作品

概要

作者きせい
作品名チラシ裏
カテゴリーその他
保管日2006-11-11 (土) 20:24:17

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

 サンタクロースをいつまで信じていたかなんてことはたわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいいような話だが、それでも俺がいつまでサンタなどという想像上の赤服じーさんを信じていたかと言うとこれは確信を持って言えるが最初から信じてなどいなかった。
 幼稚園のクリスマスイベントなんかに現れるサンタは偽サンタだと理解していたし、周囲にサンタの正体を聞かれてもいないのにわざわざ教えたりさえしていた。
 そんなこんなで、悪い子でも金がある家には出没し良い子でも金がない家には出没しない歪んだボランティア精神ジジイの存在を疑っていた賢しい俺なのだが、地球外知的生命体いわゆる宇宙人と出会えないのだと気付いたのは相当後になってからだった。
 いや本当は気付いていたのだろう。ただ気付きたくなかった。俺は心の底から宇宙人と出会えることを望んでいたのだ。
 俺が朝目覚めて夜眠るまでもこのフツーな世界に比べて、宇宙人ものSFで描かれる世界の、なんと魅力的なことだろう。
 俺もこんな世界に生まれたかった!
 いや待て冷静になれ。仮に地球にやってくる宇宙人がいても、それは植民地支配とか人間を食料にするとか、そんなヤバイ目的かもしれない。人間以外の人間みたいな奴なんて人間並かそれ以上に信用できない。そんな奴らに俺は対抗などできないし関わることがあるとすればそれはきっと被害者としてだ。ってことで俺は考えたね。
 学者の夢物語なんかで生物進化の行き着く先が肉体を持たない意識体だって考えあるの知ってたから、食料や資源を奪わないし俗物的でもない意識体がすでに宇宙空間を漂っているのかもしれないと夢想するわけだ。
 か、あるいはこうだ。異星人はいる。でも地球にやってきたりはせずに、情報だけをやりとりする。NASAが送ったメッセージに応えてくれたりしてな。俺はその報告をテレビやパソコンの前でワクワクしながら見るわけだ。
 しかし現実ってのは意外と厳しい。
 生物が誕生する確率も低ければ、人間みたいな知性持つ生物にうまく進化するわけもない。宇宙にメッセージ送れるほどの知的生物が星に存在する期間が異星間同士で一致するなんてのも都合よすぎだし、しかも地球のように生物の環境に適した惑星・太陽系は希少って話まである。肉体を持たない意識体だって仮にいたとしてもただいるだけじゃ結局いないのと同じだ。
 実際の世界がフィクションのように都合よく出来てはいないことに感心しつつ自嘲しつつ、いつしか俺はテレビの宇宙人・UFO特集を半笑いでしか観れなくなったし、前途した夢想もしなくなっていた。見付かるわけねー……でもちょっとは見付かって欲しい、みたいな最大公約数的なことを考えるくらいまでに俺は成長したのさ。
 中学校を卒業する頃には、俺はもうそんなガキな夢を見ることからも卒業して、この世の普通さにも慣れていた。一縷の期待をかけていた火星にも劇的なものは見付かっていないしな。
 そんなことを頭の片隅でぼんやり考えながら俺はたいした感慨もなく『涼宮ハルヒの憂鬱』を知り――、
 長門有希に出会った。

 

以上チラシの裏でした。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:02:42 (3092d)