作品

概要

作者G.F
作品名Cybernetic Organism
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-03-14 (水) 18:48:43

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

※SS集/593 の続きです。

 

今朝から…あたしの身体が…変。
あたしの身体であって…あたしの身体じゃない…
…なんだかそんな違和感を感じる。

 

「…ハルヒ…気分はどう?」

 

有希はそこにいないのに…有希の声が…
…どうして…どうして…どうして…どうして…?

 
 

「…あなたは今…私のこの声を単なる『耳鳴り』としてしか認識していないかもしれない」

 

その日の昼休み…
再び…あたしの耳に…有希の声が…。

 

「…今、あなたの耳に聞こえるこの声…これは私の心から発している声」

 

えっ?
心から発している声…?
いわゆる…テレパシー…ってこと?

 

「…そう…私が経験したように…あなたもまた、じきにその身体に馴れるはず」

 

どういうこと?
あたしがそう聞いてやろうとした矢先…有希の声はこんなことを言った。

 

「…そう…なんと言っても…これは…あなたが望んだことなのだから」

 
 

俺がいつものように昼休みに文芸部室に向かうと…いつものように長門がいた。
「よう、長門」
「…」
長門は俺のほうにチラッと目をやったかと思うとまた本を読み始める。
「夕べ発生した閉鎖空間だが…まさか…ハルヒが乱入してくるとは思わなかったな」
俺は苦笑した。
「おかげで強引に『診察』させられちまったが…な」
まあ…お前には悪いが…あれはあれで愉しませてもらったが…な…。
それで…今日は…ハルヒの機嫌が昨日より少しはよくなるかと思いきや…なんだか今日もまた憂鬱そうだった。
「…診察代は…彼女の『身体』で支払ってもらったから」
…えっ?
「何か言ったか?」
「いえ…なんでもない」

 
 

「あたし…サイボーグになりたいなぁ…」

 

ハルヒは…先日の団活で…こんなことを言っていた。
だから…私が…私と彼との「お医者さんごっこ」への彼女の「乱入」をいいことにして…彼女の願いをかなえてあげたまでのこと。

 

私の身体は…確かに人間でいう「脳髄」に該当する器官だけが生身とはいえ全身の99パーセントが機械。
逆にいうと…「脳髄」が生身だからこそかろうじて「宇宙人」という面目が立っている。
私のこの身体は情報統合思念体によりまったくの「ゼロ」から作り上げられた。
だから…私の「普通の生身の人間」…つまり情報統合思念体のいうところの「有機生命体」…と区別しての呼称は「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」なのだが…彼や古泉君の「言葉」を借りれば私は「人造人間」ということになるらしく、つまり「アンドロイド(android)」…いや、女性型だから「ガイノイド(gynoid)」…になるらしい。
だが…彼女の身体にはベースになった身体…人間・涼宮ハルヒとしての身体…がある。
それを私が…彼女のお望みどおりに…内部機構は私の身体を元にして改造してあげた。
…だから彼女は…私の身体とほぼ同じような身体になったといえども…「普通の生身の人間」と区別しての呼称は「サイバネティック・オーガニズム(Cybernetic Organism)」となる。
略して「サイボーグ(cyborg)」。

 

彼女はもはや…「生身」に戻ることは出来ない。
仮に「生身」に戻したとしても…それで彼女は生きられるかどうかは保証できない。
まあ…多分彼女のことだから未だに自分は「普通の人間」だと信じているかもしれないけれどね。

 

ともあれ…彼女はじきに…「新しい身体」に「馴れる」はず…。
…何といっても彼女は…「環境適応能力」は人一倍強いのだから。

 

※続きは SS集/603 です

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:21 (2704d)