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作者 | 753k |
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作品名 | 雑談〜三人のハロウィン |
カテゴリー | 長門SS(一般) |
保管日 | 2006-11-06 (月) 23:43:38 |
キョン | 不登場 |
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キョンの妹 | 不登場 |
ハルヒ | 不登場 |
みくる | 不登場 |
古泉一樹 | 不登場 |
鶴屋さん | 不登場 |
朝倉涼子 | 不登場 |
喜緑江美里 | 不登場 |
周防九曜 | 不登場 |
思念体 | 不登場 |
天蓋領域 | 不登場 |
阪中 | 不登場 |
谷口 | 不登場 |
ミヨキチ | 不登場 |
佐々木 | 不登場 |
橘京子 | 不登場 |
(ぴんぽ〜ん)
有希「!!」
涼子「有希〜!トリック・オア・トリ〜トッ!!」
江美里「ハッピーハロウィン、有希っ。」
有希「……。」
涼子「……トリック・オア・トリ〜トッ!」
江美里「……ハッピーハロウィンッ。」
有希「……。」
涼子「……魔女だぞー。」
江美里「……吸血鬼よー。」
有希「……。」
涼子「……。」
江美里「……。」
涼子「……ちょっと、何その無反応ぶりは?」
有希「(うるっ)」
涼子「ちょっ、有希!?」
江美里「あら、驚かしちゃったかしら。」
有希「(ふるふる)」
涼子「じゃあ、何なのよっ。」
有希「…魔法使い…。」
江美里「えっと、…涼子の衣装?」
涼子「私の?」
有希「魔法使いは…私の…役……ぐす。」
江美里「あ、そういえば…。」
涼子「それって来年の映画の役でしょ?別にいいじゃない。」
有希「私の……。」
江美里「………。」
涼子「江美里さんっ、な、何でこっち見てるのっ!?」
江美里「涼子。」
涼子「いやよっ。この衣装は私が作ったんだものっ!」
有希「……。」
涼子「手作りなのよっ!情報操作じゃなくて手縫いなのっ!」
江美里「そう、困ったわねぇ。」
涼子「有希の衣装ならあるじゃない。江美里さんも手縫いで作ってくれたのよね?」
有希「ほんと?」
涼子「私もどんな衣装なのかまだ知らないけれど。ね、江美里さん。」
江美里「ええ、でも魔法使いじゃないわよ。いいかしら、有希?」
有希「いい…。江美里が作ったのなら。」
涼子「(ほっ。)ねぇ、見せてよ、江美里さん。」
江美里「いいわよ。」
有希「(どきどき)」
江美里「じゃーーん。かぼちゃおばけよー。」
有希「……ッッ!!!」
涼子「……ッッ!!!」
江美里「どう?」
有希「(股下まで伸びる橙色のニーソックス…)」
涼子「(顔がほとんど隠れてしまうジャック・オ・ランタンの被りモノ…っ)」
有希「(かぼちゃの葉を模したと思しき緑色の衣装…)」
涼子「(そして、今時王子様だってはかない純白のかぼちゃぱんつ…っ)」
有希「(江美里が作ったとは言え、これは……)」
涼子「(絶対に着たくないわっ!!)」
江美里「あの…、変…、だったかしら…?」
有希「ぁ…。」
涼子「ぇ…。」
江美里「…そっか。はりきって作ったんだけど、嫌ならしょうがないわね…。(ほろり)」
有希「あ…。」
涼子「江美里さん…。」
江美里「ごめんなさいね、有希。代わりは私の吸血鬼の衣装でもいいかしら?」
有希「あ、やっぱり…」
涼子「はいっ!!私!着たいっ!!江美里さんが作った衣装、着たいッ!!」
江美里「涼子?」
涼子「私が着てみたっていいでしょ、江美里さんっ。」
江美里「無理しなくてもいいのよ、涼子。」
涼子「無理なんてしてないわっ。本当に着てみたいんだもの!」
江美里「そう?じゃあ…。」
涼子「さ、着替えましょ、有希。私の魔女は譲ってあげるわ。」
有希「涼子…。」
涼子「トリック・オア・トリート!江美里さんっ!」
有希「はっぴー・はろうぃん。」
江美里「ハッピーハロウィン。涼子、有希。」
涼子「…どうかしら。かぼちゃおばけ。」
江美里「とっても似合ってるわ、涼子。」
涼子「ははは。(江美里さんのセンスって、概念が理解できないわ……。)」
江美里「有希はちょっと大きすぎるわね。」
有希「ぶかぶか。」
涼子「当たり前よ。私のサイズに合わせて作ったん…だ……もの?」
有希「……。」
涼子「……この衣装って江美里さんの手縫いなのよね?」
江美里「ええ、そうよ。」
有希「………っ。」
涼子「……確か有希のために作ったのよね?」
江美里「ええ、そうよ。」
有希「………っ。」
涼子「……なんで私の体にぴったりなのかしら?」
江美里「あら、本当ね。何でかしら?」
有希「………っ。」
涼子「有希、あなた何でさっきから下を向いているのかしら?」
江美里「あら、本当ね。何でかしら?」
有希「………っ。」
涼子「江美里さんも、何で私たちさっきから目が合わないのかしら?」
江美里「あら、そうかしら?」
有希「………っ。」
涼子「有希、江美里さんまで…。」
江美里「あの、涼子?」
有希「………っ。」
涼子「(うるっ)」
江美里「あらっ?」
有希「!」
涼子「江美里さんと有希のばかーーーっ!!わかめっ!!キャベツっ!!まな板ーーーっ!!」
涼子「くすん。」
江美里「ほら、機嫌直して。涼子。悪かったわ。」
涼子「……ふん。」
江美里「有希も謝りなさいな。あなたの企画でしょ?」
有希「…っ。」
涼子「有希が…?」
有希「……。」
涼子「何でよ…?」
有希「……。」
涼子「訳を言いなさいよっ。」
有希「…涼子のせい。」
涼子「私が何したって言うのよ。」
有希「……去年、涼子はお菓子をくれなかった。」
涼子「はあ?」
有希「だから、いたずらした。」
涼子「……。」
有希「とりっく・おあ・とりーと。」
涼子「っっ!有希のあほーーーーーっ!!」(ぺちーん!)
有希「元々は涼子が悪い。」(ばちーん!)
涼子「たかがお菓子でしょっ!」(びちーん!)
有希「雪見大福をバカにしないで。」(ぺしーん!)
涼子「有希のいやしんぼっ!」(ぱかーん!)
有希「違う。それに先刻のまな板はどういう意味。」(ぴしーん!)
涼子「そのままの意味に決まってるでしょ、この貧乳娘っ!」(ぽかーん!)
有希「今のは聞き捨てならない。」(ぼこーん!)
………
江美里「ふふ。本当、ふたりは仲良しさんね。」
−有希就寝後・談−
江美里「涼子、まだ怒ってるの?」
涼子「江美里さんは有希の味方ばかりするんだもの。今日だって…。」
江美里「有希はまだ幼い所があるんだから、しょうがないわ。」
涼子「私も子供っていつも言うくせに。」
江美里「じゃあ涼子は、有希みたいにお菓子が欲しいの?」
涼子「わ、私はお菓子じゃなくて……もごもご。」
江美里「ふふっ。じゃあご褒美に、今日はこのまま涼子の部屋に泊まろうかな。」
涼子「ご褒美?」
江美里「涼子、私の衣装を着たいって言ってくれたでしょ。」
涼子「あ、あれは…。」
江美里「私、本当に嬉しかったのよ。」
涼子「江美里さん…。」
江美里「涼子…。」
涼子「江美里…さんっ…。」(ぎゅっ)
江美里「でもね、涼子。」
涼子「え?」
江美里「私、”わかめ”だけは許せないの。」
涼子「……ッッ!!!」
(おしまい)