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作者 | ID:KsG4jpDf |
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作品名 | vs福笑い戦 |
カテゴリー | 長門SS(一般) |
保管日 | 2006-08-22 (火) 20:16:47 |
キョン | 登場 |
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キョンの妹 | 不登場 |
ハルヒ | 登場 |
みくる | 登場 |
古泉一樹 | 登場 |
鶴屋さん | 登場 |
朝倉涼子 | 不登場 |
喜緑江美里 | 不登場 |
周防九曜 | 不登場 |
思念体 | 不登場 |
天蓋領域 | 不登場 |
阪中 | 不登場 |
谷口 | 不登場 |
ミヨキチ | 不登場 |
佐々木 | 不登場 |
橘京子 | 不登場 |
SOS団の冬季合宿兼推理ゲーム開催場所、鶴屋家別荘。
推理ゲームの合間合間に行われるお遊び、今その真っ最中に私たちはいる。
福笑い。この国独特の、伝統的遊戯である。ルールを説明するまでもない。
涼宮ハルヒがニタニタ笑いで私たちの似顔絵を紙袋から取り出す。
最初に誰がやるかとの問いに、まず鶴屋さんが元気良く手をあげた。
目隠しをされた彼女は口をつんと出しながら、恐る恐るパーツを動かす。
「このへんかなっ? んん? それともこっかなあ?」
完成したそれはとても人の顔とは思えないパーツの配置であり、
その場の全員が爆笑の渦に巻き込まれた。本人にいたっては笑い死にしそうである。
次は古泉一樹である。目隠しをされてもその笑みを崩さずに、
「ここら辺ですか? 普段鏡を見ないもので、詳しい位置が解りません」嘘こけ。
完成品を見てしょぼくれた顔をする古泉一樹の隣で、彼が真面目な顔をしている。
緊張しているのだろう。何せ出来上がったものはノリ付けの上、部室に展示である。
彼は無言で目と鼻と口をスライドし続ける。ああ、そこは違いますよ、もう少し右!
その動作が非常にもどかしく助言でもしてやろうかと思ったが、それは無粋であろう。
鶴屋さんが笑い死ぬ一歩手前のものを完成させた彼。落ち込んでいる。
安心してください、日に三ミリずつ正しい配置に情報操作で直してあげますから。
その次は朝比奈みくるである。おどおどとその小さな手を動かす。
私は思う。目や鼻よりも乳のパーツを用意してあげた方が良かったのでは。
そうしてついに私の番がやってきた。私そっくりの可愛らしい頭部、
きれいな目、ちいさな鼻、おしとやかな口がそこにある。パーフェクト。
このときばかりは涼宮ハルヒを褒めてやりたくなる。素晴らしいセンスだ。
この愛らしい部品郡、どのように配置してもプリティフェイスの出来上がりではないか。
目隠しをする。見事な完成品を持って、彼に私への愛を再認識してもらわねば。
目隠しを取る。鶴屋さんのゲラ笑いを筆頭に団員の笑い声が部屋中に響きわたる。
私はさっぱり理解できない。この、眼下に広がる、ぶっさいくなのは、誰なのだ。
もういい、誰でもいいからホンジュラスに飛ばして気分を落ち着かせよう。
誰を飛ばすか考え、ちょうど朝倉涼子の顔が浮かんできたところで、年が明けた。ぁぁ。