作品

概要

作者書き込めない人
作品名長門さんとミヨキチ 2
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2006-08-31 (木) 15:50:36

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

何か……物凄く寒いんだが……
この地方が氷点下を切ることは珍しいんだがな……
凍死寸前の俺をおいて、ミヨキチは妹に『デート』の何たるかを教えていた。

 

「いい?デートってのは2人でやるものよ?」

 

あぁそうだな。

 

「それにキョンお兄さんは高校の『お友達』に日曜日は不思議探検に連れてかれるんでしょ?」

 

なんか『お友達』ってとこを強調してた気がするが……
ハルヒ方面の気温も一気に下がった気がするぞ?

 

「それにね……」

 

ミヨキチが妹を諭すように言う。
傍から見れば本当に姉妹みたいだな。

 

「『お友達』と遊んでいるのはデートじゃないのよ」

 

……キミは本当に小学生なのか?
それとも最近の小学生ってのは皆こんな子なのか?

 

「じゃあわたしはキョンくんとデートできるの〜?」

 

……お前も本当に小学生なのか?
わが妹ながらあと5年はお子様ランチが頼めそうだ。

 

「う〜んどうかな〜?キョンお兄さんは優しいからデートしてくれるんじゃないかな?」

 

「わ〜いやった〜キョンくんとデート♪デート♪デ〜ト〜♪」

 

あんまり『デート』なんて言葉を連呼するんじゃありません。
それに『妹』といっしょにいても『デート』とは言わんぞ?

 

「ちがいますよキョンお兄さん」

 

俺の疑問にミヨキチは答えた。
なんだ?最近の小学生は兄妹でデートするのが流行ってるのか?
そう考えてるとミヨキチは妹の両耳を塞ぎ、そっぽを向かせた。

 

「私が言いたいのは……」

 

そっぽを向かせられキャッキャッ笑ってる妹をよそに、
ミヨキチは俺に笑顔を見せて、言葉を続ける。

 
 
 

「たかが『お友達』がキョンお兄さんとデートなんてありえないってことですよ♪」

 
 
 
 

キョンの財布……この前のとは違うわよね?
キョンの持ち物なら全て把握してるんだから見間違いではないわ。
でもキョンに財布を買う余裕なんかあったかしら……

 

……もしかして、誰かからのプレゼント?
誰?このあたしを差し置いて誰かそんなことを?
そういえばこの前キョンが何か言ってたわね……

 

「あっ、その財布……」

 

みくるちゃん……今あたし考え事してるの、財布のこと以外……って財布!?
驚いてキョンとみくるちゃんの話を聞く。
キョンがみくるちゃんと話しているのは気に食わないけど、
今はそれどころじゃない。

 

「もしかしてこの間言ってた妹ちゃんとお友達からのプレゼントですか?」

 

妹ちゃん?あぁキョンの妹ちゃんかぁ〜
あの娘カワイイのよね〜あの小動物ちっくなところが。
でも私のこと『ハルにゃん』て呼ぶのは……
やっぱりちゃんと『ハルヒお義姉さん』って呼んで欲しいわね。
まだ気が早いかしら?

 

「デザインも中々……これを選んだ人はセンスがありますね。」

 

当たり前じゃないの古泉君。私の義妹が選んだのよ?
……でもそうね〜あの子こんなセンスよかったかしら?
バッグに入ってたときにはびっくりしたけど……

 

未来の義妹の突然の成長を喜んでいた私は、その次のキョンの言葉に驚いた。

 

「あぁ、それならミヨキチが選んだんだろ。うちの妹にそんなセンスがあるとは思えん」

 

……ミヨキチ?誰それ?
どっかで聞いた事があるけど……そうだ、キョンの恋愛小説だ。
くじで決めてキョンに無理やり書かせた恋愛小説。
そのなかに登場した人物だ……いや、実際にいる人物。

 

……そしてキョンとデートした女の子……

 

胸の奥からよく分からない感情があふれてくる。
そういえばこの前有希に人物像聞いたっけ……
有希が絵にしてくれたのを見たけど、結構カワイイ女の子だったわね。

 

……何だかイライラしてきたわ。
キョンもそんな得体の知れない娘からプレゼント貰ってんじゃないわよ。
なんだか、デザインもキョンにあってないわよ。

 

……そうだ私が素敵なデザインに変えてあげましょう。
もしかしたらその過程でボロ雑巾になっちゃうかもしれないけど♪

 
 
 
 

ミヨキチ……彼の口からその言葉を聞いたとき、
私の体内でエラーが発生した。
保存してあるデータから照会する。
彼の妹の友人。容姿は同年代の女性の水準から大きく逸脱している。
これは彼の妹にも言える事だが、ベクトルが違う。

 

彼が大事そうに財布を持っている。
突然、その情報結合を解除したくなった。何故?

 

彼の嗜好を調べるために財布を見せてもらいたいと要求する。
彼は何だか渋っているよう。恥ずかしいのだろうか?
少し残念。でも涼宮ハルヒが場所の移動を提案する。
目立たないところならば彼も見せてくれるかもしれない。

 

そうこうしていると彼のことを呼ぶ人物が現れる。
声と容姿から彼の妹と認識。
その後方にもう一つの人影を認知。

 

……ミヨキチ。

 

彼女に挨拶をする。
初対面の人間に会うと若干緊張するのは涼宮ハルヒも同じようだ。
しかし先ほどの会話によると、彼の財布を選んだのは彼女らしい。
あとで、彼の嗜好を聞かせてもらおう。最優先事項。

 

その後彼女は彼の妹に『デート』というものについて話を始めた。
……大変ためになった。私はまだ生まれて数年しかたってないが、
彼女はもう10年以上生きている。人生の先輩からの言葉はありがたい。
盗み聞きみたいな形になってしまったので、今度はもっとじっくり聞きたい。
これも優先事項に設定。

 

彼女の話を総合すると、彼と『デート』をするためには
『お友達』ではいけないらしい。
というより最低限2人きりでないといけないらしい。迂闊。

 
 
 
 

あれ?あそこにいるのはキョンお兄さんかな?
それに……横にいるのはキョンお兄さんの彼女さんだ!
この前二人仲良く歩いてた女性だわ……けど、もう一人女性がいる?

 

う〜んキョンお兄さんはああ見えて優しくてモテる人だから、
元カノがあらわれたのかしら?それとも泥棒猫?
キャーこれって『修羅場』ってやつじゃない!?

 

……ってそんな場合じゃなさそう。泥棒猫さんがお兄さんを引っ張ってる。
まったく……キョンお兄さんの彼女さんは控えめで大人しそうだから困ってるじゃない。
ここは何とかしないと……

 

ってちょっと……あぁ〜あの子ったらお兄さん見つけて一目散だわ。
純粋と言うか空気読まないと言うか……まぁそこがあの子のいい所なんだけどね。
仕方ない、あの子の将来のお義姉さんのためにも一肌脱ぎますか。

 

とりあえずあの煩そうな泥棒猫に友達と彼女の違いを分からせてあげればいいかな?

 
 
 
 

あいかわらずこの子は……デートの何たるかなんてもうみんな知ってるのに〜
でもそんな所がこの子のいい所なんだけどね。
あとでじっくり説明してあげるからね。
でももう少し待ってて。
あなたのお兄さんと未来のお義姉さんのためにもわたし頑張るから。

 

それにしてもあの大人しい女性……有希さん?。
まだキョンお兄さんと正式な交際はしてないのかしら?
キョンお兄さんたら……そこは強引にでも関係を求めなきゃ。
でもお互い待ってる感じかしら……それも素敵ね。

 

そしてネコさん……ハルヒさんだっけ?
わたしが『お友達』って連呼したからって……
すごい顔よ?この子には見せられない。
最後のとどめの一言の前にこの子をそっぽ向かせてよかったわ。

 

これでわかったでしょ。キョンお兄さんには有希さんがお似合いなのよ♪

 
 
 
 

さっきからミヨキチと長門は何やら恋愛について議論している。
というかどうみても長門がミヨキチに教えを乞うかたちになってる気がする。
ミヨキチの話もずいぶんすごいが……少なくてもアホの谷口の話の数億倍はタメになる。
最近の小学生はませてるんだな。おマセさんだ。

 

ちなみにハルヒは俺の妹と不思議探検に行っている。
ミヨキチが妹の耳元で何事かボソボソ言ったあと、満面の笑みで妹が誘い出したのだ。
なにやら渋っていたハルヒだが、長門に『後は任せたわよ有希!』と言うと、
二人で行ってしまった。
さすがのハルヒ様も妹の笑みには勝てないようだ。

 

ただ一つ気になるのは、さっきからやたらと俺の話題が出ることだ。
確かに二人の交友録の両方に俺の名前があるだろうが、そんな話題に上る様な事はしてないぞ?
あと、長門が真剣な顔で『どうやったらそんな胸が大きくなるのか』と聞いてた気もする。
確かにミヨキチのほうが大き……なんでもない。

 

まぁ何にせよ長門の友人が増えたんだ。
これは喜ぶことだろうね。というより大変喜ばしい。
年の差なんて関係ない。友達は友達だ。
これを期に長門がもっと活発な少女になることを切に願うね。

 

俺はそんなことをぼんやりと考えながら二人の少女の姿を眺めていた......

 
 
 
 

P.S.
その後集合場所に現れたハルヒと妹は至極上機嫌だった。

 

「いや〜やっぱあんたの妹ちゃんは可愛いわ〜」

 

当たり前だ。俺の自慢の妹だぜ?
ときに気になることが一つ。

 

「古泉……その怪我どうしたんだ……」

 

オロオロの朝比奈さんの横にいるボロボロの古泉に尋ねた。

 

「実はついさっき閉鎖空間が出たので……」

 

それで例の『バイト』か?
そんなに長時間やってたのか?

 

「いえ、時間は10分程度ですが……なにぶん強さが今までにないほどで……」

 

そうかご苦労なことだ。しかしハルヒは何にイライラしてたんだ?

 

「それは分かりません……ですが一つ分かったことが」

 

「何だ?」

 

「涼宮さんの怒りを納めたのはあなたの妹さんのようです。ついては一つ相談があるのですが……」

 

あいつハルヒの怒りを静められるのか……こりゃお前たちには女神みたいなもんだな。

 

「えぇ……ですから妹さんを是非この僕に譲っ……」

 
 
 

古泉が更なる重傷をおった話はまた後日……

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:02:18 (2709d)