作品

概要

作者G.F
作品名夢から出た真実(まこと)
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-03-03 (土) 18:31:02

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

私と彼以外の人がいない。
ここは…もちろん私の作った閉鎖空間。
彼は…今日もまたこれは「夢」だと思っているのだろうか。
「長門…思い切って『お医者さんごっこ』、するか?」
彼が…大好きな彼がそう言うと…私のセーラー服の上から羽織ったカーディガンを脱がせていく。
そしてセーラー服のリボンを外し…セーラー服を脱がせて…スカートに手をかけて…。

 

気が付くと…私は…パンツ一枚の姿で横たわっていた。
彼の「診察」は終わったらしく、姿はいつの間にか消えていた。

 

彼に「夢」と思わせて…という私の「作戦」それ自体は失敗に終わったらしい。
あるいは彼は…最初からこれは「夢」ではなくて「私の作った閉鎖空間」なのだと気が付いていたのかも知れない。
そう…だからこそパンツだけは脱がせずに…「お医者さんごっこ」程度で満足して去ったのだろうか。
それでも…私としては気持ちよかったから…まあ、いいか。

 

そうだ…いいこと思いついた。
この様子を再生して…あの性悪女に…。

 
 

「何?今の夢…」

 

あたしはガバッと飛び起きて…部屋の明かりを点す。
妙にリアルな夢…そう、あれは現実だったかと思えるくらいリアルな夢だった。
キョンが…有希の服を脱がせて…パンツ一枚の姿にして…有希の身体に触っていた。
有希も嫌がるどころか…あまつさえ…いつもは見せない笑顔を見せて…気持ちよさそうだった。

 

別に…あたしは女の子だから…だとか…女の子が「エッチな夢」を見たら駄目…だとか、そういう問題じゃない。
あたし…これでも…ちゃんと「年齢相当の性欲」というのは持っているつもりなのよ。
だからあたしが「エッチな夢」を見てしまうのも解るような気がする。
だけど…問題は…キョンの相手の女の子。
「何で…何であたしじゃないのよ!」
あたしも…キョンにあんなこと…されたい。
正直言って…いかに自分の夢の中とはいえ…有希が羨ましかった。

 
 

後ろからため息をつく声が聞こえる。
1年5組の俺の席だから…振り返ってみるとそこにいるのは…無論ハルヒ。
だが…ハルヒはいつもと違って…かなり元気がなさそうだ。
ここは…俺が声をかけてやるか。
「どうした?ハルヒ」
「キョン…よかったぁ」
ハルヒは俺に抱きついて急に泣き出した。
「夕べ…悪夢を見たから…」

 

「…悪夢?」
キョンがきょとんとしている。
そう…あたしにとって…あの夢は悪夢以外の何でもないのよ。
いくら夢の中とはいえ…あなたが他の子と浮気してたんだから…。
それも…「あなたが相手の女の子の服を脱がせて身体に触る」という夢。
だから…みくるちゃんあたりならまだ話が解るけど…よりによって有希だったから…。

 
 

「長門…」
聞き覚えがある声のした方を向くと…そこにいたのは彼。
「…何?」
「夕べ発生した閉鎖空間のことだが…確か、俺とお前の二人だけで…ハルヒはいなかったよな?」
私は頷く。
やっぱり彼は…あれは夢ではなくて「私が作った閉鎖空間」だということに気が付いていたようだ。

 

確かに…閉鎖空間には彼と私しかいなかった。
だけど…二人だけの秘密にしておくのはもったいなかった。
…少なくともハルヒには見せ付けておく必要があると思った。
そこで情報を操作して…ハルヒにもあの様子を「夢」として再生して見せ付けてやった。

 

そして…彼の話によると…どうやら…ハルヒはずいぶん苦しんだらしい。
日頃の行いの報いよ。いい気味だわ。

 
 

「うつし夜は夢、夜の夢こそまこと」
かの江戸川乱歩の有名な言葉を呟いてみる。

 

…そう…ハルヒにとってはあの閉鎖空間内での出来事は「夢」それも「悪夢」でしかないけれど…私と彼にとっては「真実」なのだから…。

 


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:16 (2710d)