作品

概要

作者ムック
作品名長門なりに
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2006-09-02 (土) 11:35:53

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

いつものように部室の扉をあけると、そこにはいつものように長門が座って本を読んでい
る場所で、しらないおっさんが腰掛けていた。
はて、もしかして文芸部の顧問の先生登場なのだろうか、今の文芸部室の状況はかなり…、
顧問が苦言を呈することが疑いもないな、おれはどうしたものかと不安になったが、よく
考えるとすべてハルヒが悪いのであって、下っ端でロボット三等兵のおれが弁解するべく
必要ないことだ。
おれは軽くこのおっさんに会釈すると、あとは構わずにかばんからノートを取り出して国
木田の解いた数学の宿題を書き写しだした。
「えっと、きみはここの部員かね」
見事におれの華麗なスルーを食らったおっさんはしかたがなく自分から話を切り出した。
まあ、そんなところです。と答えて改めておっさんを見ると来客用のスリッパを履いてい
ることに気が付いた。しまった、先生じゃないのか、じゃあ何者なんだ。
だれかと待ち合わせですか?とおれはさりげなく聞いてみる。
「娘を、長門有希を待っているのだけどね、
 申し遅れたけど有希の父です。」
そう言いおっさんは名刺を取り出した。えーと名刺って右手から受け取るんだっけ、
まてよ、それよりおれは名刺なんかもってないぞ。
「ああ、君がキョンくんか、
 そうかそんな気がしたんだ。
 有希がたいへんお世話になっているようで…」
まるで衆議院全国区の選挙候補みたいにおっさんに手を握られた。妙に力が入っているの
が気になるが、おれも、はあ、まあどうも、と握り返す。
そこに長門が部室に入ってきた。
息詰まる沈黙…(なんでこんなところで三竦みになるんだよ、ってかおっさん手を離して
くれおれは中年のおっさんと親睦を深める趣味はない)
「やばい、キョン君、逃げろ!」
おっさんはそう叫ぶとおれの手を握ったまま(だから手を離せって、、、)部室のドアを
すり抜けると駆け出した。ひっぱられるままおれも駆け出した。後ろをちらりと見ると、
長門が追いかけるでもなくこちらを見つめていた。
な、なんなんですか、一体これは、あなたが長門の父親だってことはあなたも統合情報思
念体のなんとかインターフェースなんじゃないんですか、なんで逃げるんです?
「有希が怒っている、
 あんなに怒るとは思ってなかった」
あんた思慮が浅すぎなんじゃないでしょか、とツッコミたいところだ。でも逃げることは
ないとおもうんですけど…、
そもそもあの万能インターフェースの父親ならば、ウルトラの父ぐらいにもっと超越して
つえーんじゃないんですか。
「いや、このインターフェースは特殊任務用じゃないから全く無防備なんだ。
 とくにできることといったら
 姿を透明にして消すくらいなものだ」
えーい、あんたはオバケのQ太郎かいって、そもそもそんなんだったら始めから出てくる
ことないじゃないですか。
いやいやそういうことじゃなくて、それより手を離してくださいよ、よく考えたらおれは
長門いや有希さんから逃げる理由なんかなにもないんです。
「これはすまない、
 でも親として娘がどういう学生生活をしているか気になるじゃないか」
この親バカおっさんはようやく手を離してくれた。
おれは丁度いつもハルヒがおれをカツ上げまがいに連れて行く階段の踊り場にいた。
「まあ今日は君と話もできたことだし退散することにしよう、
 これからも娘をよろしく頼むよ」
そういうと、おっさんは本当に姿を消した。というかおれは頼まれてしまったのだろうか。
部室に戻っていくと、部室の入り口にさっきの位置にそのままに長門が立っていた。
長門、おれ頼まれちまったよ。長門はそれには返事をせずに部室に入りいつもの定位置を
占めると構わず本を読み出した。
「ばか…」
そう呟いた長門は赤面しているようだが、それは顔を伏せているので定かではなかった。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:02:20 (3092d)