作品

概要

作者G.F
作品名幸せの守護天使(ガーディアン)
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2007-02-19 (月) 21:21:04

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

設定参照
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SS集/521 SS集/532 SS集/534 SS集/535

 
 

ライブは大成功。
バー「クレイン」で鶴屋さんの特製カクテルを手にみんなで乾杯。
因みにみくるちゃんは用事があるらしくて、先に帰っちゃった。
「またやりたいね、ライブハウス借り切りで…」
喜緑さんが言った。
「そうね。機会があったら…ね」
舞さんが頷いている。
「その時はキョンさんと僕の『掛け合いラップ』なんかもレパートリーに入れてください」
古泉君の言葉にキョンが頷く。
…それもいいわね。考えておこうかしら。

 
 

そして…ライブの打ち上げパーティの後、あたしとキョンと有希は家に帰ってきて、3人で一緒にお風呂に入った。
有希はキョンの妹ちゃんにENOZの現メンバーから貰ったサイン色紙をお土産として渡すのを忘れなかったみたい。
聞いた話によると…有希は去年の1月にキョンと婚約・同棲を始めて以来ずっとキョンと一緒にお風呂に入っているんだって。
あたしは同じ年の9月にキョン家の住み込み家政婦…メイド…になって同じ一つ屋根の下での生活を始めたんだけど、そのうち有希が…「ハルヒも…一緒にお風呂、入らない?」みたいなことを言い出して…。
初めのうちは恥かしかったな。
だってあたし…高校時代には、キョンに裸、見せたこと、一回もないはず…だからね。
大学時代はそもそもキョンと違う大学へ行っていたし、キョンのほうからわざと迂遠にしていたような節があるし…。
キョンに聞いても「バニーガールや水着などといった『限りなく裸に近い格好』ならいくらでもあるが『全裸』もしくは『上半身何も着ていない状態』というのは俺の記憶が確かだったら一回もないはず」って言うし。
ただし…「初めのうち…お前、俺がいるのに予告もなしで着替えてたろ?」って言ってたけど。
…今はもう慣れたけど…ね。
でも…キョンって不思議よね。
だってあたしと有希の裸を見ていて、それでもなお理性を保っていられるんだもん。
あ…別に襲ってほしいとかそういうわけじゃなくて…そんなことをしたら有希も黙ってないだろうし。
もしかすると…あたしと有希の対照的な身体で中和されているのかも…なんて考えたこともある。
だって…あたしは…みくるちゃんほどじゃないけどそれでもかなり自信があるし、一方、有希は…というと…典型的な幼児体型なんだもん。
本人がいうには「12歳の頃から全然変わってない」らしい。
だから…涼子じゃないけど「キョンって…実はロリコンなんじゃないの?」と思ったくらい。

 

「有希、来いよ」
キョンが有希に声を掛けた。
「…何?」
「身体、洗ってやるから…さ」
一番最初に身体を洗い終えたキョンは有希を洗い場の椅子に座らせ、スポンジにボディソープを取り、有希の身体を洗い始めた。
有希の口元にはっきりと微笑が浮かんでいるのがあたしにもわかる。
こういうときの有希って…普段無表情なだけに悔しいけど凄く幸せそう。
もし…あたしがキョンと結婚していたら…キョンはあたしの身体を洗ってくれるかな…なんてことを妄想してみたりする。
そうよね…今、有希の身体を洗っているくらいだから…きっと…きっと毎日洗ってくれるわよね、キョン…。
「…ん…何だよ、ハルヒ?」
キョンに感づかれた…みたい。
「えっ?」
「身体…洗って欲しけりゃ洗ってやるぞ」
「えっ?いいの?」
「…私は構わない」
どうやら有希にも…あたしの妄想はお見通しだったみたい。
…と、いうわけで…泡を流し終えた有希と湯船と洗い場を交代する形であたしは洗い場のいすに腰を掛けた。
ごめんねキョン…本当は早く温まりたいんだろうけど…。
「まあ、今のお前だからいいようなもので…これが高校時代のお前だったら…俺はどうなってたと思う?」
キョンがあたしの身体を洗い始めた。
「さあ?」
「…『このエロキョンがぁ…』と…K-1やボクシングならリングの外からタオルが飛んでくるくらい殴られてる…と私は思う」
有希の言葉に頷くキョン。
高校時代のあたしって…キョンに…そんなことするような人間に思われてたのかな?
確かに…有希に対しあれこれ「嫌がらせ」しちゃったのは認めるけど…ね。
でもキョンには…あ…喫茶店のことがあったっけ。あとそれから…。
…次々と堰を切ったように…思い出されてきた。
「ごめんねキョン…あたしがSOS団を立ち上げてから…ずっと…そばにいてくれていたのに…」
いつの間にか…あたしの目から涙が流れ始めた。
「あたし…本当は…キョンにこうして身体を洗ってもらう資格なんかないのかも…」
…だからこそ…いつの間にかキョンの気持ちは有希へと傾いていったんだよね。
そして…あたしが…有希に対する嫉妬から嫌がらせをすればするほど…却って二人を燃え上がらせちゃったんだっけ。
「いいよ…ハルヒ…有希だって…あの時、お前を許しただろう?」
キョンの言葉に…いつの間にか浴槽の縁に腰を掛けていた有希がコクッと頷いた。
「だから…泣くなハルヒ…泣いてるとお前らしくないぞ」
泣いてるとお前らしくない…キョンにそう言われてあたしははっとした。
「…そうね、そうだよね」
そしてキョンはあたしの身体の泡を流す。
それから…二人でお湯に入った。
有希は…一旦お湯から上がっていたようだけど、再びお湯にもぐりこんできた。
キョンは有希を湯船の中で抱いて…胸に触っているようだ。
有希も本当に気持ちよさそう。
そして…あたしは…そんな二人を微笑ましげに見つめている自分に気が付いた。
そうよ…あたしは何といっても「二人の幸せの守護天使(ガーディアン)」だもんね。

 
 

お風呂から上がって…牛乳パックを冷蔵庫から出して…3人でぐっと一息。
「ねえ…キョン…」
「…何だよ」
「また…身体、洗ってくれる?」
「いいよ…こうして3人で一緒に風呂に入る限り、何度でも洗ってやるよ」
そして…有希も…キョンの横で頷いていた。
あたし…し・あ・わ・せ。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:03:10 (2735d)