作品

概要

作者ばんぺい
作品名ある雨の日のこと
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-03-03 (土) 00:15:23

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

「……どうしたの」

 

 俺は校舎の入り口で突っ立って、空を見上げていた。雨が降っている。そういえば天気予報
で午後から雨だって言ってたな。

 

「長門、余分に傘持ってないか?」
「ない」
「そうか……しょうがない、濡れて帰るかな」
「その必要もない。わたしの傘に入ればいい」
「お前の傘って言っても、それ折り畳み傘じゃないか。あまり小さいと二人も入れないぞ?」
「大丈夫。今日あなたが傘を持ってこない事は予想していた」

 

 そう言って開いた長門の折りたたみ傘は、曰く言い難い形をしていた。
 どこで売ってるんだ、そんな楕円形の傘。

 

「……」
「……」

 

 呆れて絶句する俺と、それを見つめる長門。前のが俺で、後ろのが長門だ。どうでもいいか?

 

「これなら入れる」
「あ、ああ……そうだな」
「合理的」
「そ、そうかもしれないな」

 

 確かに大きさはあまり気にせず入れるが、この傘さして歩くと人目がすごい気になりそうだ。
 とか言いながらしっかり入れてもらうわけだが。あぁ、やっぱり道行く人の視線が痛い……。

 

「わたしのうちで雨宿りすればいい。この雨は長く続かない」
「そうか、ありがとな。長門」
「いい」
「でも一つだけ言わせてくれ」
「なに」
「俺が傘持ってないって判ってたなら、こんなユカイな傘を用意するより、二本持ってくるのが
 もっと合理的なんじゃないのか?」
「……うかつ」

 

 そう言った長門の顔は、一級表情鑑定士の俺から見ても、全然迂闊そうじゃなかった。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:14 (2711d)