作品

概要

作者ながといっく
作品名あちゃくらりょうこの後悔
カテゴリーハルヒちゃん長門SS
保管日2009-08-29 (土) 01:01:17

登場キャラ

キョン不登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

 こんにちは。朝倉涼子です。
 キョンくん抹殺は長門さんに負けて失敗し、復活にも失敗して何故か小さくなり、それ以来長門さんと一緒に暮らしています。
 風船犬のキミドリさんが加わったりと、いろいろありましたけれども、仲良くやっていけたつもりでした。

 

 ……過去形なのには理由があります。
 実はいま、長門さんと喧嘩中なんです。

 

『あちゃくらりょうこの後悔』

 

 原因は本当に些細なことでした。
 先週の金曜日、ご飯もお風呂も済ませて、そろそろ寝ようかなと思っていた頃です。時間は午後10時くらいだったでしょうか。
「長門さん、明日はSOS団の集まりがあるんでしょう?今日は早く寝た方が…」

 

カチャリ。

 

 長門さんはわたしの言葉なんて聞こえないかのように平然とノートパソコンを開いてゲームをやり始めました。
 長門さんがゲームで夜更かしするのはいつもの事だし、それで寝坊するような長門さんじゃないのももちろんわかっていました。
 でも、その時のわたしは虫の居所が悪かったみたいでした。もしかしたら自分が小さくなって遅くまで起きていられなくなった苛立ちもあったかもしれません。
「寝れ!」
 反射的に、長門さんのノートパソコンに蹴りを入れて真っ二つにしてしまいました。
 それだけでなく、呆然としている長門さんを怒鳴りつけてしまったんです。

 

「もう、いい加減にゲームなんてやめてください!」
「どうせ学校でもゲームばっかりやってるんでしょう!」
「そんなんで任務をしっかりこなせるんですか!?」
「昔の長門さんはもっとしっかりした人でした!」
「バックアップとして尊敬してたのに、そんなにだらしない長門さんなんて大っきらいです!!」

 

 思うがままに、言いたい放題に、今まで不満だったこと全てを長門さんにぶつけてしまいました。
 この時点になってもわたしは事の重大さに気付いていませんでした。
 どうせ、わたしの言葉なんて気にせずにゲームをするんでしょ。そう思ってましたから。
 でも、次に長門さんがとった行動は、わたしが予想だにしなかったものでした。

 

 静かに壊れたノートパソコンを片づけ、 
「……ごめん」
 そう呟いて、長門さんは寝てしまったのです。

 

 次の日、長門さんは普通に起きてきてわたし(とキミドリさん)と一緒に朝食をとって、出かけて行きました。

 

 さっきは喧嘩中と言いましたが、別に長門さんが怒っているわけじゃないんです。
 むしろ、前よりわたしに気を使ってくれるようになりました。
 変なイタズラをすることもなくなったし、家事も今まで以上に手伝ってくれるようになりました。
、あれだけ好きだったゲームも全然しなくなって、寝る時間も早くなりました。

 

 でも、長門さんの雰囲気はたった数日でガラリと変わってしまいました。
 見た目のテンションは低くても、いつでも明るかった長門さんが、ただボーっとしているだけの静かな人になってしまいました。

 

 流石に心配になったわたしは、長門さんが学校に行っている間にキミドリさんに相談してみました。
「うーん…朝倉さん、これはまずいかもしれないですよ」
 いつになく重い口どりで話す(鳴く?)キミドリさん。
「ワタシ、ちょっと前に長門さんのパソコンでインターネットをさせてもらったのですが…」
 キミドリさんはふわふわと長門さんのノートパソコンを持ってきて、電源を入れ、なにやら操作をし始めました。
 うわぁ、器用な犬だな――なんてツッコミはこの際置いときます。今はそれどころじゃありません。
「…ありました。朝倉さん、この話を見てください……」

 
私は夫のコレクションを捨ててしまって後悔した立場でした
鉄道模型でしたけど、かなり古い模型がまさに大量(線路も敷いてて一部屋使っていた)という感じでした
結婚2年目ぐらいから「こんなにあるんだから売り払ってよ」と夫に言い続けたのですが
毎回全然行動してくれずに言葉を濁す夫にキレてしまい
留守中に業者を呼んで引き取ってもらえるものは引き取ってもらいました
帰ってきた夫は「売り払ったお金は好きにしていい」「今まで迷惑かけててごめん」と謝ってくれました
残っていた模型も全部処分してくれたのですごく嬉しかったです
でもその後夫は蔵書をはじめ自分のもの全てを捨て始めてしまいました
会社で着るスーツとワイシャツや下着以外は服すらまともに持たなくなり
今では夫のものは全部含めても衣装ケース二つに納まるだけになってしまって
あまりにも行きすぎていて心配になり色々なものを買っていいと言うのですが
夫は服などの消耗品以外絶対に買わなくなってしまい
かえって私が苦しくなってしまいました
これだけ夫のものがないと夫がふらっといなくなってしまいそうですごく恐いのです
こういう場合ってどうしたらいいんでしょう
(原文ママ)
 

 キミドリさんが見せてくれた文章、それはいわゆる夫婦喧嘩の相談らしかったのですが…
「なんか、この夫って人が、今の長門さんに似てると思いませんか?」
 ……言われてみれば。
 今までの趣味をパッサリと辞めて、周囲に気を遣いだして…確かに今の長門さんに似てるかも知れません。
 ってことは、これから自分の物を捨て始めたり、何も買わなくなったり、趣味がなくなっちゃったりするのでしょうか…

 
 

(回想―朝倉さんがまだ大きかった頃―)
「長門さん、おでん作りましたけど食べますか?」
「……食べる」
「じゃあ、ここに置いておきますね」
「……」

 

「長門さん、街にお買い物でも行きませんか?」
「……いい」
「……それは、行かないってことですか?」
「……そう」
「もう、長門さんのお洋服でも買いに行こうと思ったのに…」

 

(回想―居候を始めてから―)
「な、なにするんですかっ!?」
「メリーゴーラウンド」

 

「ここはうらぎりのてぃなのー」
「いきなり歌いだした!?」

 

「よいではないか、よいではないか」
「これは伝説のっ!?」

 
 

 そういえば、ゲームやるようになってから長門さん明るくなりました……わたしは遊ばれっぱなしでろくな目にあってないけど。
 趣味も多くなったし、いろんなお洋服も着るようになって、髪型いじって遊んだりするようにも。
 昔は本ばっかり読んでて、洋服も制服だけで、地味なだけの女の子って感じだったのに…
 それに表情も豊かになったし、今でも饒舌ではないにしても、度を超えて無口だったあの頃に比べると、たくさん喋ってくれるようになりました。
 もしかしたら、あの頃の長門さんに戻っちゃうんじゃ……

 

「あわわどうしようキミドリさーん!!!!」
「ワタシは知りませんよぉ!!」
「わたしのせいだぁ!わたしのせいで長門さんがぁぁぁ!」

 

ガチャ

 

 ギャーギャーと騒いでいたら、玄関の扉が開く音がしました。
 長門さんでしょうか。いつもと比べると随分早い帰りです。

 

キラン

 

「おかえりなさ――なんですか、それ?」
 玄関で出迎えたわたしを待っていたのは、やたらキラキラ輝いて活力あふれる長門さん。
 何か大きな段ボール箱を担いでいました。
「えーと、そのおっきい箱は?」
「パソコン」
 キリッ、という効果音が付きそうなほどハキハキと喋る長門さん。ご丁寧に「最新型」と付け加えてくれました。
「ええと、それ、どうしたんですか?」
「駅前の電気店に注文していたものが届いた」

 

「SOS団の活動は?」
「抜けてきた」
 だから今日は帰りが早かったんですね。
「今まで元気なかったのは?」
「パーツの調達に時間がかかったから」
 そう言うや否や、説明は十分とばかりに居間に上がり込み、瞬く間にパソコンの接続やら設定を済ませ――

 

『メイド長!? なぜ、ここに……』

 

 ゲームをし始めました……

 

 心配して損したコンチクショー!!!!

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:01:34 (1806d)