトフォンで…
「ギガスコーピオン・ギガファイアフライ!めがっさ発進にょろ〜」
ギガスコーピオンとギガファイアフライがやってきた。
二手に分かれて乗り込み、メガインセクトを発進させて…
「キングインセクト!完成!」
それと同時にギガスコーピオンとギガファイアフライが巨大ロボットに変形した。
「ギガスコーピオン・バトルモード!見参!」
「ギガファイアフライ・バトルモード!参上!」

 

さっき俺が叩き落して破壊した拳銃が…巨大化とともに復活していた。
セミ魔獣が引き金を引いた。
キングインセクトのコックピットで…長門と朝倉が苦しんでいる。
だから…右腕が自由に動かせないのでインセクトサーベルが使えない…。
左腕のインセクトシールドを使った防戦一方になってしまう…。
ギガスコーピオンにいたっては少しも動かないで攻撃されるまま。
コックピットのモニターを見ると…喜緑さんが苦しんでいる。
自由に動けるのはギガファイアフライのみだ。
こうなったら…この手しかないだろう。
「鶴屋さん!奴の音波発生源はあの二挺の拳銃です!奴の拳銃を叩き落してください!」
「了承!」
ギガファイアフライがシャイニングカリバーを地面に突き刺したかと思うと…柄の部分を使用して体操のあん馬の要領で動き、拳銃をキックで叩き落した。
それを片方はインセクトキングで踏み潰し、もう片方はシャイニングカリバーの切っ先で破壊した。
「長門、朝倉、もう大丈夫だぞ」
俺が二人に声をかける。
「…」
「今度こそ…本当に死ぬかと思った」
ようやく立ち直る二人。
ギガスコーピオンもギガファイアフライの力を借りて立ち上がり、どうにか形勢を立て直したようだ。
よし!三人の調子が元に戻ったところで反撃だ!
「インセクトサーベル!」
「ボイズンソード!」
「シャイニングカリバー!」
必殺剣を立て続けに食らい、セミ魔獣は爆死を遂げた。

 

「えっ?」
長門から話を聞いて…俺は驚いた。
「それじゃ…奴は…広域帯宇宙存在の傭兵として…情報統合思念体を悲しませようとして…3人を攻撃していたのか」
「…そういうことになるらしい」
長門はこっくりと頷く。
あの…宇宙で一番優しい長門の親父さんを…。
如何に傭兵とはいえ…作戦は恐らくセミ魔獣が自分で考えたものだろう。
恐らくそれで雇われたのだろうが…卑劣な作戦は絶対に許せない!
「でも…良かった」
…ん…何だよ長門。
「…あなたが…誰より真っ先に駆けつけてくれたから」
長門は…そういって俺の腕にほお擦りしてきた。
…長門…ハルヒがいないからいいようなもので…ハルヒがいたら…俺は命がいくつあっても足りない思いをするところだぞ。
そう思いつつ、俺は…強いて長門を止めようとはしなかった。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:23 (2622d)