作品

概要

作者Thinks
作品名オータムン・フェスタ
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2006-11-10 (金) 20:51:36

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

 〜オータムン・フェスタ〜
 
 着ぐるみを着せられていようが街を歩かされていようが、
出力を下げようとしない天空に輝く恒星にいい加減にしろと叫び続けてみたところ、
ようやく、やかましい蝉の声が虫の声に変わり、吹く風にも涼しさが感じられてきた。
 俺の願いが叶ったのか、そんな時期なのか。そんなことを考えながら校舎を歩く、
俺の前を旋風が駆け抜けて行ったようにも思うが、気にしない。
 そんな、昼休み。
 
 早い話が、秋、到来。で、ある。
 
 SOS団と言う、クラブとも同好会とも、文科系とも体育会系とも、
まじめともお遊びとも全く区別が付かないので、
俺も最近、まぁ団で良いかと思っている集団では、
昼休みでも団長のお呼びとあれば全員集合するのは、
全く自然な事として定着している事なのだが。
 
 今日はまさにその、昼休みからお呼び出し、に当たると言うのに、
俺の足取りは至極軽いのであった。
 何故かって、そりゃあ、秋の味覚をふんだんに使った、
朝比奈さんにハルヒ、そして長門の手料理が喰えるからに決まっている。
 
 材料の仕入れでは、例のごとく部員全員で大騒ぎをしたわけだが。
 別に悪いことばかりでも無かったんだが疲れたな。
 
 そんなことを考えながら中庭に着くと、
いつぞかのように中庭に円陣を組んで注目を浴びている集団がいるわけで、
少し前の俺なら恥ずかしいとも思っていただろう。
 しかし今の俺はもう、何の躊躇も無くその円陣に加わろうとするのだが、
「遅いっ!何やってたのよ、バカキョン!授業が終わるのは一緒だったでしょ!!」
 ハルヒの暴言を真正面から受ける俺である。発信源の顔は笑っているのだが。
 ほんの二分弱ほどと思われる、その差でえらい言われ草だ。
 そりゃおまえの席は俺の後ろなんだから、授業が終わるのは一緒だろうさ。
 日々、おまえの意味不明の行動と発言に振り回されまくっている俺には、
校内を旋風と化して駆け抜けるほど体力は残っていないんだ。
しかし、そんなのにも慣れたもんだ。偉いぞ、俺。
「えっと、今日はいっぱい作ってきましたから、は、早くいただきましょ〜?」
「そうですね。ほら、長門さんも待ちわびておられますし」
 古泉がそんなことを言うので長門のほうを見てみると、
ハルヒが持っているタッパー群も、朝比奈さんが持ってきているバスケットも相当でかいのだが、
これまたでかい唐草模様の風呂敷包みを目の前に正座して、不動である。
 目が「おなか、すいた」と訴えているのは気のせいでは無さそうだ。
 ってことで、、、さりげなく隣に座ることにする。

「やぁっ!遅くなってごめんねぇっ!いやぁっ数学の授業が長引いてさっ!」
 スペシャルゲストの鶴屋さん登場、である。
 おもむろに俺と朝比奈さんの間に割り込んできて胡坐をかいた鶴屋さんは、
「どうだったっ!ウチの農園?無駄に広かったっしょ!」
 だれともつかない場所を指さして、さらっとそう言った。
 
 無駄かどうかは解からないが、確かに広かった。
 俺らに開放してくれたのは、葡萄、梨、栗、柿、まだ採ることは出来なかったが蜜柑が植えてある、
 広大な農園、って言うより農場、
もっと言えばアミューズメントファームとか言われてもおかしくは無い場所だった。
 たわわに実った各種の果物をもぎ、栗を拾い、各々が戦果を競い合う。
 そんなことをしている俺たちの足元を鶏が歩いていると言う、、。
「季節の果物が狩り放題!ついでに鶏も狩り放題っ!!」
 と言われても簡単には想像出来なかったのだが。
 現地で見ればそのまんま、、って、本当に狩って良かったんですか、あの鶏?
 鶏だけではなく、ミニ豚やポニーとの触れ合い、乳牛の乳搾りコーナーまであって、
ガキ共がはしゃいでいる声が耐えなかったので静かでは無かったが、
その分、俺らも騒ぎまくっていただろうから、まぁ、相殺だろう。
 
 そこが全国的にも結構有名な総合農場であると聞いたのは後の話だったのだが。
 
「ええ、すっごく楽しかったですっ!豚さん、可愛かった〜♪」
 朝比奈さんは、ミニ豚が相当お気に入りのようだった。
 昼食に出て来たソーセージに涙したのは行き過ぎだと思いますが。
「僕は、梨も栗も、木になっているのを見たのは初めてでした。良い勉強になりました」
 俺も、だと思う。まぁ、昔、葡萄がりなんてものには連れて行ってもらった覚えはある。
 ここいらでも山間のほうには色々植えてあるのだろうが、別に俺ん家は地主でもなんでもないからな。
 
「うんうんっ良かった良かったぁっ!有希っこは?どうだったにょろ?面白かったっ?」
 肩を叩きながらの鶴屋さんの問いに、長門は少しだけ目を細め、何かを思い出すように、
「様々な観察が出来た。特にあの生命体は興味深い」
 と、答えた。
「しかし、、、」
「しかし?どしたんだいっ?」
「……あれは、想定外」
 
 そうだろうなぁ。「あの生命体」とは鶏のことだろう。
 ハルヒが追いかけた鶏が、らしくなく羽ばたいて飛んだ、と思ったら、
長門の頭の上に着地して、長門は驚いてしまったのか尻もちをつき、、、
ついた先は、毬栗の上だった、なんて事件があったんです。姉さん。
 思い出しただけで痛そうなんだが。
 
 ハルヒと朝比奈さんが、その場で確認したところ、たいしたケガではなかったそうなのだが。
 スカートを捲られて、、その時点でうかつにも長門を凝視していた俺は、
「あっち向いてくださいっ!」とのことであさっての方向を向いていたから解からんのだが、
 パンツも降ろされてたんだろうか?………まぁ、良い。
 ここで「良くねえよ!」と、ツッコみが入るようであれば、その発言をする奴の名前は、谷口だろうな。
 ともかく、長門は確認が終わった後も、うるうるした目で俺を見てた。
 だから、よほど驚いたか、痛かったのか、どちらかだろう。
 まぁ、謎の光る刃物で串刺しにされても、服ごと元に戻してしまう長門のことだから、
毬栗でできた傷なんざものともしないんだろうが。
 
 
 さて、全員が揃ったところで、嬉しくも無いが恒例の、ハルヒによる開封の儀式の始まりである。
「じゃ、みんなで一斉に開けるわよ! せーのっ!!」
 
 うん、バスケットの中身は、朝比奈さんの気合が入った鳥肉料理。
 手羽先をジャムで煮るという、、、斬新なものも含めてだが。栗きんとんもあるな。
 
…成仏しろよ、ちゃーんと喰ってやるからな。
 あの時、長門に負傷させた、とハルヒに勝手に思いこまれた鶏は、
本当はおまえが一番悪い、と言われる対象である、ハルヒによって取っ捕まえられた。
 ハルヒは暴れる哀れな鶏を小脇に抱えて、、
「新鮮な鶏肉ゲットしたわよ!」
 なんて事を笑顔で言っていたと思うのだが。
 ここでそんなことを口走った暁には、
確実にテンションが下がる展開を容易に想像出来るので、あえて黙っていることにする。
 賢明な判断だと思うぞ、我ながら。殺伐とした食事は好きじゃないからな。
 
 ハルヒの前にあるタッパーの中は、カットフルーツが入ってる。
 何もいじっちゃいない、、と思いきや、わりときれいに皮が剥かれている葡萄とか、、。手はこんでいるようだ。梨をウサギにするのはどうかとも思うが。
 
 で、長門なんだが。
 風呂敷の中身は炊飯器。って、どう言うことだ。
 しかも、半端な大きさではなかった。どう見ても一升炊きだぞ、どこで売ってんだそれ。
 
「六人前」
 いや、そうなんだが。
 どんぶり飯を昼から喰えと言うのか。いつからSOS団は相撲部屋になったんだ。
「問題ない」
 長門よ。一般人基準とは言わない。
 せめて俺が今までに喰ってた量で考えてくれ。
 長門は俺の顔を見つめて、これでも?と言わんばかりに炊飯器の蓋を開けた。
 そして、もう一度言う。
「問題ない」
 
 炊飯器の中身は見事に炊き上がった栗ご飯だった。
 甘い香りが辺りを包み込み、同時に、誰かの腹の鳴る音が聞こえた。
 こりゃ、、足りないかも知れん、、。
 
 気の迷いだった。紙皿に盛られてごま塩を振られた栗ご飯は、
手に持った瞬間に喧嘩を売られたかと思うくらいの威圧感と重量感を俺に放ってきた、、。
 ええい、こうなったら買ってやる!
 
 
 三十分ほどの死闘の末、SOS団員と名誉顧問の六人は、
すべての食物を腹に収めることに成功した。
 
「ふー、食べたわねー」
 ハルヒは爪楊枝を咥えて満足気に笑っている。
「うんうんっ!美味しかったねえっ」
 鶴屋さんも同じくである。
 俺と古泉、朝比奈さんは、若干苦しい。
 いや、重体者三名、というべきなのだろうか。まさに重くなってるからな。
 率直に言うと、動けん。
 驚くほど美味かったとは言え、昼から約二合飯とおかずもたんまりだから当然だ。
 長門は、平気の平左衛門と言った調子で炊飯器を風呂敷で包み始めた。
 こいつらの腹は、何か別次元製のもので出来ているのでは無かろうか。
 
「で、さぁ」
 なんだよ。
 動けんと言ってるじゃないか、もう少しゆっくりさせてくれ。
 
「座ったままで良いから、聞きなさい」
 へいへい。で、なんだってんだ?
「ハロウィンってことでさ、何かしようと思うわけ!どう?」
 ハロウィンか。行事はすべて行うという団長の方針では、外国の祭りもその中に入るんだな。
「どんなのが良いかしらね?トリック・オア・トリートだっけ。そう言えばお菓子が貰えるのよね。ここの教室全部回ろうか?カボチャかぶってさ!」
 
 何かをかぶる様な仕草をしているところ悪いがな、ハルヒ。
 まず、はじめに。
 ハロウィンってのは、収穫祭だったはずだ。強奪祭じゃない。
で、カボチャはジャックなんとか言う提灯にするのであって、原則かぶるものではないぞ。
「やる前から、いちいちうるさいわねー。かぶったっていいじゃない」
 どうせかぶるのは俺だろうが。
「よく解かってるじゃない?」
 本気か。
「冗談よ。でも、なにかやってみたいと思わない? それっぽいことをさ!」
「いいねーハルにゃん!なんだか楽しそうだにょろ!」
 
 鶴屋さんが同調し始めると、朝比奈さんもなんだか楽しそうに相槌を打ち始めた。
 この純真が服を着ているようなお方は、まだ傍観者でいられると思ってるらしい。
 いいんですか?どんな格好をさせられるか判らないですよ?
「あ、、、あの〜、その〜」
「もち!特別衣装を用意するわ!」
 ほら、言わんこっちゃないでしょう。
「あやぁ、、」
 そんな、ため息とも諦めとも取れる台詞を言いながら、頬の汗を指で拭うのは良いんですが、
妙に嬉しそうに見えるのは何故ですか、朝比奈さん。
 
「さっ!じゃぁ、お昼は解散!放課後は会議だからね。みんな何をするか、ちゃーんと考えて来るのよ!」
 
 


 
 
 ハロウィン当日である十月三十一日。
 授業が空けると早々に、中庭はSOS団という名の香具師に占拠された。
 
 四つだけの出店でテントも台も無いから、見た目小規模のフリーマーケットだが、それ相応に遊べる様にはなってるぽい。
 カボチャ提灯とか、適当に書きなぐった様で味のある看板とか、作るのはやたら面倒くさかった。
 しかし、全員コスプレの必要があるとは思えんなぁ。
 頭にボルトが刺さったように見えるカチューシャはともかく、やめろと言うのに油性ペンで顔に傷なんか描きやがって、、。
 ハルヒ、俺をフランケンシュタインにした理由は何だ。
 しかも首から上だけってどういうことだ。制服を着たバケモノってアリなのか?
  まぁ、何とか形になってるからよしとするか。
 こんなもの、どこのネット通販で売ってると言うのだろう、、。
 
………
 
 あの日の会議で出た結論は、
そもそもハロウィンってのが何をする祭りか、ってのが解からない。
 と言うことだった。
 いつものことだが、俺にはなーんのアイデアも浮かばん。
 大体、ハロウィンなんて今までにやったことのない行事だ。
 カボチャくりぬいて、ロウソク入れて、玄関に飾る以外に何かするのか?
 妙な格好をして菓子をせがめる歳ならともかく、俺らはもう高校生なんだぞ。
 それなら我等が日本人らしく、秋祭りってことで縁日でもやってみたらどうだ。
 
「ふーん、、、あんたらしくもない良いアイデアね!」
 
 そんな全く予想外の反応が返ってきたのだった。
 何も浮かばなかった言い訳をしただけのつもりだったんだが。
「えーっと、風船つりでしょ、ボール掬いでしょ、あと射的ね。これは外せないわ!」
 ハロウィンと全く関係無いぞ、それ。
「そこは任せなさい!ふっふっふ〜ん♪」
 
………
 
 そんな訳でこんな事になっている訳だ。
 どうやらハルヒには、「妙な格好」と「縁日」のキーワードしか聞こえていなかったらしい。
 出店は宣告どおりの三種類ともうひとつで、風船釣りはドラキュラに扮した古泉が、
ボール掬いは、やたら薄っぺらい生地で出来た真っ白い天使の衣装を着て、頭にワッカを装着した朝比奈さんが、
射的は、魔女っぽいが袖口のあたりがもわもわした衣装のハルヒが担当して、
長門は、いつもの制服なんだが、胸と腰と足首に朝比奈さんが作成したカボチャっぽいものをつけて焼き栗を売っている。
 栗は鶴屋農場(命名、俺)の方から送ってきたものだそうだ。
 
 あ、俺?
 「あんたは呼び込みしなさい!」だとさ。
 呼び込みなんざしなくても、見てのとおりの盛況ぶりなので、整列係みたいになっちまってるがな。
 
 客の流れも落ち着いてきたところで、それぞれの店から聞こえてくる声を拾ってみると、
「はーい、キャラメルゲットおっめでとー!さっさと次に替わりなさーい!」
「お好みの風船が無い時は仰ってください、すぐに作りますよ。がんばってください」
「え〜っと、五個だから、アメ玉です。残念です、、。二十個掬えたらパンプキンクッキーだったんですけど、、」
 みんないつから商売人になったんだ、、?
 長門が、栗を紙袋に詰めている。
 あの栗は、ごく普通の栗だからスプーンを使わないと喰えないのだけどな。
 アイスについてくるやつを古泉が調達してくれたから、みんなあちらこちらで栗を喰ってるって状況だ。
「……一個、おまけ」
「わぁ、ありがとう」
「……いい」
 結構楽しそうにやってるのを見ると、なぜかニヤけてきた。
「キョンの衣装だけ、すっごく適当だね」
 国木田。それを言うな。
「何ニヤけてんだよ、自分の顔にか?ぶははっ」
 笑うな。谷口。俺だって好きでやってる訳じゃない。
 お前らも暇だな。他に行く場所は無いのか。
「客になんてこと言いやがる。俺がボール掬いを何回やったと思ってんだ?」
 お前が今持ってる飴玉の数だけ、ってとこか?
「正解。さすがだね」
「水槽が小さいんだよ!紙も薄いしだな」
 はいはい、言い訳は良いから、栗でも食って来い。クレームつけられたんじゃかなわん。
 まぁ、理科準備室においてあった水槽の中ではでかいものを使ってるんだから勘弁しろ。
「やぁっ!盛況だねぇっ!」
 鶴屋さん。なんかよく解からないうちに盛り上がっちゃってますよ。ええ。
「うんうん、いいことだっ!そいじゃちょっくら、射的やってくるっさ!まったね〜」
 あっという間に消えていった、、。おい、そこの二人。追いかけていくんじゃない。
 
 なんてことをやってるうちに、風船がすべて無くなり、射的の的も少なくなり、
 ついにパンプキンクッキーをゲットする強者も現れたところで、
お開きかと思いきや、いきなりハルヒが射的の新たな景品をひとつ置き、
景品が無くなったのでボール掬いに自らチャレンジしていた朝比奈さんを隣に連れて来ると、こう、言い放った。
「さーて、射的の景品を追加するわ。我がSOS団のアイドル!朝比奈みくるちゃんの、夏の思い出の水着写真よ!写真立ても付けてあげるわ。一枚限りだから、みんながんばって打ち落として頂戴!」
「ふ、、ふひええぇぇぇぇぇ〜!?」
 ハルヒのやつは、部室の壁にあった写真を一枚剥がして来てたらしい。
 朝比奈さんの許可は当然得ていないんだろうなぁ、あの様子では。
 
 
 混乱する射的場を、俺は傍から眺めることに決め、
さっきまで長門が正座して栗を売ってたランチョンマットに座った。
 あの分じゃ、当分こっちはヒマだからな。
「……食べる?」
 長門が右手に何か持って突き出してきてる。ああ、栗か。商品だろ、それ。
「最後の一袋。ハロウィンでは、食べ物をあげる風習があると読んだ」
 そうか。じゃぁ、いただくか。
「そう」
 一緒に喰うか?
「……そう」
 
 栗を喰う前に足を投げ出して後ろ手をつこうとする、、、やたら背中が暖かい。
 振り向くと淡い色の髪の毛が肩の下に見える。
 長門と背中合わせで座る格好になってしまった。何でこうなったのかがよく解からんが、
長門の方から背中合わせで座ってきた、、、のか?
 栗の入った袋は、まだ長門が持ってるんだっけか、、、?
 
「……トリック・オア・トリート?」
 また、、いきなりどうした、長門?
「……選択せよ。トリック・オア・トリート?」
 選択!?えっとだな、、。正直意味がいまいち解からんのだが、、
トリックってのは、手品、、か?トリートってなんだ、、、?
 
 選ぶものなのかどうかも解からんが、ここは少しでも意味がわかる方で行こうと考えた俺は、
「トリック」
 と、答えてみた。
 右肩を軽く叩かれる。反射的にそっちを振り向くよな?
 
 すると、、、、。
 
 背中の暖かい感触が消え、その代わりに俺の、
無残にも油性ペンで傷が描かれた頬の、その、傷が終わるところ辺りに、
 
暖かい感触が。
 
 「………あげる」
 
 あー、何がなんだか解かんねぇ、、。
 
「……Trick・and・Treat」
 
 
                     だから、意味解かんねーって、、。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:02:42 (1744d)