作品

概要

作者ムック
作品名長門だけ
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2006-08-24 (木) 23:58:06

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

いつものように部室の扉をあけると、そこにいつものように長門だけがいた。
ただし、いるのは確かに長門だけなのだが、2人いる。
分裂した…?いや、あいつならやりかねない、それはなーんも不思議でもない、
きっと上下に分かれた大分冊のハードカバーを二手に分けてよみたいな〜なんて
考えて分裂してのかもしれない、せめて長門が読もうとした本が上中下に分かれ
ていたり、トインビーの歴史の研究25巻でなかったことを感謝すべきなのだろうか、
おれはもうこんなことでは全く動揺しらしなくなってしまった自分にこそ戸惑いを
感じながら、いつものように、よう、長門(s)と挨拶をおくりかばんを机の上に投げ
出すのだった。
長門(s)はおれの挨拶にいつものようにちょっと視線を本のページから外しておれ
以外では到底分らないくらいの微妙さで軽く頷いてみせた。
長門、今日は二人いるようなんだが、両方とも同じ名前なのか?
くそ、なんてバカな質問をおれはするんだ、日本語になっちゃいねぇしそもそも訳が
わかんねー、とうとうおれもこの宇宙人やら未来人、超能力者と一緒のレベルに
なっちまったのか…。
「ちょがう…、私は長門無希…」
「そして…私が長門有希…」
おーい、そのうちモスラが飛んでくるんじゃないだろな、おまえらピーナッツかよ。
まあとにかく名前が個別についているってことは、そうおいそれと増えたりそるような
心配はなくなったわけだ。なにしろ名前を付けるってことは大変な作業だからな。
ところで長門、もうすぐ朝比奈さんやハルヒが来るんだが、いつまでそうやっている
つもりだ?
「なにか問題?」
「なにか問題?」
長門(s)は同じような角度で、同じように澄んだ水銀の表面のような目をしてステレオ
サラウンドで小首を傾げた。
そりゃ問題だ、いきなり長門が分裂していたら…ハルヒは…きっと便利っ!とかいって
喜ぶだけか…、朝比奈さんと古泉は…まあ驚かないだろうなぁ…、オレは…まあ…
いいか、全然問題がないな。
「そう…」
「そう…」
仕方が無いので、オレは残りの連中がくるまで二人の長門を見比べて間違い探しを
して時間を潰すことに決めた。決めたんだ、決定事項なんだ仕方が無いだろ。
すると一人の長門が椅子に本を伏せるとスタスタとオレの方に歩いてきて頬杖ついて
いたオレの顔を両手で支えた。
「私はあなたを愛している」
えっ、えーと有希さんはどっちのほうでしたっけ、こっちが有希(オリジナル)?こんな
ことならもたもたせずに有希の方にチョークでペケを書いておくんだった。オレが
どぎまぎして今オレに愛の告白をした長門がとっちか迷っていると目の前の長門が
消えて長門は一人に戻った。
「いまのは腹話術…」
もう一人の本を読んでいた長門が本から顔をあげてぼそりと呟いた。
あのなあ長門、こうゆうのは≪腹話術≫とは言わないんじゃないか、いや腹話術なん
だろうか、もうオレの一般常識はどうかなってしまって戻れないのかもしれない。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:02:12 (2714d)