作品

概要

作者いつまでも新米
作品名イメージソング・フロム・SOS団第四章
カテゴリー長門SS(一般)
保管日2011-01-31 (月) 10:44:07

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹登場
ハルヒ登場
みくる登場
古泉一樹登場
鶴屋さん登場
朝倉涼子登場
喜緑江美里登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

 カラオケ大会から数日後、今日はレコーディング合宿へ出発の日である。
 いつもの駅前に十時集合。
 ちなみに、滞在期間は十日間である。
 レコーディング自体は最後の三日間をかけて行い、最終日にはENOZの皆さんもくるらしい。
 この間の感じで行けば、俺がどんなに頑張った所でアイツらより先に集合場所にたどり着くことなど、谷口が逆ナンされるよりも有り得ないことであり、ならばいつもとかわらない時間に家をでることの何が悪いのであろうか。
 と理屈を述べてはみたものの、我が家にはそういった理屈の一切通用しないちびっ子がいて、そのちびっ子が俺の言うことを一切聞かないとなれば、先日のカラオケ大会の朝の様にアホみたいな早起きを強いられることも仕方のないことであり、これまた先日のごとくいつもより早く(しかも先日よりも早く)家を出ることになり、流石にまだ殆ど来ていないと思いきや古泉以外の全員が集合済みで、ならば最後は古泉で初めての勝利かと喜ぼうとした俺にハルヒがのたまったのは、
「今日あたしたちを別荘まで新川さんと森さんが車で送ってくれるんだって、
 で、古泉くんは二人と打ち合わせをして、そのまま車で直接くるから。
 ちなみに、まだ来てないのは誰かが遅れた時に駅前で長々駐車するのは迷惑になるから、十時ちょうどに来るようにしてるんだって。
 だから、結局最後に来たのはアンタってわけ」
 だそうだ。

 

 あらためて自分の立てた理屈に間違いがないことと世の中の理不尽さを嘆きながら、こんなことならもう少し同化を図っていたかった自室のベッドに思いを馳せつつ、この傷心を愛しの朝比奈さんを眺めることで癒やそうとするも、目の前に立ちはだかったハルヒが今後の計画を大きな声でまくしたて始めたため『俺の傷心を朝比奈さんの麗しい御姿によって補完計画』は頓挫と相成ったわけである。

 

 俺に心の安息は無いものか。

 

 そういえばあの寝不足になった日以降長門は夢に出てこないな。
 ちょっと聞いてみるか。
 おい、長門。
「なに」
 いや、あれから夢に出てこないからさ。
 もういいのか?
「………いい」
 嘘だな。
「………なぜ?」
 お前が嘘ついてるかどうかくらい俺にはわかるぜ。
 表情の動きが少ないだけで、実はかなり正直に反応するからな。
 まさか、俺に迷惑なんじゃないかと気にしてるんじゃないだろうな。
「………」
 やっぱりか。
 いいか、あの時も言ったが、迷惑じゃないからいつでも来いよ。
「……でも」
 わかった。
 どうしても納得できないなら俺から頼む。
 俺の夢に出てきてくれ。
 俺はお前の歌が聞きたい。
「………」
 どうだ。
「………そう…たまになら」
 そうか。
「あらぁ、キョンくんて、意外に熱い男なのね」
 何!朝倉!
「だってぇ『俺の夢にでてきてくれ』『お前の歌がききたい』って普通に考えたら熱烈すぎる愛の告白よねぇ〜」
 む!そういえばそうか…。
 ぐぁっ、抜かった!
 そんな恥ずかしい言葉を他人に聞かれるとはっ。
「ウッフフフフフフ」
 な、なんだその気味の悪い笑みは…。
「いやぁ?
 真っ赤になっちゃって。
 どんなときでも冷静でいられるのがキョンくんの特技かと思ったけど、結構可愛いとこあるじゃない。
 実は、長門さんのこと、まんざらでもないんじゃないのぉ〜?」
 ………。
「あれ?もしかして図星?」
 えぇい、知らん!
 俺は知らんぞ!
「ちょっとバカキョン!
 何涼子相手に顔を赤くしてんのよ!」
 ハ、ハルヒ。
 つーか涼子っていつの間に名前で…。
「うるさいっ!
 ごまかすな!」
「ごめんなさい、涼宮さん。
 ちょっとキョンくんをからかったら意外に純情でね」
「どういうこと?」
「ほら、SOS団て美少女揃いでしょ?
 だからキョンくん的に感情抜きで誰の見た目が一番なの?って聞いたら、『三人とも確かに美少女だけど、それぞれタイプが違いすぎて選べん』なんて優等生なこと言うから、それでからかおうと思って、
 流し目ウィンクで腰をくねらせながら『じゃあ、わ・た・し・は〜?』ってやったら想像以上に効いたみたいね」
 …もう好きにしてくれ。
「はぁ?何ソレ。
 涼子、このエロキョンには気をつけなさいよ、いつもみくるちゃんをデレデレいやらしい目で見てるんだから!
 そんなことしてキョンが本気にしたらアンタ、襲われちゃうわよ。」
「やだ、ソレは困るわね…。
 でもキョンくんならアリかも?」
「えぇっ!?」
 おいおい朝倉。
 やれやれ、全く。
「冗談よ、涼宮さん。
 それよりさっきから長門さんが何か言いたそうにしてるんだけど、何?」
「別に」
 俺には怒ってるような、残念がってるような風に見えるんだが、そんな風にバラバラの感情を感じるとは俺の長門眼もまだまだだな。

 

「ま、確かに涼子はバカキョンなんか相手にしないわよね。いい、キョン?SOS団は基本的に恋愛禁止だけど、どうしても付き合いたい子がいたりしたら、まずあたしに紹介しなさい。
団長直々に面接してあげるから!
 …まぁアンタごときを相手にしてくれる女の子がいるとも思えないけど」
 ん?
 何かいつになく態度が柔らかいな。
 いつもだったらドロップキックかヘッドロックはくると思ったのに。

 

 まぁ機嫌がいいなら良いことだ。

 

「多分そろそろ古泉くんたち来るわよね。
 乗るとき悩まないようにくじ引きしときましょ。
 四、四でいいわね。
 はい、この爪楊枝をひいて、印ありが古泉くんの乗ってる方の車、ない方が逆ね」
 お前の中ではくじ引きといえば楊枝なのか?
 まぁいいや。
 狭い車内でずーっとハルヒと一緒は辛そうだな。
 それと、古泉のいる方が当然人数が多いから狭いよな。
 よし、印なしよ、来い!

 

 結果、古泉のいる方が、
 ハルヒ、朝比奈さん、鶴屋さん、妹。
 違う方が、
 俺、長門、喜緑さん、朝倉。

 

 結構いい組み合わせか?
 まぁ朝比奈さんと違うのは残念だが、長門が一緒だからいいな。
 ん?
 いかんいかん、朝倉が変なことを言うから意識してしまうじゃないか。
 平常心だ、俺。

 

 おっと、車が来たみたいだぞ。

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:01:49 (2708d)