作品

概要

作者G.F
作品名二人きりの…風邪の日…
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-03-09 (金) 19:31:31

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

「長門…大丈夫か?」
やさしい彼の声が響く。
「…大丈夫…じゃない」
…声が…いつもの声じゃない。
…ゲホゴホ。
…夕べから…咳が止まらない。
どうやら…三月になってから雪が降るなどといった異常気象が…この私の身体に異常をもたらしてしまったようだ。
だからおかげで…私は今日…終業式を目前にして学校を休まなければいけなかった。
学校には江美里さんが連絡しておいてくれた。
もちろん…彼にも連絡しておいてくれたらしい。
そして…優しい彼は…こうして…モンブランを携えてお見舞に来てくれた。
本当なら…こうして彼と二人きりで過ごせるのは嬉しいのに…。
「…迂闊」
「どうした?」
そういえば…私は思い出した。
夕べ…閉鎖空間からこの部屋へ帰ってくるとき…私は迂闊にもパジャマを着るのを忘れたのだ。
だから…朝まで…ずっと布団の中でパンツ一枚で寝ていた。
気づいたときには…すでに遅かった。
「長門…そうすると…お前の風邪には俺にも責任があるかも…」
「…え?」
「夕べ発生した閉鎖空間の中で…『お医者さんごっこ』したのが間違いだったかな…」
そういえば…ここの所、いつも、閉鎖空間で「お医者さんごっこ」、してるよね。
あの初めての「お医者さんごっこ」以来、病みつきになっちゃったから…私…。
「…あれは…あれで嬉しい」
私は正直な気持ちを話す。
「どうしてだ?お前…」
…それで風邪引いたんじゃないのか?と言いたそうな彼。
「あなたが…私の身体に…直接触れてくれるから」
好きな人に身体に触れられることが…あんなに快感だったとは…私、今まで考えたこともなかった。
そう…だからハルヒにも時々「夢」という形で再生して見せびらかしてやっている。
そして彼の言葉によると…あの性悪女は…それが原因で最近、どうも元気がないらしい。
今日の団活が「中止」になったのも…その「悪夢」が原因の一つらしいという。
ふふん…常日頃の「行い」に対する「報い」よ。いい気味だわ。
「そうだ…長門…胸、マッサージしてやろうか?」
「…えっち」
私はそう言ってぺろっと舌を出した。
これが私だからいいようなもので…ハルヒだったら…「このエロキョンがぁ…」と…ボクシングかK−1だったらリングの外からタオルが飛んでくるくらい殴られてるわよ。
もちろん…私はそんなことはしないけど…。
だって…そんなことをしたらあなたに嫌われてしまうから…。
あなたに嫌われたら…私…生きていけないから…。
「あのな…『タッチセラピー』っていって…触れることで相手を安心させて心から癒す方法があるんだよ」
それなら私…ここのところ毎日あなたに癒されている。
「主に子供に行う方法なんだけど…な…」
それなら…私もいいかも。
だって私…公式年齢こそこの間の誕生日で十六歳だけど…実年齢は四歳だから。
「お前は実年齢四歳だからいいんじゃないかと思って…さ」
そういうと…彼は私の布団を捲り上げた。
「お前…いつの間に…」
次の瞬間…彼が呆れた表情になった。
「…私はいつでも用意周到」
私は…そう。布団の中で…パジャマを…上半身、脱ぎ捨てていた。
普通なら布団が動くから気づきそうなものだが…彼は鈍感というべきか…気づかなかったようだ。

 
 

翌日…私の「風邪」は…すっかり回復していた。
やっぱり…私の「風邪」には…彼の「胸マッサージ」が一番よく効くらしい。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:19 (2729d)