作品

概要

作者せだえんらc
作品名13日の金曜日 白いホワイトデー・イブ
カテゴリーその他
保管日2009-03-13 (金) 21:00:57

登場キャラ

キョン登場
キョンの妹不登場
ハルヒ不登場
みくる不登場
古泉一樹不登場
鶴屋さん不登場
朝倉涼子不登場
喜緑江美里不登場
周防九曜不登場
思念体不登場
天蓋領域不登場
阪中不登場
谷口不登場
ミヨキチ不登場
佐々木不登場
橘京子不登場

SS

 

※注意!R−15指定くらいですw

 
 

3月13日

 

ホワイト・デーを明日に控えるこの日、世の男子は2種類に分けられる

 

2月14日に貰えず、代わりに3倍返しから逃れた、哀しい安堵に恵まれる男子

 

2月14日に貰えて、代わりに3倍返しの出費に悩む、嬉しい悲鳴を挙げる男子

 

しかしここに約1名「3種類目の男子高生」がいたのである・・・

 

 

「今夜、私の部屋に来て」

 

俺は長門に上目遣いでこんなことを言われて当惑した

 

ホワイトデーとは本来、バレンタインで貰った男子が、くれた女子に3倍返しをする日である

 

それが男子たる者の務めというものだ

 

しかしその前日にその俺が長門から再びご馳走になってしまっては本末転倒ではないか?

 

そもそも今日の俺には長門の為にこっそりプレゼントを買いに行くという計画が有ったのだ

 

如何に長門が誘ってくれているとはいえ、プレゼントを用意しないという不義理は、誘いを断る以上に許されない

 

俺はその時だけ心で涙を流しながら、長門の為に心を鬼にして誘いを断るつもりだった

 

だが俺はとても重大な事を忘れていたのだ

 

長門の幸せを願う者が自分一人だけでは無いということを・・・

 
 
 
 
 

喜緑さんのワカメヘアに体を拘束され、朝倉涼子に首筋にナイフを押し当てられ、初めて俺は自分に拒否権が無い事を悟った・・・

 

 

そして今、俺は長門の部屋のこたつに座っていた

 

初めて部屋に招かれた時のように長門は俺の正面に座ってお茶を淹れてくれていた

 

その時、俺は自分の本能が、なぜか危機を感じ取っていることをいぶかしんでいた

 

その本能の警告を打ち消してしまうほど強い理性の疑問が俺の思考を占めていたからだ

 

どんなに嗅覚を研ぎ澄ませてもカレーの匂いがしない?

 

かわりに「理性は知らないが、本能は知っている匂い」をどこかから感じ取っているような錯覚に見舞われますます困惑していた

 

解けない疑問に首を捻る俺の眼前に座する長門は、2杯目のお茶を俺に淹れてくれてからおもむろに本題を切り出した

 

「私には本当に欲しいモノがある」

 

猫の目のように妖しく瞳を輝かせながら長門は真正面から俺と視線を合わせた

 

「それは決して金品では手に入らないモノ」

 

その通り、真実の愛情は金や物では手に入らない、そう心中で長門の言葉に賛同しながらも俺は不可解に思った

 

ならば長門はナニを欲しているのだろう?

 

長門は沈思黙考する俺を置き去りに話し続けた

 

「あなたの財政状況は把握している、あなたに不要な負担はかけたくない」

 

長門の言葉に俺は凹んだ

 

いくら長門が俺を気遣ってくれているとはいえ、長門にこんな心配をさせる自分のヘタレぶりに凹んでいた

 

しかし長門はそんな俺を慰めてくれた

 

「あなたはなにも気にすることはない、あなたの財政破綻はあの雌犬・・・涼宮ハルヒの搾取が原因」

 

長門ははっきりと言い切った

 

「全ての責任はあの雌犬にある」

 

そして長門は俺に向かって手をかざすと高速言語を呟いたのだ・・・

 

<るれ入に手を証の愛は達私>

 

 

その後どれくらい意識を失っていたのかは判らない

 

腕時計を見やると時間はほとんど立っていなかった

 

しかし別のモノが勃っていた、俺の体の一部分が

 

だがそんなことすらどうでもいいほどの違和感を俺は自分の頭に感じていた

 

違和感の原因を探ろうと無意識のうちに頭に手をやる

 

そこで俺は驚愕の感触を得た

 

ふさふさしている

 

ぴこぴこ動いている

 

そしてこの感触には覚えがある

 

約1ヶ月前に最後に触って以来、ご無沙汰だった感触だ・・・

 
 
 
 
 

俺の頭にネコミミが生えていた

 
 
 
 
 

女の子ならば無論、許される

 

しかしむさくるしい男子には絶対に生えてはならないモノだ!

 

あまりのことに混乱する俺の前にやはりネコミミをはやした長門がいた

 

これか?!これが長門が欲しがっていたモノなのか?!

 

だが俺のその問いかけをあっさりスルーして長門は説明を始めた

 

「あなたとわたしは今から約3週間前、先月の22日に特別なカレーを食した」

 

ああ覚えている、カレーは食えたが長門は喰い損ね、逆に喰われたあの夜だ

 

「その時、あなたの体はカレーの食材からSS機関を取り込んだ」

 

SS機関?なんじゃそりゃ?古泉の機関とは違うみたいだな?Sが2つの機関?

 

「雄の三毛猫はとてもとても珍しい・・・あたかも”確率250億分の1の異能生存体”のように・・・」

 

長門が何を言っているのかわからない、しかしその言葉に俺は冷や汗を流した、まさかあの肉は・・・

 

だが凍りつく俺を無視して長門は勝手に話を進め続けた

 

「そしてそれを取り込むことによりあなたとわたしはついにPS(パーフェクト・スチューデント)となった」

 

長門がずずいと俺に迫ってくる

 

しかし俺は情報操作されていないにも関わらず逃げることが出来なかった、むしろ惹き寄せられていた

 

「PSへと辿り着いたあなととわたしの間にこそ真の”後継者”に相応しい情報創造能力者が誕生する!」

 

その強い口調とは裏腹に長門はくるりと俺に背を向けると雌伏した

 
 
 
 
 

その姿を見た瞬間、俺の中で理性の糸が切れ、イドの蓋が開かれた・・・

 

 

翌朝

 

赤く見えるはずの朝焼けがなぜか俺の目には黄色く見えていた

 

俺の体の下で屈していた長門がゆっくりと這い出る

 

長門が自ら望んだこととはいえ、ほとんど一方的に”白いプレゼント”を注ぎ込んだ罪悪感に俺は打ちひしがれていた

 

その時の俺は罪悪感で気力を使い果たし、昨夜の運動で精力を使い果たしてその姿を目で追うことしかできなかった

 

そんな俺の消耗とは対照的につやつやと元気一杯の長門は自分の下腹部を愛しそうに撫でながら、
普段は決して見せない明らかな表情の変化を見せた、その笑顔は我が子を慈しむ聖母の笑顔だった

 

そして長門は3月14日の早朝、俺が真っ白になってしまう言葉を微笑みながら呟いた

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「責任とってね♪」

 


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Last-modified: 2012-06-17 (日) 03:01:26 (3047d)