作品

概要

作者書き込めない人
作品名長門さんと悪ふざけ 皆がハッピーなエンド 1
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2006-08-25 (金) 21:05:07

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ登場
みくる不登場
古泉一樹登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

俺の胃を蜂の巣状態にしたドッキリのあった昼休みのあと、
俺とハルヒは平然と授業を受けていた……ように見えただろう。
実際ハルヒはいつもと同じように窓の外をぼんやりと眺めていた。
いつもより多少……いやかなりぼんやりしてたようだったが、気のせいだろう。
気のせいに違いない。あぁきっとそうさ。顔がほんのり赤いのも気のせいだ。

 

反対に俺は授業中もチクチクと突き刺さる視線が痛かった。
国木田と阪中が仲良くこっちを見ている……ていうかお前らそんな仲良かったのか?
くそっ、二人でニヤニヤしてんじゃねーよ。今は授業中だから前を向け前を。
……まぁ俺も黒板なんか見ちゃいないが……
教卓で孤軍奮闘している新米英語教師には憐憫の情を感じるな。
こらチャック谷口起きろ!お前は成績がやばいんだからちゃんと授業を聞かねばならんだろう!
……まぁ俺も成績がやばいんだが……

 

そんなこんなで放課後になった。
あれ?昼休みの後の授業って何やったっけ?自習だったか?
まぁいい。そんなことより俺には今速やかに選択しなければならない事項がある。

 
 

……今からSOS団の団室に行くかどうか、だ。

 
 

ぶっちゃけると今日は行きたくない。ハルヒは行くと言っていたが......
昼休みの俺の失態を考えれば、今あの部屋に行けば俺は間違いなく温かい眼で見られる。
多分ほほえましいような眼で見られるだろう。
それが愛しのエンジェル朝比奈さんだけなら俺は喜んで行くさ。
そこに鉄球が飛んできたり、落とし穴があったり、電流が流れていたとしても、
朝比奈さんの眼力にはそれを±0にするだけの魅力があるだろう。

 

問題は他の連中だ。
古泉に温かい眼なんかされると俺はこれから先ずっと奴の食い物に、
針を混入させたくなるだろう。鉈は我が家にあったかな?

 

長門は……温かい目で見ることはないだろうが……
普通に俺の居心地が悪い。ドッキリとはいえそれを知らない俺は真剣だった。
そしてあの時、俺が言おうとしたことは……

 

「おや?入られないのですか?」

 

突然声を掛けられて驚く。

 

「どうしたんですか……まるで朝比奈さんみたいですよ?」

 

そりゃ考え事をしている最中に声を掛けられたら誰だってこんな顔になるだろ。
いや、そうか!朝比奈さんは常に考え事をしてるからあんなビクビクしてるのか!
……うん、ありえないな……

 

「とりあえず中に入ってはいかがです?幸い朝比奈さんの着替えも終わってますし」

 

……それは幸いなのかどうか分からんがな……っておい!気付けばSOS団室の前じゃねーか。
さっきの選択肢はどうなったんだ?
軽く自分の習性がイヤになる。パブロフの犬ならぬハルヒの犬だ。

 

「それにしても……」

 

なんだエスパー。顔が近いぞ?それとその先はお互いのために言わない方がいいと思うぞ?

 

「先ほどのあなたと涼宮さんは見ていて大変微笑ましかったですよ」

 

……帰りにおはぎと針を買っていこう……

 
 
 

掃除当番のハルヒが来るまでのわずかな時間で俺は古泉との二人将棋大会に
4連勝した。最後は約束どおり3枚歩にしてやったのに10分で終了した。
羽生名人vs3歳児でももっと時間かかるぞ。もっと時間をかけて打ってくれ。

 

……まぁ今の俺は気分がいいから気にしないがな。
朝比奈さんの温かい眼を見れたんだからな。気も大きくなるさ。
勝敗表の黒丸量産機となった古泉の後姿を、朝比奈さんが入れてくれた
漢文みたいなありがた〜いお茶を飲みながら見ていると、けたたましい足音が聞こえ、
ドアが豪快に開いた。そろそろドア金具を買いに行ったほうがいいかもな……

 

「やっほー!!古泉君ちゃんといるー!?」

 

やけにテンション高いな……俺とは正反対だ。
あと、カバンを放り投げるんじゃありません!

 

「お前の眼は風穴にでもなってんのか?目の前にいるだろうが」

 

「これはこれは。涼宮さん、この僕に何か御用ですか?」

 

「とぼけても無駄よ〜古泉君!」

 

とぼけるも何も話がまったく見えないぞ。
お前の脳内パラダイスは外部に情報を1nmも提供しないのか?
俺の憂鬱一杯な顔を無視してハルヒは高々に宣言した。

 

「あんなタチの悪いドッキリを仕組んだんだもの……団長様に申し訳ないと思わない?
思うでしょ?そうでしょ?だったら何かお詫びしたいと思わない?思うでしょ?」

 

ちなみに古泉はこのセリフの間に一言も話していない。
勝手に古泉の気持ちを代弁……じゃない妄想するのもどうかと思うぞ。
しかし古泉は観念したような表情で肩をすくめ、

 

「おっしゃるとおりです。この僕にささやかながら謝辞の意をこめて、
神聖なる団長殿に何かお詫びをさせていただければ幸いかと」

 

お前は一体どこの騎士だ。
どんな目に合わされるか分からんぞ。もしやこいつは意外とMなのか?

 

「大丈夫よ古泉君。私もそんなひどいことは言わないから安心するといいわ」

 

お前が『ひどいこと』を言わなかったことがどれだけあったかな……
などと口に出すと、俺もとばっちりを受けかけないので黙っておく。
口は災いの元だからな。シュパパンはもう喰らいたくないし。
そんな俺の考えをよそにハルヒは言葉を続ける。

 

「そうね……あっ!確か駅前においしそうなパスタのお店がオープンしてたわ!」

 

あ〜確かにそんな店を見た覚えがある。見た感じちょっと……いや、かなり高級そうだったから
行く気にはならなかったんだが……ってまさか

 

「決めた!古泉君は罰としてその店のパスタを奢ること!」

 

ハルヒが高らかと宣言する。お前の罰ゲームは財布に響くようなものしかないのか?
古泉も若干顔色が陰っていた……さっき昼飯俺に奢ったばかりだもんな。自業自得だが。

 

「かしこまりました……喜んで承りましょう。」

 

顔が微妙に喜んでないぞ。
まぁ、ともかくハルヒは力士並みに食うから財布もさぞ冷えるだろう。
それでも、いつもそれに長門と朝比奈さんとお前の分を払っている俺よりマシだろうがな。
ってこれじゃあいつもの俺の罰ゲームより軽いんじゃないのか?

 

「ついでに皆も行かない?古泉君の奢りだし。」

 

……前言撤回。哀れ古泉。
視界の隅で肩をすくめる古泉を哀れに思った俺は謹んで辞退させてもらうことにした。
俺がいなくても長門とハルヒがいる時点で古泉の財布はHP1の毒状態だろうけど。
まぁ今日の昼飯で食べ損なった分、晩飯はおふくろの味が食いたかったしな。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:02:12 (3094d)