作品

概要

作者
作品名とある〜女子高生
カテゴリー女子高生3人SS
保管日2006-12-23 (土) 06:48:29

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子登場
喜緑江美里登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

とある マンションの708号室     女子高生3人が、話をしている。 
良くある微笑ましい光景に見えるが、三人揃って宇宙人ってのはそう無いはずだ。
  
涼子が有希の部屋へやってくると、そこにはエプロン姿の有希がキッチンで気ぜわしく
動いている。
狐につままれた様な顔を、涼子は先客である江美里に向けている。
 
「江美里さん、有希どうしたの?鼻歌でも歌い出しそうな雰囲気よ」
涼子がコタツに入りながら、江美里に問いかける。
江美里は編物の手を休めると嬉しそうに答える。
 
「それがね、有希ちゃんクリスマスに彼にケーキを焼くから練習だって」
「へえー あの有希がねぇ 」
「出来れば一緒に食べたいから、彼を家に誘うと言ってたわ」
「まさかSOS団のパーティーの後?」
「じゃないの? よく解らないけど…」
「それ、まずいよ」
 
江美里がどうして?と首を傾げると、涼子は苦々しい顔で
「今日昼休みに涼宮さんが、最近キョン君がたるんでるからクリパの後ふたりだけで
 ミーティングして鍛えなおすって宣言してたもの」
「それ、本当?」
「ちゃんと同期して確認したわ。有希、同期できないから解らないんだろうけど」
「あ…」
同期した江美里の顔色が変わる。
 
「どうしましょう。有希ちゃんせっかく頑張ってるのに…」
「有希が勝手に浮かれてるんだもん… しょうがないわよ 」
 
有希もちゃんと誘ってから行動すれば無駄にならずに済んだのに、と言いかけた
涼子の背後から、重たい声が掛けられる。
「詳しく… 聞かせて。」
「うわあぁっ 有希っ! いつの間に!!」
 
江美里が有希をコタツに座らせると、涼子が昼休みのふたりの会話を有希に話す。  
話が進むにつれ、有希の前髪がゆっくりと沈んでゆく。 
「 …という訳だから。 今回は、諦めたら? 」
涼子は、既に真下を向いてしまっている有希の顔を覗き込むようにして話している。
 
「でも… だって… 次がある保障は無い… 大丈夫、情報操作は得意 」
何とかしようとする有希を、江美里がいつもと違う凛とした面持ちで制す。
「ダメよ、有希ちゃん。端末の都合による情報操作は認められないわ 」
「 でも… いっしょに居たい」
「いけません。涼宮さんと彼が共に在る事は私たちにとって、とても良い観測機会。
 有希ちゃん、意地悪で言っているのでは無いの。わかるでしょう?」
 
「………解る」
自分の隣りで、小さな肩をさらに小さくする様にして肩を落とした少女に
涼子は掛ける言葉を見つけられないでいた。
 
「 涼子  …ちゃん」
有希は俯いたまま隣りにいる少女の存在を確認する。
 
「 有希… いいよ。 おいで… 」
涼子が有希の方へ身体を向けると、優しく微笑みかける。
有希はしがみつく様に、暖かな涼子の胸に顔を埋める。
 
「わたし……」
やっとの声を絞り出した有希の肩が、わずかに震えている。
涼子は自分の胸の中で震えている、小柄で華奢な少女の頭を
そっと、撫でつづけた。

 


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:02:49 (1984d)