作品

概要

作者
作品名とある〜文芸部室 11話 私の知らない事
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2006-12-11 (月) 01:31:16

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

とある お昼休みの文芸部室        小柄な少女が本を読んでいる。 
良くある微笑ましい光景に見えるが、文学少女が宇宙人ってのはそう無いはずだ。
 
まるで時計のように一定のリズムで捲られるページ。
その音だけが時間の流れを教えてくれているような、そんな昼休み。
俺はいつものようにパイプ椅子に腰掛けて長テーブルに突っ伏してまどろんでいる。
いよいよ本格的に眠っちまいそうな俺は、長門に言葉をかけることで
何とか踏みとどまる。
 
「長門は本当に本が好きだな」
「 …すき」
 
俺と受け答えをしながらもページを捲るリズムは変わらない。
長門は何でそんなに本が好きなのだろう
情報ナントカと繋がってるお前に解らない事なんてないだろうに。
 
「…そんなことはない。この世界には私の知らない事、理解の出来ない事が
 数多く存在している 」
そうなのか?長門の解らない事なんて俺にはきっと永遠に解らないだろうな。
 
「あなたが知っていることで、私の知らないこともある」
「へえ、そうかい」
「…そう」
 
そいつは驚きだ。この全知全能宇宙人に解らなくて俺が知っている事があるとはな。
いったいそいつはなんだ?俺が教えてやれることなら何だって話してやってもいいぜ。
 
ページを捲るリズムがほんの少し遅れた気がした俺に向って
長門が本当に訊いて良いのか?という視線を送ってくる。
何だって訊いてくれ。俺のわかることはすべて話してやってもいい。 
 
ページをめくる手が止まると、長門の時間が少しだけ止まる。
長門が願いを込めた視線で俺に、そっとささやく。
 
 「あなたの… 気持ち」
 
ページをめくる手が動きだすと、俺の時間が少しだけ、止まった。

 


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:02:48 (1921d)